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  1. 神戸市議会 2013-03-06
    開催日:2013-03-06 平成25年予算特別委員会第3分科会〔25年度予算〕(みなと総局) 本文


    取得元: 神戸市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-04-24
    本文へ移動 ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1   (午前10時1分開会) ◯主査(川原田弘子) おはようございます。ただいまから予算特別委員会第3分科会を開会いたします。  なお,藤川委員より,建築審査会に出席するため中座される旨の連絡が入っておりますので,ご報告申し上げておきます。 (みなと総局) 2 ◯主査(川原田弘子) それでは,日程によりまして,みなと総局関係の審査を行います。  当局におかれては,簡明な説明をお願いします。  それでは,当局の説明を求めます。  岡口局長,着席されたままで結構です。 3 ◯岡口みなと総局長 おはようございます。  失礼ですが,座って説明をさせていただきます。  みなと総局関連の予算議案4件,予算関連議案1件,以上5件につきまして,一括してご説明申し上げます。  なお,説明に際しましては,100万円未満の数字は省略させていただきますので,よろしくお願いいたします。  まず,お手元の予算説明書の1ページをお開きください。平成25年度みなと総局予算編成方針でございます。  みなと総局では,国際コンテナ戦略港湾の機能強化により神戸港の港勢の拡大を図り,企業誘致を促進させ,神戸空港の利用促進・利便性向上をこれまで以上に推進していくなど,まちの活力をつくり,住みよい環境を育て,景気対策と雇用確保に向けた事業に取り組んでまいります。  3ページをお開きください。平成25年度神戸市港湾事業会計予算につきましてご説明を申し上げます。  主要施策の概要でございます。  まず,国際コンテナ戦略港湾の機能強化といたしまして,阪神港として目標に掲げる平成27年の外貿コンテナ貨物取扱量490万TEUの早期達成を目指し,基幹航路の維持・拡大や港湾サービス向上の取り組みなどを,特例港湾運営会社に指定された神戸港埠頭株式会社と一体となって強力に推進してまいります。また,平成25年度のコンテナ貨物取扱量について,外内貿合わせて290万TEUの達成を目標といたします。  集荷施策の拡充でございますが,国策としての支援を受けつつ,東アジア主要港に流れている西日本の貨物を奪還すべく,内航フィーダー網の拡充を図り,広域からの貨物を戦略的に集荷し,国内ハブ港としての機能強化を進めてまいります。  また,ソウル首都圏からの貨物誘致に加え,中国近海貨物の増加を目的として,新規航路開設に対するインセンティブ制度を拡充するほか,新たに東南アジアでセミナーを開催するなどによって,さらなる貨物の集荷を促進いたします。
     港湾物流の基盤整備による港湾機能の強化では,2015年のパナマ運河拡張に伴う世界のメガキャリアの船舶の大型化に対応し,国際競争力を強化するため,RC-6・7高規格コンテナターミナルの整備,PC-17南のフィーダーバースの再整備を行い,港湾機能の強化に取り組んでまいります。  また,神戸港埠頭株式会社に対して,22列高規格ガントリークレーンの整備に必要な財政支援を行います。  4ページに参りまして,ウオーターフロント活性化では,都心・ウオーターフロントにおいて港都神戸を創生するための取り組みといたしまして,新港第1突堤及び波止場町1丁目におけるオープンスペースや回遊スポットを創出するとともに,新港突堤西地区のさらなる活力と魅力の拡大を目指し,次期整備計画の検討を進めてまいります。  また,大型外国客船の玄関口である神戸ポートターミナルにつきましては,耐震改修に加え,エントランス改修や空調設備更新など,利便性・快適性を向上させるための改修を行い,ホスピタリティーの高い国際旅客ターミナルにふさわしい機能を充実してまいります。さらに,神戸大橋のライトアップのリニューアルや兵庫運河の親水空間整備の検討を行ってまいります。  次に,客船誘致といたしまして,アジアクルーズにおける日本のホームポートを目指し,充実した施設,アクセスのよさ,観光の魅力など,神戸港の優位性を国内外の客船運航会社に発信し,積極的な客船誘致を進めてまいります。  平成25年度につきましても,ボイジャー・オブ・ザ・シーズ,サン・プリンセス,クイーン・エリザベスなど外国客船の入港が多数予定されており,充実したおもてなしを行うとともに,円滑な乗下船手続を行うための臨時ブースの増設など,受け入れ体制の強化・充実に取り組んでまいります。  右のページに参りまして,市民に親しまれる港づくりの推進でございます。  市民に親しまれ,にぎわいのある港づくりを推進するため,みなとこうべ海上花火大会をはじめとするさまざまな事業を展開するとともに,平成29年に迎える開港150年に向けた取り組みをスタートさせ,プレイベントなどを通して市民の機運を高めてまいります。  さらに,神戸港全域を船舶の放置等禁止区域に指定し,小型船舶の係留を有料許可制にするなど水面利用のルールの確立に取り組み,安全で美しい港づくりを目指してまいります。  次に,港の安全・安心対策では,神戸港の港湾施設の機能を適正に維持し,港の安全・安心を確保するため,港湾施設の耐震補強・改良・補修等を行ってまいります。  また,昨年秋に国が策定した近畿地方の港湾における地震・津波対策の基本方針に基づき,港島トンネルやフェニックス埋立護岸について,兵庫県の津波浸水被害などの詳細な検討結果を踏まえ,最大クラスの津波高を想定した地震・津波対策を進めてまいります。  また,港湾労働者などの福祉の増進では,港湾厚生施設の改修などの事業を行ってまいります。  7ページをお開きください。  予算第17号議案平成25年度神戸市港湾事業会計予算でございます。  第2条業務の予定量では,岸壁・物揚げ場・上屋などの業務の予定量を掲げております。  第3条収益的収入及び支出,8ページに参りまして,第4条資本的収入及び支出につきましては,後ほど予算実施計画のところでご説明申し上げます。  右のページに参りまして,第5条債務負担行為は,神戸港埠頭株式会社に対する損失補償を定めております。  第6条では,企業債の限度額を港湾整備事業で54億3,400万円,資本費平準化債及び元利金債で155億8,400万円といたしております。  第7条では,一時借入金の限度額を200億円,第8条では,他会計からの補助金を25億1,900万円,第9条では,棚卸資産購入限度額を2億5,000万円といたしております。第10条では,重要な資産の取得及び処分を掲げております。  10ページには,建設改良事業概要を掲げておりますので,ご参照ください。  右のページをごらんください。予算実施計画でございます。  まず,収益的収入及び支出でございます。  収入でございますが,港湾管理事業収益は201億7,900万円で,営業収益は,岸壁使用料,埠頭用地使用料などで120億1,100万円,12ページに参りまして,営業外収益は,受取利息及配当金,他会計補助金などで26億2,900万円をそれぞれ計上しております。また,特別利益といたしまして,55億3,700万円を計上しております。  次に,港湾施設運営事業収益は27億3,300万円で,営業収益は,上屋使用料などで24億円,営業外収益は,国庫補助金,雑収益などで1億3,800万円をそれぞれ計上しております。また,特別利益といたしまして,1億9,300万円を計上しております。以上により,収益的収入の合計は229億1,200万円となっております。  13ページに参りまして,支出でございますが,港湾管理事業費は137億4,500万円で,営業費用は,業務費,減価償却費などで98億3,100万円,営業外費用は,支払利息及企業債取扱諸費などで35億9,600万円をそれぞれ計上しております。  次に,特別損失といたしまして,3億1,600万円を計上しております。  14ページに参りまして,港湾施設運営事業費は31億8,900万円で,営業費用は,業務費,減価償却費などで25億7,700万円,営業外費用は,支払利息及企業債取扱諸費などで2億9,200万円をそれぞれ計上しております。また,特別損失といたしまして3億1,800万円を計上しており,予備費2,000万円と合わせまして,収益的支出の合計は169億5,400万円となっております。  15ページに参りまして,資本的収入及び支出でございます。  収入は391億9,000万円で,企業債を210億1,800万円,他会計繰入金を58億3,600万円,他会計補助金を6億9,800万円,国庫支出金を6億6,700万円それぞれ計上しております。また,財産売却代などの財産収入を26億6,600万円,組入金を30億2,800万円,返還金などの雑収入を52億7,400万円それぞれ計上しております。  16ページに参りまして,支出は507億7,400万円で,建設改良費が106億5,200万円で,港湾建設費のほか,港湾環境整備費,港湾直轄事業費負担金,埋立費,其他建設改良費,土地等購入費,関連建設改良費をそれぞれ計上しております。また,基金造成費などの投資を137億8,800万円,企業債等償還金を263億3,300万円それぞれ計上しております。  17ページから24ページには,資金計画,予定貸借対照表,予定損益計算書,債務負担行為に関する調書を掲げておりますので,ご参照ください。  25ページをお開きください。  平成25年度神戸市一般会計予算のうち,みなと総局所管分につきましてご説明を申し上げます。  主要施策の概要でございます。  高潮対策事業では,新港地区において,引き続き防潮胸壁の整備を進めるほか,ポンプ場整備に合わせた遮集管の整備により内水排除対策を進めるとともに,兵庫運河・苅藻島・須磨地区などの高潮対策を行います。なお,第5次神戸市基本計画,神戸2015ビジョンに掲げる神戸港全体の高潮対策の整備目標95%は平成24年度に1年前倒しして達成する予定であり,平成25年度は96%の整備目標を目指してまいります。  津波・高潮危機管理対策緊急事業では,防潮胸壁の改修や南海トラフ巨大地震といった新たな地震動,津波の想定に対する海岸保全施設の検討を行ってまいります。  須磨海岸の健全化・管理事業では,平成23年度に改正した須磨海岸を守り育てる条例の周知徹底を進め,引き続き須磨海岸のさらなる健全化や美化を推進してまいります。  また,須磨海浜水族園の新たな試みとして実施する須磨ドルフィン・コースト社会実験に協力し,須磨海岸のにぎわい再生に取り組んでまいります。  27ページをお開きください。予算第1号議案平成25年度神戸市一般会計予算のうち,みなと総局所管分でございます。  歳入合計は10億3,600万円で,歳出合計は15億3,700万円でございます。  28ページに参りまして,歳入予算の内訳でございますが,使用料及手数料1,000万円,国庫支出金4億3,400万円をはじめ,財産収入,寄附金,諸収入を計上しているほか,市債を5億8,900万円計上しております。  右のページに参りまして,歳出予算の内訳でございます。土木費で,職員費を1億4,900万円,高潮対策事業費,海岸環境整備事業費,須磨海岸の管理費,海岸保全施設等の維持管理費及び津波・高潮危機管理対策緊急事業費を合わせました事業費を13億8,800万円,合計15億3,700万円を計上しております。  31ページをお開きください。  平成25年度神戸市空港整備事業費予算につきましてご説明申し上げます。  主要施策の概要でございます。  空港管理事業では,空港施設の維持管理,バードストライクやハイジャックなどの防止対策,航空機の騒音監視を行うなど,安全・安心でかつ適正な管理・運用に努めてまいりますとともに,兵庫県・神戸商工会議所・航空会社・旅行会社とともに全力を挙げて利用促進に取り組んでまいります。  また,平成24年7月に関西国際空港と大阪国際空港が経営統合されましたが,利用者の立場に立った利便性向上の観点及び関西経済の発展の観点から,神戸空港を含む関西3空港がそれぞれの能力を最大限活用して最適運用を目指すことが不可欠であります。  そのため,神戸空港の機能充実及び規制緩和は一日も早く実現すべき喫緊の課題であることから,運用時間の延長及び発着枠の拡大・国際チャーター便の運航規制の緩和・ビジネスジェットなどの国際便の利用促進のためのCIQ体制の充実について,兵庫県・神戸商工会議所・航空会社とともに国に力強く働きかけているところでございます。  また,神戸空港では現在1日に26便が就航しておりますが,全日空において,3月末から羽田便1便,10月から新千歳便1便をそれぞれ増便していただく予定となっております。また,6月からはエア・ドゥやスカイネットアジア航空が全日空との共同運航により神戸空港に新たに就航いただく予定でございます。今後とも航空会社に対して増便・新規就航・機材の大型化を働きかけることで,より利便性の高い空港となるよう努めてまいります。  空港関連事業では,神戸空港ターミナル株式会社に対し,ターミナル及び駐車場用地の使用許可を行ってまいります。  32ページをお開きください。  まず,歳入予算のご説明をいたします。  第1款空港整備事業収入は25億8,000万円を計上しております。  その内訳として,使用料及手数料は,着陸料及び停留料で6億1,800万円,県支出金は,空港管理事業に対する兵庫県からの補助金で3億7,500万円,財産収入は,国や航空会社等からの地代収入で8,300万円,繰入金は,一般会計から航空機燃料譲与税及び地方交付税相当額として7億1,800万円を,また新都市整備事業会計から7億8,400万円をそれぞれ繰り入れるもので,合わせて15億200万円でございます。また,繰越金及び諸収入は,合わせて200万円でございます。  次に,第2款空港関連事業収入は5億400万円を計上しております。財産収入は,神戸空港ターミナル株式会社からの地代収入で3億5,700万円を,繰入金は,新都市整備事業会計から1億4,700万円を繰り入れるものでございます。  以上,歳入合計は,最下段にございますとおり,30億8,400万円を計上しております。  33ページに参りまして,歳出予算の説明でございます。  第1款空港整備事業費は25億8,000万円を計上しております。  その内訳として,空港管理事業費が25億7,000万円で,職員の給料,管理運営費及び市債の元利償還予定額などを公債費会計に繰り出すものでございます。また,予備費を1,000万円計上しております。  次に,第2款空港関連事業費は5億400万円を計上しておりますが,これはターミナル用地等の取得に当たる新都市整備事業会計からの繰入金の元利償還金でございます。  以上,歳出合計は,表の最下段にございますとおり,30億8,400万円を計上しております。  35ページをお開きください。  予算第13号議案平成25年度神戸市空港整備事業費予算でございます。歳入歳出予算の総額は先ほどご説明申し上げたとおり,それぞれ30億8,400万円でございます。  なお,36ページには,第1表歳入歳出予算を,37ページには,債務負担行為に関する調書を,38ページには,平成23年度末の市債の現在高,24年度末及び25年度末の市債の現在高の見込みに関する調書をそれぞれ掲げておりますので,ご参照ください。  39ページをお開きください。  平成25年度神戸市新都市整備事業会計予算につきましてご説明申し上げます。  主要施策の概要でございます。  まず,いつまでも魅力的なまちづくりの推進でございます。  新都市整備事業で整備を進めてきたニュータウンが,いつまでも魅力的なまちであり続けるため,あらゆる世代にとって住みやすいまちとなるよう取り組みを進めてまいります。  具体的には,リザーブ用地を活用し,住民ニーズに対応した施設の誘致を図るといった対策を引き続き講じてまいりますとともに,株式会社OMこうべとも連携し,地域住民が集まる近隣センターを中心に施設のバリアフリー化や公園・広場などの再整備を行い,地域の実情に合わせた持続可能なコミュニティづくりを推進してまいります。  続いて,安定した宅地供給に向けた事業の推進でございます。  平成25年度は,西神南ニュータウンを中心に宅地分譲や民間事業コンペなどを実施し,2.8ヘクタールを供給する予定でございます。このため,必要な造成工事,道路・下水道等の基盤整備などを行ってまいります。  40ページに参りまして,経済基盤の確立を目指した産業用地の供給でございます。  ポートアイランド第2期では,神戸経済の活力を先導する拠点として神戸医療産業都市スーパーコンピューター京の立地など,各種プロジェクトを生かした企業誘致を推進していくため,造成工事,道路・下水道等の基盤整備などを行ってまいります。  神戸複合産業団地では,流通系・工業系・研究開発機能をあわせ持つ新しいタイプの産業団地として,立地条件を生かした企業誘致を進めていくため,造成工事,団地内環状線等の道路・下水道等の基盤整備などを行ってまいります。  ポートアイランド沖では,空港及び空港関連施設用地の埋立事業で,空港の利便性を生かした企業誘致を推進していくため,空港関連施設用地について,造成工事,道路・上水道等の基盤整備などを行ってまいります。  なお,空港島の埋め立てにつきましては,平成26年9月予定の全体竣工を1年程度前倒しするとともに,医療産業などの受け皿ともなるよう,土地利用計画の変更について国との協議を進めてまいります。  企業誘致の推進では,神戸の投資環境の優位性を発信するとともに,進出支援制度などのインセンティブ策を活用し,民間事業者と連携を図りながら,あらゆる機会を通じて企業情報を収集し,進出可能性のある成長分野の企業を対象として積極的に企業誘致を進めてまいります。  41ページをお開きください。  予算第18号議案平成25年度神戸市新都市整備事業会計予算でございます。  第2条業務の予定量では,ポートアイランド第2期など,全体で約35万平方メートルの土地処分を予定しております。  第3条収益的収入及び支出,42ページに参りまして,第4条資本的収入及び支出につきましては,後ほど予算実施計画のところでご説明いたします。  第5条では,企業債の限度額を土地造成事業で12億5,000万円,元利金債で367億5,000万円といたしております。第6条では,一時借入金の限度額を200億円といたしております。第7条では,重要な資産の取得及び処分を掲げております。  右のページには,建設改良事業概要を掲げておりますので,ご参照ください。  44ページをお開きください。  予算実施計画でございます。  まず,収益的収入及び支出でございます。  収入でございますが,新都市整備事業収益は230億3,300万円で,営業収益は,土地売却収益,其他営業収益で213億9,500万円,営業外収益は,受取利息及配当金,雑収益で16億3,800万円それぞれ計上しております。  45ページに参りまして,支出でございますが,新都市整備事業費は219億4,100万円で,営業費用は,土地売却原価,管理業務費,一般管理費,総係費などで204億5,200万円,営業外費用は,支払利息及企業債取扱諸費などで13億8,900万円,予備費は1億円をそれぞれ計上しております。  46ページに参りまして,資本的収入及び支出でございます。  収入は429億5,500万円で,企業債を379億6,200万円,財産収入は100万円,受託工事収入は3億9,900万円,国庫支出金は5,300万円,雑収入は,貸付金返還金,雑入で45億4,000万円それぞれ計上しております。  47ページに参りまして,支出は625億7,100万円,建設改良費が101億3,100万円で,土地造成事業費のほか,関連事業費や完成土地整備費をそれぞれ計上しております。  投資は,空港整備事業会計への他会計貸付金,保証金の供託で9億6,600万円,企業債償還金は513億7,400万円,予備費は1億円それぞれ計上しております。  48ページから53ページにかけましては,資金計画,予定貸借対照表,予定損益計算書,債務負担行為に関する調書を掲げておりますので,ご参照ください。  55ページをお開きください。  第25号議案神戸市港湾施設条例の一部を改正する条例の件につきましてご説明を申し上げます。  神戸港では,安全で安心な美しい港づくりを目指していくため,神戸港全域の港湾区域等について,船舶及び浮き桟橋を対象として,平成25年4月に港湾法に基づく放置等禁止区域の指定の告示を行い,平成25年10月より適用し,小型船舶の係留を許可制にしていく予定でございます。  また,プレジャーボート等小型船舶の係留保管場所を確保するため,小型船舶用泊地を港湾施設条例に位置づけ,当該施設の使用料を定めて平成25年10月より有料制とし,水面利用のルールを確立することにより,不法係留の禁止,廃船の処分を推進していくことから,神戸市港湾施設条例の一部を改正しようとするものでございます。  57ページをお開きください。  報告事項につきましてご説明を申し上げます。
     まず,神戸市一般会計予算のうち,区局連携事業でございますが,みなと総局関係分といたしまして400万円を計上し,須磨海岸の美化推進,客船サポーター事業を実施してまいります。  次に,緊急雇用創出事業でございますが,全市の緊急雇用創出事業10億7,500万円のうち,みなと総局関係分といたしまして4,900万円を計上し,訪日観光客誘致事業,神戸港観光等振興事業,須磨海岸マナー向上キャンペーン推進事業を実施してまいります。  なお,去る2月26日に国において平成24年度補正予算が成立したところでございますが,みなと総局におきましては,港湾施設の老朽化対策や防災安全対策などの継続事業を中心に3月補正として追加上程をさせていただく予定であり,補正予算議決後は速やかな発注が行えるよう準備を進めてまいりたいと考えております。  以上で,当局の説明を終わらせていただきます。何とぞよろしくご審議のほどお願い申し上げます。 4 ◯主査(川原田弘子) ご苦労さまでした。当局の説明は終わりました。  引き続いて,順位により質疑を行います。  なお,委員会運営の効率化のため,当局におかれては,簡明な答弁に努めるとともに,適当なものについては,担当部課長からも答弁されるよう,この際,特に申し上げておきます。  また,質疑者が要望にとどめた項目については,コメントを要しませんので,念のため申し添えておきます。  また,委員各位におかれては,質疑の要点をおまとめの上,簡明にお願いいたします。  それでは,坊委員,どうぞ。 5 ◯分科員(坊 やすなが) それでは,自由民主党の坊 やすながです。幾つか質問をさせていただきたいと思います。  自民党がやっと政権を取り戻して,アベノミクスということで,経済的には少し気分的にいい感じになってきたのかなということでありますけれども,港を取り巻く状況とか,またもちろん神戸市を取り巻く状況というのは,基本的な条件というのは余り変わっていないというふうに思いますし,よほど景気がよくならない限り,気持ちよく復活していくというのはなかなか厳しい状況が続いていくんじゃないかなというふうには思ってます。  そんな中で,震災以降,リストラをずっと神戸市の方はしてこられて,それなりに効果があったということは皆さんが認めていただいておるところでございますけれども,市長の言葉をかりますと,絞って,もう乾いたぞうきんを絞るという状況まで行政改革を行ってきたということでありますが,そういう状況の中でも,まだまだ財政的に余裕があるという状況にはなかなかなっておりません。  そこで,やはり増収策というのが大事じゃないかなというふうに思っておるわけでございまして,特にみなと総局においてはですね,神戸港とかポートアイランド,また六甲アイランド,神戸港,さらには住宅団地とか産業団地,広いエリアにわたってですね,たくさんの財産を保有をされておるわけでございますが,そういう保有財産を生かすことによって,何とか増収につなげていっていただけないかなという思いを持っております。特にこのベイエリアというんでしょうか,港のエリアはですね,やりようによってはまだまだにぎわいが大きくなっていくんじゃないかなというふうな思いもしておりまして,その観点から質問をさせていただきます。  臨海部のですね,魅力を生かした付加価値の高いまちづくりについてということでありますけれども,神戸の臨海部は,緑豊かな六甲山を背に港を臨み,美しい景観にあふれる神戸ならではの魅力も持った地域であります。  例えば六甲アイランドの南側あるいは新港突堤西地区など,エリアを限定して付加価値の高いですね,まちづくりを考えてみてはどうかというふうに思っております。この地区は,神戸ブランド,海を臨むロケーション,そして神戸の夜景を売りとしたハイグレードマンションの立地等を一度検討をされることも大事ですし,その売却に際しては,神戸市として積極的に一定の基準を設けてですね,海外の投資家とか,また超富裕層向けの住宅を供給すれば,神戸の臨海部のイメージアップ,ブランド化をさらに進めることになりますし,何よりも住民税・固定資産税・都市計画税などの増収対策になると,神戸の将来に大きな影響をもたらすのではないかなというふうに思うんですが,その点をまずお聞きさせていただきたいと思います。 6 ◯岡口みなと総局長 委員ご指摘の神戸の臨海部でございますけれども,お話のありましたとおり,緑豊かな六甲の山々を背にいたしまして,穏やかな瀬戸内海を目前に有し,そういったその美しい景観は神戸の貴重な財産でございまして,強みであると考えているところでございます。この強みにより一層磨きをかけながら,まちづくりの中で活用していくことは,神戸のまちづくりにとりまして大変重要な都市戦略の1つであると,このように考えております。  神戸の臨海部は,ご案内のとおりでございますが,東西に長く,さまざまな個性やまた特色を持ったエリアがモザイク状に分布してございまして,したがいまして,各エリアの個性を生かしながら,それぞれに合ったまちづくりを進める必要があると,このように考えております。  お話にありました例えば新港突堤の西地区につきましては,平成23年3月におおむね20年から30年後の将来構想といたしまして,港都神戸グランドデザインを策定しておりまして,新港突堤,その基部を文化・創造産業複合エリアといたしまして,文化芸術関連施設や,また大学・企業等の学術研究開発施設の集積を図り,多様な創造産業を創出するとともに,お話のありましたウオーターフロントを満喫できますグレードの高い居住機能の導入を図ることというふうにしているところでございます。  また,六甲アイランドにつきましては,新たな海上文化都市をコンセプトにいたしまして,まち開きから25年を迎える現在では,景観にすぐれたマンション群に加えまして,シティヒルに代表される豊かな緑の空間,またリバーモール,そしてマリンパークの水辺空間など,神戸を代表する魅力ある都市景観・都市環境を形成することができているというふうに考えております。  特に南側のAOIA跡地につきましては,一定の規模もありますので,背後のすぐれた六甲アイランドの都市環境をさらに向上させるためにも,まちを臨むロケーションを生かした特色あるウオーターフロント住宅の導入につきまして,地元の意見を聞きながら,具体的な検討に着手したというふうなところでございます。すぐれた都市環境の形成,また質の高い住宅は新たな神戸の資産価値を生むと考えているところでございまして,この2地区には,神戸ならではの付加価値の高いまちづくりができるポテンシャルがあると考えております。  今後,新港突堤西地区は,新港第1突堤の事業化を契機に周辺の次期整備計画の検討を進めていくこととしておりますけれども,一方では,港湾活動が現在も行われている状況にございます。また,六甲アイランドにおきましても,民間事業者が新たな大規模住宅の建設に着手したばかりという状況にはございます。  こういった状況のため,両地区とも具体の事業化には若干の時間を要することにはなると思いますけれども,委員ご指摘のような海外の富裕層にも人気の高い,例えばクルーザー船の係留施設がついたマンションでありますとか常駐のフロントサービスを備えたマンションなどの立地の可能性などにつきましても,民間事業者とのヒアリングによって,その立地を探りつつ,またあわせまして,ご指摘にもありましたそういった事業化を誘導するための基準づくりも検討しながら,できるだけ早期の事業化を目指して努力したいと,このように考えております。  以上でございます。 7 ◯分科員(坊 やすなが) 前向きなお答えというか,もうある程度考えが進んでいっておられるということを,感触を受けたので,それはそれでいいなと思うんですけれども,例えば日本の中にもですね,住民税何億円とかいって払ってる方もいらっしゃいます。そういう人向けに希望もしっかりと聞いた形で──それが買い取りなのか定期借地なのか,また建物つきでお貸しするのかは別としてですね,そういうことをしていくことによって税収が目に見えてどんと上がっていくわけですので,数少ないですね,増収策の1つでありますから,その地域を──間違いなくテレビには特集をされて,海外からも話題になるという形のようなものを,ぜひつくってほしいというふうに思っております。  後でまた港湾の方については質問をしますけれども,今の港湾用地がこのまま10年先,20年先必要かというと,そうではないのかもしれない状況も考えられるわけでございまして,土地ができてくるわけですので,それを見越してぜひしっかりやっていただけたら大きな影響,効果が出るんじゃないかなと思っておりますので,よろしくお願いを申し上げたいと思います。  それからもう1点は,ウオーターフロントの魅力を高めていくというやり方もあるのではないかなというふうに思っておりまして,例えばハーバーランドありますね,ハーバーランドはちょっとどういうんでしょうか,元気がない状況がずっと続いてきたんですけれども,アンパンマンミュージアムであったり商業施設の再編とか,かもめりあの東にある結婚式場の開設とかですね,少しまちの中で動きが出てきておるようでございますけれども,神戸のイメージと合わすには,ハーバーランドは非常にいいところだというふうには思うんです。  そこでですね,やはりイメージとしてはテーマパークっぽいイメージで,例えば大道芸人が常にまちの中をうろうろしてるとかですね,例えば駅前でギターを弾いているような若者が,そこへ行けばもう少しこましなステージっぽいものもあったりして,そういう人たちが寄ってきやすくなるようなそういう仕掛けなんていうのは非常に神戸のイメージに合うんじゃないか,またそれが観光客の誘致にですね,非常に大きな1つのアイテムになるんじゃないかなとも思いますし,そのにぎわいをつくりながら,今度は海の中から──船から花火を常に毎日上げるとかですね,そういうエンターテインメント的な発想も入れながら,まちづくりをしていくことが重要じゃないかなというふうに思うんですけれども,その点についてもちょっとお聞きしたいと思います。 8 ◯花木みなと総局みなと振興部長 ウオーターフロントのにぎわいづくりの関係でございますけれども,ご指摘ございましたように,新港第1突堤では,昨年11月に事業者も決定しまして,27年11月の開業を目指してホテルや健康増進施設などが建設される予定でございますし,かもめりあ東でも,ご指摘のありましたような複合商業施設──ノートルダム神戸が開業し,いろいろ光や音楽に合わせて舞う噴水により新たな夜間景観を創出いただいたりしております。ご指摘のありましたハーバーランドでも,ことし4月にアンパンマンミュージアム,オープンするということで,大変我々としても期待しておるところでございますが,このような民間企業の事業者の方々の創意工夫を生かした新しい仕掛けづくり,それをさらに進めまして,ウオーターフロントを活性していくということが大変重要だというふうに考えております。  我々みなと総局といたしましても,イベント面等で──いろいろソフトの面ではございますが,民間事業者の方々のご意見等もお聞きしながら取り組んでおりますが,特に平成25年度は海上花火大会におきまして,打ち上げ時間を従来の50分から60分に10分間延長して内容を充実してやっていくというような新しい取り組みも進めたいと考えておるところでございます。  また,このメリケンパーク周辺あるいはハーバーランド等におきましては,波止場まつり,あるいはNPO法人のKOBEみなとマルシェのイベント,それから昨年夏には──8月には神戸港の港湾事業者の皆様方が中心になられまして,神戸港夏物語というようなイベントも,新たなイベントもふえてきておるところでございますので,そしてまたこの3月9日から,メリケンパークでポップサーカス神戸公演が予定されておるところでございます。これまで我々としましても,柔軟な場所の提供というようなことでご協力はさせていただくことはもとよりでございますが,今後とも集客面でのPR等も協力を行っていきたいと考えておるところでございます。  今委員のご提案ございました遊覧船の航行中の花火の打ち上げということでございます。  我々の方では,神戸港の花火大会に合わせまして,遊覧船各社の事業者の皆様方が花火観覧クルーズを実施していただいたりしておりますけれども,これは1日だけのことでございまして,調べてみますと,全国的には浜名湖とか洞爺湖などでは,一定期間にわたりまして花火の打ち上げに合わせた観覧クルーズ等が実施されているということでございますので,神戸港におきましては,常時花火を打ち上げ,観賞するということになりますと,打ち上げ場所の確保の問題や花火の打ち上げの際の保安距離の問題など,安全面の課題というものが大きいわけでございますが,例えば外国客船の入港もふえておりますので,そのような入出港時あるいは遊覧船各社が独自に企画されますような企画クルーズに合わせまして花火の打ち上げができないかどうかにつきまして,民間事業者の方々の意見も十分お聞きしながら,可能性を検討していきたいというふうに考えております。  なお,神戸港は平成29年に開港150年を迎えるわけでございますが,みなと総局としましても,この開港150年イベントにつきまして,ぜひ市民の皆様方の機運を盛り上げるためにも意見公募を行うなどしまして,市民や事業者の方々から広くご提案をいただきたいというふうに考えているところでございます。今後そのようなものを十分生かしながら,市民や民間事業者の方々とともに,ウオーターフロントの魅力アップにさらに取り組んでいきたいと考えております。  以上でございます。 9 ◯分科員(坊 やすなが) 前向きなお話でございましたんですが,これ中途半端にやっても,結構投資だけして効果が薄いということになりかねないなというパターンの案件やというふうに思っております。集中してハーバーランド周辺を何とかにぎわせていくということであれば,1度前にもご提案したんですけれども,鉄人28号がある時間になったら海から上がってくるとかそういう仕掛けとか,そういうのもイメージで考えていくことが──要するにテーマパーク化されたまちというのをつくっていくことによって,それだけがずっと話題になっていくというようなことになるんじゃないかなと思いますし,たまたまお会いした方にも提案をいただいたんですけれども,ワンピースという何か漫画があるそうなんですが,あの船を神戸に持ってきてはどうかなというような意見も聞いたことがあります。金額からすると,そんなむちゃくちゃかかるようなものは余りないと思うんですよね。話題性を上げれるようなものをそれなりの予算でしっかりとやっていくという,それもたゆまなくやっていくということがハーバーランドの価値をずっと上げていくことにつながるというふうに思います。  花火についても,今何か大きな観光都市はほぼ毎日どこかで上がってるということでございますので,その辺も民間の知恵をかりながら,しっかりやっていくことが魅力アップにつながって増収につながっていくというふうに思いますので,思い切って進めていただきたいと思います。  3つ目は,空港島の集客施設についても少しお話をさせていただきたいと思うんですが,空港島について,平成26年9月を予定していた全体竣工を1年程度前倒しするとともに,用途変更できるように国と協議をしていくということを聞いたんですけれども,現在売却及び賃貸した面積は8.3ヘクタールしかまだないと伺っています。  例えば,にぎわいのある集客施設を誘致できれば,空港島に人々が集ってにぎわいが生まれると思いますし,進出した企業からは用地代のみならず,固定資産税・法人市民税等が入ることになります。もうよくご承知のことでありますけれども,そのために,そういった集客施設を早急にですね,誘致するためにも,国との協議を行って用途を変更するとともに,大胆なインセンティブ策を講じて土地の処分を図り,増収に努めていくべきと強く思っておりますが,この点どのようにお考えなのか,お聞かせいただきたいと思います。 10 ◯岡田みなと総局担当部長 委員ご指摘の空港島への集客施設等の誘致でございますけれども,空港島の企業誘致につきましては,分譲促進制度といたしまして,これまで分譲価格の引き下げ,分割納入制度,また分譲と賃貸の組み合わせなどなどインセンティブ策を導入いたしまして,積極的に企業誘致を進めてまいっておるところでございます。その結果,平成24年9月に分譲契約をいたしてございますカツヤマキカイ株式会社をはじめまして,これまでに合計8社,8.3ヘクタールを処分しておるところでございます。  委員ご指摘のとおり,集客施設につきましては,人々が集い,にぎわいが生まれますれば,税収増,また雇用増といった経済効果にもつながることから,かねてより全市的な視点に立ちまして誘致に取り組んできておるというところでございます。  神戸空港島におけます集客施設の誘致でございますけれども,これまで処分緑地を対象にいたしまして,市街地に近く空港に近接したアクセスのよさに加えまして,海上から神戸の市街地を望める,また六甲山系が望めるといいました神戸空港ならではのロケーションのよさ,そういったものをアピールいたしまして,平成19年には西側の処分緑地でございますけれども,ワールドブライダル神戸に進出をしていただいたというところでございます。引き続きまして処分緑地を含めまして集客施設の誘致に努めてまいりたいと考えてございますが,処分緑地の残り区画では対応できないような大規模な進出ニーズなど具体的な話が出てきた場合には,用途変更も視野に入れまして国と前向きに協議を進め,積極的に誘致をしてまいりたいと考えてございます。  また,大胆なインセンティブ策を講じるべきとのご提案でございますけれども,これにつきましては,財政計画との整合性も図る必要がございますが,進出可能性のある関連企業でありますとかコンサルに対しますヒアリング・意向調査を行いまして,どのようなインセンティブ策が可能か,検討してまいりたいと考えてございます。以上でございます。 11 ◯分科員(坊 やすなが) 増収策について今3点質問させていただいたんですけれども,やっぱりほかの局に聞きましても,増収策どんなことを考えてるんですかと聞きますと,なかなかいい答えが返ってこないということでありますんですが,やはり先ほども申し上げましたとおり,みなと総局の持ってるものというのは,これは増収策にしっかりつながっていくものでありますし,ほかの局では商売っ気のあることというのはなかなかやりにくいという状況がありますけれども,みなと総局は,もうこの土地をどう生かすかということについては,ほぼ民間業者に近いイメージで考えていけるんじゃないかなというふうにも思います。  空港なんかには土地がたくさん余っておるわけでございますので,またその土地をどう使うかとか用途変更をしようかというのは,これは民間ではなかなかできないわざですね,しにくいわざです。でも,行政であれば割とやりやすいということもあるので,頭からハンディをもらった中で増収策が打っていけるわけですので,ここを真剣にやっていただくことによって──やはりこの毎年毎年議会になりますと,お金が足りませんとか十分ではないとかいうことを常に言ってるわけでございますけれども,皆さん方の働きによれば,長期にわたって安定した形で財政運営ができるような増収策を打っていけるんじゃないかなというふうに思いますので,ぜひ中途半端にせずに,なりふり構わずやっていただけたらというふうに思いますので,要望させていただいておきます。  次に,神戸港の防災性についてでありますけれども,東日本大震災の被災を踏まえて,現在兵庫県が内閣府の南海トラフ地震の検討結果をもとに,津波浸水被害などの詳細な検討を進めており,今後神戸市はですね,今月末にも公表される予定であるその検討結果をもとに対策を進めることになるというふうに聞いております。  25年度予算では,まず対策が必要な箇所として,具体的に港島トンネル,それからフェニックス埋立護岸のかさ上げ工事等の対策費用を計上されておりますけれども,神戸港は神戸市民の生命と財産を守るとともに,災害時も交通・物流・救援などの機能を維持する使命があると思います。新しい想定に対して必要な予算確保と速やかな対策の実施が不可欠と考えておりますけれども,津波に対する対策や神戸港の施設の耐震化について今後どのように対策を進めていこうとされておりますのか,お伺いしたいと思います。 12 ◯豊田みなと総局担当局長 津波に対する対策でございますが,内閣府は,発生頻度は極めて低いものの甚大な被害をもたらす最大クラスの津波につきまして,市民の生命を守ることを最優先とし,避難を軸に,とり得る手段を尽くした総合的な津波対策を確立することとしております。  神戸港の最大クラスの津波対策につきましては,昨年の11月に公表されました国土交通省の近畿地方における港湾の地震・津波対策の基本方針及び兵庫県の検討結果を踏まえまして,避難計画を中心に,万全の対策を適切かつ早急に検討していくこととなりますが,来年度神戸市地域防災計画の見直しを行う予定にしております。  しかしながら,国土交通省の基本方針では,被災すれば重大な影響をもたらす構造物として,海底トンネルや管理型処分場につきましては,最大クラスの津波に対する防護を検討する必要がある旨の方針が打ち出されております。  したがいまして,港島トンネル,フェニックスの埋立護岸につきまして,今後兵庫県の検討結果を踏まえまして,適切かつ早急に検討してまいりたいと考えてございます。また,既設の海岸保全施設につきましても,南海トラフ地震による最大クラスの津波に対しまして,耐震性・対津波性の検証を早急に行い,必要に応じて対応したいと考えております。  一方,発生頻度は高く,津波高は低いものの大きな被害をもたらす津波に対しましては,高潮対策を進めることによりまして防護可能でございますので,市民の生命・財産の保護,神戸経済の活動の確保の観点から,今後海岸保全施設の未整備区間につきまして,早急に整備を進めるとともに,老朽化しました海岸保全施設につきましても,補強等の万全の対策を講じてまいりたいと考えております。今年度は神戸2015ビジョンで掲げました25年度の整備目標95%を1年前倒しいたしまして達成し,来年度は96%の整備目標を掲げ,平成28年度までには100%を完了したいと考えております。  次に,神戸港の施設の耐震化でございますが,岸壁につきましては,緊急物資を輸送するための岸壁12バースと国際物流機能を維持するための岸壁8バースの耐震化が図られております。コンテナターミナルにつきましては,国際物流機能維持の観点から,港湾戦略施策におきまして,基幹航路が就航するポートアイランド2期のコンテナターミナルの岸壁,背後荷さばき地及びガントリークレーンの耐震化を進めておりまして,25年度からは六甲アイランドのRC-6番・7番の増深・耐震化を進めることとして概算要求をしております。  また,ハーバーハイウェイにつきましては,コンクリートの橋脚,それから神戸大橋や六甲大橋等の長大橋につきましては,平成22年度に耐震化を既に完了しておりますが,鋼製橋脚につきましては,道路橋示方書の設計基準が昨年変更されましたので,これを踏まえまして早急に調査を進め,必要に応じて対応してまいりたいと考えております。  なお,平成24年度補正予算が先月国会議決を経て,国から相当規模の内示をいただいておりますので,これによりまして,高潮・津波対策,港湾施設の耐震化・老朽化対策を前倒しで実施してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 13 ◯分科員(坊 やすなが) いろいろと手を打っていくということなので,進めていっていただきたいんですけれども,特に──いろんな意見があって,ポートアイランドは高潮というか津波が来たら,いろんな機能が失われるんじゃないかとかですね,そう言ってわざと宣伝する方もいらっしゃるわけですけれども,やっぱりそういううわさ,そういう不安を市民に与えることが資産価値を下げていくということにもつながっていくのではないかなと思いますので,しっかりその対策を打っていただければ,安心して企業も進出してこれますし,また市民も住めるということになっていくと思いますので,着実に進めていただきたいというふうに思いますが,そんな中でですね,今国の方では災害時多目的船──病院船と言われてるんですけれども,導入が検討されておりまして,災害時に停電や断水等のライフラインが停止している中であっても,医師・医薬品・医療機器など医療機能を迅速かつ機能的に提供できるものというものが病院船というふうに聞いておりまして,特に阪神・淡路大震災のときも,船を使っていろいろ物資を運んでいただいたり人員を運んだりという経験があると思うんですけれども,こういう経験をした神戸市こそ,ぜひこの船のマザーポートに手を挙げて,必ずとってきてほしいというふうな思いをしてるんですが,現状どのようなお考えなのか,また動きがあれば,その経過を教えていただきたいというふうに思います。 14 ◯岡口みなと総局長 お話にありましたとおり,現在国におきまして,災害時多目的船──いわゆる病院船の導入が議論されております。昨年の1月には,この災害時多目的船に関します検討会が開催されまして,大規模災害,広域災害にも対応する1つの手段として,災害時多目的船を含めた海からの災害対応のあり方,こういった検討が行われ,現在では昨年の検討会での議論を踏まえ,災害時多目的船を導入すべきかどうか,こういった議論をするその前提の課題を整理するための調査・研究が行われておると,このようにお聞きしておるところでございます。  一方,兵庫県下におきましても,先日も新聞報道等ございましたが,神戸大学の海事科学研究部や,また県内の医師会などが中心となりまして,災害時に旅客船などを活用し,被災者らの生活や医療の拠点とする災害時医療支援船構想の実現に向けて議論が行われているところでございまして,これまでも定期的に患者の搬送訓練,またシンポジウムが開催されております。私どもみなと総局も,この構想のもとに災害時には港務艇を出動させ,当面は透析を必要とする患者を近郊都市に搬送するというような役割分担を担っているところでございます。この3月3日には,この構想を実現するため,県内の医師会などの医療福祉団体,また旅客船協会などがメンバーとなる災害医療支援船構想推進協議会が設立されたところでもございます。  みなと総局といたしましても,災害時におけます船の輸送機能や生活機能の重要性を十分認識しておるところでございまして,今後とも国の災害時多目的船の導入に係る検討状況を十分注視いたしますとともに,このたび設立されました協議会の議論にも加わりながら,関係部局──危機管理室・保健福祉局等とともに具体的に取り組んでまいりたいと,このように考えているところでございます。  以上でございます。 15 ◯分科員(坊 やすなが) みなと総局というのは,国の方・国を経験された方なんかに聞きますと,非常に情報収集能力にたけているというふうに聞いておりまして,国がどういう動きをするのかについて非常に敏感に反応される,またそういうしっかりとした情報源を持っておられるということを聞いております。ですので,ぜひみなと総局中心で,是が非でもこれはとってくるんだという強い意志を持って進めていっていただきたいと思いますし,我々もやっと与党に戻りましたので,その立場立場でしっかり支えていきたいと思っておりますので,もう1度強い決意を言っていただきたいと思います。 16 ◯岡口みなと総局長 先ほど申しましたとおり,国の情報はどこの港にも負けないよう1番にとるように努力をしております。そういった中で,この病院船につきましては,どうもやや国の動きが我々にとってみれば鈍いという感じがしておりまして,導入するかどうかの議論の前に必要な前提条件を整理すると,どうも具体的には事業主体でありますとか,その運営体制というようなものを議論しようというこういう段階にあるようでございます。  ただ,私どもは,そういう前提が十分整理されますれば,他の港に負けないよう全力で取り組みたいと,神戸で実現するように全力で取り組みたいと,このように考えております。 17 ◯分科員(坊 やすなが) 阪神・淡路大震災のときに船を使ったわけでして,そのときの経験という中から,教訓なり,こういうふうにしたらいいんじゃないかなという知恵もおありだと思うので,できましたらお願いしますということも非常に重要ですけれども,中に入り込んでノウハウを神戸から提案するぐらいの活動というのができないかなというふうに思うんですけれども,その点ぜひやっていただきたいと思います。できるだけ政治面からもサポートしていきますので,神戸が提案した案が基本になって,この病院船の政策を進めていくぐらいになればいいなというふうに思ってますし,そうなればですね,いずれにしても何港なるか知りませんけれども,当然神戸が中心になってくるわけですから,いいことずくめになると思いますので,なかなかめったにないというんでしょうか,非常におもしろい,神戸にとっては非常に魅力が上がるポイントですので,しっかりやっていただきたいというふうに思います。  次に,ずっと同じ質問をさせていただいておるんですけれども,港がだんだんじり貧になっていって,西日本のハブ港というふうに目標を落として神戸港を運営をしていくということになっておるんですけれども,それでもなかなか厳しいというふうに認識しております。せめて私ら一般人のイメージからしますと,西日本のハブ港なんだから,九州とか四国また瀬戸内の荷物というのは確実に神戸に入って,そこから海外へ出ていくというイメージを持っておるんですが,どうもですね,そうではなくて,釜山へどんどん行ってしまうと。どんどん釜山へ行く船の伸び率を何とか神戸は頑張って抑えたということも聞いておるんですけれども,それでも厳しい状況には変わりもないし,余り状況としては変わっていないのではないかなというふうに思っております。  そんな中で,国際コンテナ戦略港湾に指定をされてですね,3年目を迎えるわけですけれども,これが本気でやっていただきますと,それはそれなりの効果が出てくるはずであります。そこでですね,どのようになっているのかというのが心配なんです。といいますのは,スーパー中枢港湾のときにですね,いろいろこれもまた神戸が指定されて,何とかほかの港と能力的な差をつけて荷物を神戸に集めて,そこから海外へ出していこうという政策やったはずですけれども,確かにですね,時代に即したような形でコンテナ船が大きくなってきますので,大水深バースですね,この16メートルにしていただいた。これ,600億も使ってこのハード面を整備していただいたということは,これは非常に神戸にとってはありがたかったはずなんですね。でも,その中にはリードタイムが本当に1日に短縮されたのかなという疑問も持っておりますし,コストの減については一体──もしかしたら効果がほとんどなかったんじゃないかなというふうな見方をする方もあります。  そんな中で,この国際コンテナ戦略港湾のですね,取り組みについて,現状のところ,コスト削減について公設民営化の取り組みが進んでいるのか,また実際に競争力を発揮できるほどコストが下がるというめどが立っているのか,現状をどのように分析されておるのか,伺いたいなというふうに思います。 18 ◯岡口みなと総局長 国際コンテナ戦略港湾についてでございますけれども,お話にもありましたとおり,釜山等の東アジア諸港に流れております特に西日本の貨物を神戸港に奪還するんだと,こういったことを目的といたしまして,特に内航フィーダーの支援を中心とした集荷,またターミナルコストの削減を目指したいわゆる公設民営化──これはお話にもありましたが,取り組みを進めております。  集荷についてでございますけれども,内航フィーダーにおきましては,いわゆるコストの一部になりますが,この釜山フィーダーに負けないようないわゆるフィーダー運賃につきまして,この支援によりまして一定程度これについてはカバーができておることに加えまして,そのサービスを継続的に提供することにより,この航路の──内航フィーダーの定着を図っておるところでございます。  具体的に少し申し上げますと,23年度から新規航路への大型内航船の投入,また既存特定航路の増便,さらには外航船社の専用のフィーダー船の投入を開始しておりまして,また,24年度にはそれらに加えて新たな航路の追加支援を行うことによるそういった支援の取り組みを展開しております。その結果でございますが,23年度からこれまで約6万TEUと着実に増加しておるところでございまして,特に志布志港また三田尻中関港では釜山フィーダーが減少,神戸フィーダーが増というような,いわゆる貨物の奪還の取り戻しに至っているとこういうような状況も出てきているところでございます。昨年度後半から始めたばかりの支援というようなこともございますので,今後徐々に効果も出てくると考えているところでございます。  しかしながら,実は昨今の欧州危機によりまして,特に地中海・欧州航路の減便等の影響を受け,内航フィーダー貨物が神戸から釜山に流れるというようなこういう傾向も出ておるところでございまして,内貿フィーダートータルで考えますと,そういった現象を食いとめるので精いっぱいと,こういうようなことになるものでございます。したがいまして,まだまだ国策によるインセンティブの強化が必要であると考えております。  また,大量の貨物の定着に結びつきます新規航路の誘致につきましても非常に重要であると考えてございまして,特に北米航路におきまして,比較的好調な自動車部品や住宅関連の九州方面からの北米への航路の増量が今後とも見込まれますため,新たな北米航路の誘致に既に取りかかっておるところでございます。加えまして,北米と東南アジア間の交易も活発化しております。  したがいまして,この北米航路と東南アジア航路間のいわゆる神戸でのトランシップ貨物は,実は平成20年には昨年比の5倍──母数がちょっと少なかったものですから,少し大きく感じられると思いますが,5倍と急増しております。こういったことの増加も十分見込まれますため,国からの支援を強く要請することにより,トランシップ貨物の誘致にも努力してまいりたいと,こういう状況にございます。  また,もう1点,特にコストの中でも,いわゆるターミナルコストの削減についてでございますけれども,平成14年から現神戸港埠頭株式会社,この独自の営業努力といたしまして,いわゆるターミナルの貸付料,これのおおむね3割の低減をこれまで実施しておりますが,これに加えまして,これの継続ということに加えて,国際コンテナ戦略港湾に掲げます目標の早期の実現のために,この戦略港湾の基本的な制度であります行政財産の国によるいわゆる直貸し制度によるコストの削減,これを想定いたしまして,これに先立って平成23年度から現行貸付料よりさらに1割低減する貨物集荷インセンティブ制度を導入しております。これによりまして,平成20年度以降は貨物量に応じる部分もございますが,本来貸付料と比べまして最大40%までのターミナルコストの低減が可能となっているところでございます。  今後,国際コンテナ戦略港湾として掲げます釜山港並みのターミナルコストの低減を達成するためには,本来貸付料の50%の低減を実現することが必要でございまして,そのためには,やはりこの公設民営化がまだまだ不足していると,こういう状況でございます。さらなるこういった公設民営化,国策の導入による低廉な直貸し制度を実現するために,国に対しまして強く要望を繰り返し,国際競争力のある港湾運営を実現したいと,このように考えております。  以上でございます。 19 ◯分科員(坊 やすなが) 国の支援もいただきながら,一生懸命やっていただけるのはわかるんですけれども,先ほども言いましたように,スーパー中枢港湾のときにですね,思ったほど効果が上がらなかった。これは別に神戸市が悪いというわけではなくて,やっぱり国の本気度が足らなかったというのもあるんじゃないかなというふうに思っておるんですが,ターミナルコストを50%に削減して初めて競争力がつくということを伺ってますけれども,この国際コンテナ戦略港湾で今もお話がありましたように,これはもうお願いするしかない話なんでしょうけれども,何とか国も最後までやり切っていただくと,50%まできっちり下げるまではやっていただくという何か縛りなり確約みたいなものがとれるような活動も必要じゃないかなと思います。中途半端に終わりますと,結局何したことやわからないということも出てきますので,ここ非常に生命線になってくるのではないかなと思っております。  といいますのは,次の質問に移るんですけれども,世界の船社が1万3,000TEUクラスの大型船を導入をしてきております。それに対応できるように大水深バースはつくっていただいたんですけれども,1つは大水深バースを使って大型船がどんどん入ってきてくれるような状況になればいいんですけれども,世界の船社の中でアライアンスが非常に進んできておりまして,船の融通があったり,神戸港自体の荷物はそんなに変わってないわけですから,当然船が大きくなりますと,入ってくる船の数は減るわけですね。そんな中で,こんだけのバースを維持をしながらですね──もちろん国に買い取ってもらうという政策なんですけれども──しながらやっていくということが,港のコストの面も当然そうなんでしょうけど,運営する上で共同化なり集約化して当然の流れになってくると思っております。その上に,今言われたようにヨーロッパの航路がしんどくなってきていると。そんな中で東南アジアがこれから伸びていくんであろうということでありますけれども,神戸の唯一の強みというのは北米航路になるんだろうと思いますが,東南アジアが伸びていくことによって,神戸よりも例えば北九州であったり博多であったりというところの方が非常に便利な場所になっていく,地の利があちらにとられていくということも考えられるわけでございます。  そんな中で,神戸が外されるという危機というのは,これまでにも増して強まってきてるんじゃないかなというふうに思っておりまして,船社が決めるわけですから,外されるということはですね,これは神戸港が終わっていくということになりかねない状況であります。  今言いましたものを整理しますと,船が大型化されて,荷物がふえていない神戸港に対しては,船が入ってくる数も減ります。その中で,コストがうまく下げられるかということが非常に重要なことにこれまでどおりなってくるわけでございますけれども,そんな中,これ本当にそろそろどういう方向にするかということは腹を決めて,神戸市自体がこの神戸港の10年後,20年後,30年後を見据えてどう戦略を打っていくかということが非常に重要になってくると思います。当然そういうことも考えておられると思いますので,これ一回伺いたいなというふうに思ってましたので,時間ありませんけれども,お答えをいただきたいと思います。 20 ◯岡口みなと総局長 神戸港の取扱貨物量でございますけれども,確かに今年度は特にその欧州危機の影響を大きく受けまして伸び悩んでおりますけれども,これは実は他の名古屋港・東京港それから横浜港も当然同じような状況でございまして,欧州航路の取扱貨物量は,依然神戸港は日本の中ではトップという状況にはなっております。  一方で,北米航路は,これはお話にありましたとおり,順調にふえつつあるという状況でございますので,今年度は厳しい結果に終わっておりますけれども,今後そういった状況を踏まえて,また的確に原因に対応できるような取り組みをしたいと考えております。それがまさしく,先ほど少し申し上げました,欧州航路の,地中海経由ではなくてパナマ運河の拡張を──通って北米を通って欧州へ行く,こういう欧州航路でございます。これは先生のお話にもございましたけれども,非常に速い加速度的なスピードで船が大型化しておりまして,もう1万3,000TEUの船が同航路に就航するのは確実,そして六甲アイランドの当該バースにそういった船を就航させるということもユーザーから聞いておりまして,そのために当該ユーザーから一日も早いこの大型化,最新鋭バース化を強く望まれているところでございます。  国に対してもこういった情報は伝わっておりますので,私は先ほど国に要請と申し上げましたけれども,これは国策でございますので,国の責任として十分な対応をしていただきたいと,このように考えております。  また,お話の東南アジア,これも非常に重要な貨物でございます。現在で神戸港は2割程度の東南アジア貨物でございますけれども,先日はおかげさまでタイ航路を我々に新規航路として誘致することができました。これで恐らく5万TEU程度の貨物が神戸に来ると考えているところでございます。そういった貨物の動き,船社の動きに機敏に対応いたしまして,今後とも西日本の産業または経済を支える拠点港としての役割を果たしていくことが神戸港の責務だと考えておりますので,引き続き強力に国に要請をしながら,その役割を果たしていきたいと,このように考えております。 21 ◯分科員(坊 やすなが) 対策はこれまでからずっと聞いておりますので,どうやっていくかどうやっていくか,そのものが起こってる状況の中でどう手を打っていくかというのはいろいろ聞いておりますが,20年,30年後どういう形を想像してやっているのかということを聞きたかったんです。  もう時間もありませんので,また次回にしますけれども,船が来ないという状況が,これ自体が一番恐ろしい話になりますので,そういうことになるかどうかは別として,ならないようにしないといけないんですが,そういうことも含めて,やっぱりこの神戸港自体の将来像というのをしっかりイメージしながら,対策は対策でやっていただきながら,30年後の絵に沿った形の政策も必要になってくるというふうに思っておりますので,みなと総局は,やっぱり先ほども局長おっしゃいましたけれども,全国の港を所管する局の中ではピカ一の存在で今もあるわけでございますので,ぜひ国の情報も敏感になりながら,うまく国の政策も取り入れながら,まずは30年後の神戸港をしっかり描いていただきながら,対策は対策そして目標は目標で,うまく政策を次々に強力に進めていただきたいというふうに思いますので,よろしくお願いいたします。  以上で終わります。 22 ◯主査(川原田弘子) 次に,山田委員,発言席へどうぞ。 23 ◯分科員(山田哲郎) それでは,5点についてお伺いをしたいと思います。  まず,国際コンテナ戦略港湾についてでございます。  本会議でも国際コンテナ戦略港湾の集荷施策の現況と課題について質疑をさせていただきました。市長からは内航フィーダーによる貨物の誘致,日本海側及び内陸部からの貨物誘致,トランシップ貨物の誘致,中国・東アジア航路の誘致等々の集荷施策を実施し,一定の成果があったとの旨の答弁がございました。  しかし,阪神港の外貿コンテナの貨物取扱実績は,2008年の400万TEUに対して2011年度の実績は427万TEUと3年間で27万TEUの増加にとどまっております。特に神戸港はこの3年間でたった6万TEUしかふえていないというのが実態でございます。2012年度の現況も非常に厳しいと,このように聞いておりますけれども,目標とする2015年の490万TEUに対してどのような見通しを持っておられるのか,簡潔にお答えいただきたいと思います。  次に,神戸空港について伺いたいと思います。  神戸空港は,ご存じのとおり,海上空港でありながら,発着時間や便数,さらには国際線すら認めていないという全国でもまれな制約を受けた空港であります。  しかし,そのような制約を受けながらも,国内線の旅客数の全国ランキングは10位,地方が管理する空港の中では断トツの1位であると。非常にすばらしい利便性の高い空港となっているんですけれども,そのような全国にはない制限を受けているということや,またそれでもこれだけ利便性の高い利用者が非常に多い空港であるということすら,余り市民に知らされていないというのが現況ではないかと思うんです。もっと神戸空港が非常に利便性の高い空港であり,もう既に神戸経済に大きな貢献をしているという事実をですね,しっかりと広報すべきではないかと思うんですけど,この辺についてどのようにお考えか,お伺いしたいと思います。  もし国の制約が撤廃されれば,利便性はさらに高まって,神戸経済に大きな波及効果を及ぼすことは周知の事実でありますけれども,しかし,開港以来当局から何回も,規制緩和が喫緊の課題で国に懸命に働きかけているとお聞きするんですけどね,いまだ一向に進展をしていない。また,毎年のように当局から,ANAやスカイマークが増便するとか新規の航路を就航するとかいうのを説明を聞いておるんですけれども,実際は30便にすらまだ達していないという状況であります。  私は,まず当局が危機感を持って早急に30便を達成することが喫緊の課題であり,それがなければ,国への規制緩和を求めるのも非常にむなしいと思うんですけれども,その点についてお考えを伺いたいと思います。  次に,新都市整備事業についてでございます。  25年度は,新たに新都市整備事業で整備を進めてきたニュータウンの活性化策として,いつまでも魅力的であり続けるための事業費として1億4,350万円が計上されています。ニュータウンのオールドタウン化が全国的に問題視される中,このような事業に取り組まれることについては一定の評価をしたいと思いますが,ただ内容がバリアフリーや公園の整備にとどまり,根本的な活性化につながっていくのかという点においては疑問が残ります。まちの活力をいつまでも持続しようとするならば,積極的に子育て世帯を呼び込むような,まちそのものを若返りさせるような施策が必要と考えますけれども,この点についての見解を伺いたいと思います。
     4点目は,企業誘致の推進についてでございます。  これは以前にも指摘しておりましたけれども,ポーアイ2期の業務施設用地,もともと進出していたホームセンターやスーパーが撤退をしてですね,かなりの時間が経過しているわけでございます。医療産業都市を中心としたまちづくりが進行していますけれども,商業のにぎわいもなければ集客も得られず,まちの活力が失われてしまうのではないかということを常に申し上げてきました。当該地に新たな商業施設や集客施設を誘致することは,ポートアイランド全体のですね,活性化にも通じる重要な問題であると思います。早急に誘致すべきではないかと思いますけれども,現時点での見通しをお聞かせいただきたいと思います。  最後に,放置艇対策についてであります。  今回,放置艇の対策として神戸港全域を放置禁止区域に設定するとともに,港湾施設条例の改正を行うとのことであります。放置艇は神戸港の景観上好ましくないばかりではなく,津波や高潮の災害時に危険であるなど,対策が急がれています。長年の懸案に対策の第一歩が示されたことについては評価をしたいと思います。  しかし,港湾施設条例で設定している係留施設は月当たり4,200円から6,300円と低廉な費用となっており,一方では民間が運営するマリーナは月当たり数万円と大きな開きがあります。この設定では,これまでの不法係留者に対して低廉な場所を提供するという不公平感が生じるのではないかと懸念をしています。また,民間のマリーナにおいては空き区画もあると聞きます。民業圧迫にならないかという点についても心配でございます。  そこで,今回の対策をこのタイミングで出された経緯と今後の進め方について見解を伺いたいと思います。  以上,よろしくお願いいたします。 24 ◯岡口みなと総局長 私から国際コンテナ戦略港湾,それから神戸空港,それから放置艇対策についてご答弁申し上げ,他は担当部長からご答弁申し上げます。  まず,国際コンテナ戦略港湾についてでございますけれども,先ほどもお話ししましたとおり,またお話にもありましたとおり,本年は円高また欧州危機等の影響によりまして,前年比若干減というような厳しい状況にございます。  これを外貿航路別に見てみますと,先ほども少し申し上げましたが,内航フィーダー貨物をたくさん扱います北米航路では,リーマンショックからの米国景気の回復を受けまして,特に住宅関連,また自動車部品等の貨物が増加している状況にございまして,対前年比は6%増という状況にございます。  また,中国・東南アジア航路では,円高による輸入貨物が比較的堅調であったということから,それぞれ対前年比で4%,また2%と前年を上回っております。  しかしながら,一方で,これも先ほど少し申し上げましたが,欧州航路では,これは依然として神戸港は国内港での最多の貨物量を扱っておりますが,欧州危機によりまして航路再編が進みました。その結果,いわゆる船腹スペースが減少いたしまして,瀬戸内・九州から神戸港経由でありました自動車部品,これが釜山港経由に切りかわりました。そういった影響から,前年比の81%というふうな減少になっております。これは全国的な傾向でございまして,東京でも75%,名古屋でも81%等々の状況となっておるところでございます。  したがいまして,今後はやはり第1に内航フィーダー支援の強化,第2に新規航路の誘致,また第3にはトランシップ貨物の誘致を目指していくべきと考えてございます。  具体的には,昨年度後半からの内航フィーダーの支援の強化によりまして,特に九州方面からの北米貨物を釜山港から奪還していると,こういう事例が出始めておりまして,まだ始まったばかりでございますので,今後一層の弾みをつけなければならない,またつくものと考えておるところでございます。  また,新規航路の誘致でございますけれども,やはり堅調な自動車部品また住宅関連,これも特に九州方面から北米への貨物の増量が生じておりますため,こういった新たな北米航路の誘致に現在全力で取り組んでおります。  また,東南アジア航路でございますけれども,先ほど申し上げましたタイ航路の誘致に成功したところでございますが,今後貨物の誘致が見込める特にベトナムを中心とした東南アジア航路の誘致も積極的に進めているところでございまして,これらの航路誘致に当たりましても,内航フィーダー支援と同様,国策によるインセンティブの支援の強化が必要であるというふうに考えておるところでございます。  この平成24年には,円高やまた欧州危機によって非常に厳しい状況──今申し上げたとおりでございますが,輸出港──特に輸出の強みを持つ神戸港といたしましては,年初からの円安基調に地元の船社または港運業界も大きな期待感を持っておられるところでございまして,集荷に対しますそういった業界の皆さんの意気込みも十分感じ,受けとめているところでございます。  国に対して必要な国費,または国策として責任を持って進めていただけますよう今後強く,さらに強く要望することにより,戦略港湾の目標であります平成27年までに阪神港におけます外貿コンテナ貨物取扱量490万TEUを着実に達成すべく取り組んでまいりたいと,このように考えております。  それから,神戸空港についてでございますけれども,まず広報についてでございますが,これもご指摘のとおり,神戸空港は開港以来,累計で1,800万人に上る方々にご利用いただいております。関西圏の空の玄関口として定着してきておると考えてございまして,平成23年度の利用者数は約257万人,これは地方管理の67空港の中では1位の実績でございます。  こういったことにつきまして,これまで広報紙KOBEや神戸空港のホームページにおきまして,こういった全国有数の利用実績があること,また新規就航・増便等の最新情報を掲載しておりますほか,アクセスのよさ等の神戸空港の特徴をPRをしてきておるところでございます。さらに,県下主要駅での神戸空港の街頭キャンペーン,また,さんちかをはじめとした都心部での柱巻き掲示等によってもPRをしておるところでございますが,委員ご指摘のとおり,なかなか市民の皆さんへそういったPRが行き届いてないというふうにも感じております。今後さらにあらゆる機会を通じまして,こういった神戸空港の果たしている役割,また利便性の高さを強くPRし,一層の利用促進に努めたいと,このように考えております。  また,発着枠,発着便のご質問でございますが,ご指摘のとおり,できるだけ早期に発着枠30便の達成をしますために,就航可能なあらゆる航空会社に懸命に誘致を行っていく必要があると考えてございまして,これまでもそのような思いで取り組んできたところでございます。  そういった結果,例えば全日空は3月31日から羽田便,またことしの10月からは新千歳便を増便をいただいておるところでございますが,同社にはさらなる増便と機材の大型化を引き続きお願いしております。  また,この6月からは,エア・ドゥとスカイネットアジア航空が全日空とのコードシェア便として,新千歳便・那覇便に新規就航する予定となりました。この両社につきましても,これまで神戸への就航を働きかけてきたところでございまして,その結果,このようなことに結びついたのではないかと,このように考えているところでございます。  また,エア・ドゥは北海道内にある各空港,またスカイネットアジアは九州にある各空港と既にネットワークを有しておりますところから,神戸との新規路線の開設を働きかけを始めておるところでございまして,これも既に,特にスカイネットアジア航空の高橋社長さんからは,神戸と九州の空港との新規路線に意欲を示していただいているところでございます。できるだけ早期の神戸との新たな直行便の開設を実現したいと考えてございます。  さらにスカイマークでございますけれども,もちろんのこと,さらなる増便を働きかけておりますが,特に具体的には先日発表されました関空発着便の撤退,また従来から進めておられます機材の増機といった動きも受けまして,神戸便の増便や新たな大型機材の就航をお願いいたしますとともに,スカイマークとして近く拠点開設を予定されております仙台空港または石垣空港におきましても,これまで以上に積極的な新規就航を働きかけているところでございます。  加えまして,昨年順調に経営再建をされました日本航空に対しましても,神戸からの根強い待望論をアピールしながら,神戸への再就航をしていただくよう経営幹部に直接強く働きかけているところでございます。  また,先日はアジア最大の格安航空でありますエアアジアのCEOが来神されまして神戸空港を視察され,国内の新たな拠点として高い関心を示していただいたのでございますが,残念ながら,発着枠の制約のため実現には至ってないという状況もございます。  この1年,26便から29便で推移しておりますけれども,1つには,エアラインからは,臨時便等の需要を考慮すると実情30便に等しいというふうなお話もいただいているところでございます。こういった意見も着実に国に届けまして,できるだけ早期の規制の緩和,そしてそれを前提といたしました利用促進,また増便,新規就航を各航空会社に対して強く働きかけていきたいと,このように考えております。  それから,放置艇対策でございますけれども,経過と公平性の維持という観点からお答え申し上げます。  神戸港におきましては,プレジャーボートや業務船などの多くの小型船舶が係留しておりますが,その中には廃船状態の船,また所有者不明の船など管理が不十分な船舶も多くございまして,ご指摘のとおり,高潮や津波発生時に危険にさらされるといったことのほか,油の流出,違法駐車,騒音,ごみの不法投棄の問題など,港の環境や景観を阻害し,市民を港から遠ざける原因ともなっていると考えております。加えまして,東日本大震災の教訓といたしまして,津波によります背後住宅等への遡上など2次被害の拡大も懸念されているところでございます。  神戸港では,平成20年10月に関係行政機関等で構成いたします神戸港放置艇対策検討会を立ち上げ,具体的な検討を開始いたしまして,昨年12月に開催いたしました検討会において,本対策を具体的に推進するということになったものでございます。  また,係留船舶が特に多い兵庫運河周辺に対しましては,平成23年9月に兵庫運河水面利用ルール検討会を立ち上げまして,同運河の水面利用者,漁業関係者や周辺の地元関係者の意見も聞きながら,調整を進めてきたところでございます。そして昨年の12月のルール検討会におきまして,放置艇対策の方向性や係留場所などの調整を図り,おおむねご理解をいただいたところでございます。今後も引き続き対策のルールづくりを行っていくこととしているところでございます。  今回の放置艇対策は,秩序ある安全で安心な美しい港を目指しまして,神戸港全域を港湾法に基づく放置等禁止区域に指定いたしまして,まずは管理不十分な船舶の廃船処分を推進していくとともに,民間マリーナへの誘導に努め,水面利用のルールの確立を図っていくことで,不法係留禁止の啓発・徹底に取り組むものでございます。  ただ,放置艇の中には,民間マリーナにすぐ移動できない船舶,また民間マリーナでは受け入れることのできない船舶もございまして,放置艇解消までの間の一時的な受け皿として,既存の船だまりや物揚場などを活用して小型船舶用泊地を位置づけ,放置艇の受け入れを考えているところでございます。  お話にありましたとおり,民間マリーナは桟橋や水道,トイレ,駐車場,セキュリティー面など,こういった施設が充実しておりますので,月数万円の利用料金となっておりますが,今回受け入れを行う小型船舶用泊地につきましては,いわゆる係船環のみの設置でございますので,ごく簡易的なものでありますところから,それらのレベルの差を考慮いたしまして,民間マリーナよりも安い料金設定ということを考えておるものでございます。  ご指摘のありました公平性の観点からは,まずは小型船舶用泊地で一時的に受け入れる船舶につきましては早期に民間マリーナへ移動するよう促していきますとともに,第2に民業圧迫回避の観点から,新規利用者あるいはマリーナから移動していく船舶に対しましては当該小型船舶用地では受け入れないという考え方で進めたいと考えているところでございます。  こういった対策につきましては,神戸港だけではなく,全国で放置艇対策を先進的に進めておられます兵庫県等ほとんどの港で,安全対策に重点を置き,放置艇の解消に向け同様の手法で進められておりますので,何とぞご理解を賜りたいというふうに思います。  私からは以上でございます。 25 ◯吉井みなと総局担当部長 まち開きから一定の期間が経過しますと,いわゆるニュータウンというものでは住民の年齢構成がかなり偏っておりまして,急速に高齢化が進んでいくということで,地域の活力が低下してしまうといった課題が顕在化になっております。もちろんこれに対応するため,高齢者への当然対応はもちろんなんですが,委員ご指摘のとおり,子育て世帯など若い人たちを呼び込むことが大変重要であると考えております。  そのため,これまでみなと総局といたしましては,まちづくりも長期にわたるものでございますから,名谷とか学園都市など駅周辺の利便性の高い場所に計画的に確保したリザーブ用地,これを活用しまして,若い世帯が購入しやすい価格帯の新たなマンションとか児童保健福祉施設などを誘致,進めることで,子育て世帯の呼び込みを進めてきた次第でございます。  また,商業施設が集積する地区センターでは,これまでも大規模なリニューアルの実施を行いまして,例えば飲食・服飾・雑貨など若者に人気の高いショップの誘致も進めておりまして,若者を引きつけるようなまちの魅力づくりにも努めてきております。  25年度につきましては,高齢者対策はもちろんでございますが,赤ちゃんを抱えたご家族を支援するという意味合いでですね,地区センターの例えばスロープなどはバリアフリーももちろんやるんですが,そういうことで,子育て世帯にも使いやすいようなバリアフリー化とかベンチの整備,例えば洋式トイレ,これの導入ですね,さらに赤ちゃんの授乳室の設置,こういうことをOMこうべとともに実施する予定にしてございます。  さらに,近隣センターの機能をですね,かなり年月がたっておりますので,抜本的に見直しまして,先行事例であります千里ニュータウン,この辺の取り組みも参考にいたしまして,例えば暫定駐車場や平家の商業施設など店舗施設もございますので,この用地も再利用いたしまして,例えば低層階に若者層向けの商業施設とか子供の一時預かり所といったような施設を併設した新しいマンションも建設誘致するなどの検討もしながらですね,近隣センターのリニューアル,これの実施計画を策定したいと考えておるところでございます。  今後のさまざまな取り組みということで,子育て世帯の積極的な呼び込み,これを行いましてですね,まちそのものの若返りに取り組んでいきます。まちの活力をやっぱりいつまでも持続させていくには,先生ご指摘のとおり,若者世代の取り込みと,これが大変重要だと考えておりますので,今後もしっかり取り組んでいきたいと思っております。  以上です。 26 ◯山田みなと総局担当部長 私の方から,ポートアイランドの商業・集客施設の誘致につきまして答弁させていただきます。  委員ご指摘のとおり,ポートアイランド全体の活性化の観点から,新たなにぎわいを創出する商業・集客施設の誘致を進めていくことは非常に重要であると認識してございます。そのため,これまでも大型量販店や総合スーパー,ショッピングモール等各種施設につきまして,精力的な誘致活動を行ってまいったところでございます。  しかしながら,各事業者からは,ポートアイランドでの商業施設運営を考えた場合に,まず都心部2キロ圏内の足元人口で約5万から10万人というのが一般的な出店基準でございますのに対しまして,ポートアイランド第2期から2キロ圏内の人口,すなわち島内人口は約1.5万人と少ない状況,また,ポートアイランドは交通的に通過する交通がない上に,三宮・元町といった都心部と商圏が重複して,各テナントが新たな出店に難色を示すという厳しい立地条件をクリアする必要があるとの意見を数多くいただいてございます。  そこで,商業・集客施設につきましては,分譲に加えまして,定期借地・傾斜減額制度も導入いたしまして,事業者が進出しやすい具体的な提案,さらに今年度はそれに加えまして,商業・流通業界に精通した民間アドバイザーを登用いたしまして,マーケティング調査を踏まえた業態分析,その人脈等を生かしまして,ディベロッパー上層部への企画提案,同行訪問等を行っているところでございます。  そうした活動の中で,ポートアイランド第2期への進出について関心を持って検討いただいている事業者もおり,早期の進出に向けまして,来客者への魅力アップに向けたハード整備なども念頭に入れながら,粘り強い交渉を続けていきたいと考えております。加えまして,ポートアイランド内の既存の商業施設との相乗効果,医療関連企業等を中心とする企業集積によるポートアイランド2期内の昼間人口の増加,スパコン京の稼働あるいは専門病院群の開業等,新たな人の流れも積極的にアピールしながら,商業・集客施設の早期誘致に向けまして全力で取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 27 ◯分科員(山田哲郎) 時間がありませんので,1つずつ再質問等々させていただきたいと思います。  初めに,放置艇対策について局長からるるお話がございました。基本的に放置艇対策の経緯と進め方についてはおおむね了解をしたところでございますけれども,1点,漁船の取り扱いをどうされるのかということ,特に兵庫運河には多くのプレジャーボートと小型業務船並びに漁船も係留されているわけですね。これ須磨海岸でも問題になったんですけれども,本来的なことを考えれば,まず生業してる漁船を守るためにも,漁船の受け皿整備とか移転計画を産振局とみなと総局が連携してそういうことをしてから,本来であればこういう対策を講じるべきではなかったのかと,こう思うんですけど,その辺,局長どのようにお考えなのか。 28 ◯岡口みなと総局長 ご指摘のとおり,そういった進め方が本来であろうということも私は理解するところでございますけれども,こういった放置艇対策の早急なその必要性から,このような経過に至ったことをまずはご理解賜りたいと思います。  そういった上で,今回の放置艇対策の漁船の扱いにつきましては,神戸港全域を禁止区域に指定いたしますところから,これはお話のとおり,生業をされておりますので,小型船舶用泊地の使用許可手続もしくは現在の係留場所での水域占用許可手続を行っていただくことになりますが,このことにつきましては,既に神戸市の漁業協同組合また兵庫漁業協同組合には事前にご説明もさせていただき,ご理解をいただいているところでございます。  また,施設整備につきましては,みなと総局といたしましては,これまで漁業関係者の要望もお聞きしながら,須磨地区におきます整備でありますとか,また長田港におきます防波堤の延伸などを進めてきております。  今後,お話の移転計画等が具体化すると,そういうふうな段階になりましたら,まずは漁業協同組合の窓口でありますお話の産振局で検討されると考えておりますけれども,特に港湾区域内の移転につきましては,そういった具体案につきまして,港湾機能との調和も図りながら漁業環境の向上を図れるよう,みなと総局といたしましても産業振興局と連携をしながら,積極的に必要な役割を果たしたいと,このように考えております。  以上です。 29 ◯分科員(山田哲郎) 漁船の受け皿整備については,当該の兵庫漁業協同組合から,以前から産振局に要望があったようでございます。産振からみなとの方に相談がなかったのかはわかりませんけれども,この際こういう放置艇対策もすることでございますので,ぜひとも前向きに取り組んでいただきたいと思いますので,これは要望しておきたいと思います。  それから,兵庫運河周辺の放置艇対策についてですけれども,これまでも地域の方とか関係者の皆さんとともに検討会を立ち上げて,いろいろご意見を聞きながら進めてこられたと,こう聞いておるんですけれどもね,今後もさらに地域の住民の方のご意見とかご要望とかしっかり聞きながらですね,十分な説明と調整を図りながら進めていただきたいということをちょっと要望しておきたいと思いますので,よろしくお願いしたいと思います。  ポーアイ2期の業務施設用地の誘致の問題ですけれども,非常に厳しい,全く先行きが見えないような状況で,私たち素人からすると,当該地はポーアイ2期のほぼ中央にあってですね,幹線道路からも近くてポートライナーの駅にも近いと,非常にポーアイ2期では利便性の高い土地だと思うんですね。なぜそのような土地が売却できないのかと,ちょっと不思議なんですけれどもね。このまま放置すると,まちの魅力も減退して,進出した企業にも悪影響を及ぼすような危険性を僕ははらんでいるんだと思うんですね。  もうあえて再質疑はしませんけれどもね,もう1度誘致体制とか誘致方法とかもう1回再整備してですね,もう1回一からやり直すつもりで早期にしないと,僕はポーアイ全体にも資することだと思いますので,全精力で局長は取り組んでいただきたいと要望したいと思います。  新都市整備事業についてでございますけれども,今までは新都市整備事業というのは,言ったら悪いけど,売却したらそれで終わりというような感じで,いろいろ問題もあって,今回そういうニュータウンのオールドタウン化に対しても対策を講じようとするこの対策は非常に評価しておるんですけれども,みなと総局だけでは,これなかなかできない問題だと思いますので,都市計画総局や企画調整局,他局ともしっかりと連携をして,さらに民間の活力も導入しながら,子育て世帯を積極的に呼び込むようなですね,ニュータウンの再生という観点から積極的に検討いただきたいと思うんですけど,その辺についてもう1度お話をお聞かせいただきたいと思います。 30 ◯岡口みなと総局長 委員は十分──もうご案内のとおり,ニュータウンはそれぞれ整備された時期や地域特性によって異なる条件がございます。したがいまして,その地域ごとに課題と対策を一方では考えながら,やはり神戸市トータルとして民間のニュータウンも含めたそういった総合的な対策も必要であろうと,またそういった時代に入ってきたと,このように私も認識しておるところでございます。  したがいまして,そういった取り組みは必然的に住宅・福祉・交通・教育等多岐の分野にわたりますところから,平成25年度──来年度には都市計画総局を事務局に,企画調整局や,また私どもみなと総局も加わって,関係部局によりますプロジェクトチームを立ち上げると,こういうふうな予定をしております。ここでは民間等のニュータウンも含めまして,いわゆる計画的な団地開発の今後のあり方など,そういったニュータウンが抱える基本的な課題につきまして検討を進めたいと考えておりまして,その中においても,特に子育て世帯の呼び込みは大変重要な検討課題であるというふうに認識しております。リザーブ用地の活用,また近隣センターの機能転換など,みなと総局がこれまで主体的に事業を進めてきたものに限らず,他局が実施する事業につきましても,我々みなと総局といたしましては,地域ニーズをいち早くとらえて情報提供するなど,しっかり役割を果たしながら,また,みなと総局が整備してきたニュータウンは今後ともみなと総局が主体となって,中心となって,例えば子育て世帯の呼び込みということも含めたニュータウンの活性化に全力で取り組みたいと,このように考えております。 31 ◯分科員(山田哲郎) 25年度についてはですね,都市計画総局・企画調整局と一緒になってプロジェクトチームをつくって頑張っていきたいとの前向きなご答弁でございました。  都市計画総局においても,従前の老朽化した建物の建てかえに終わらず,今,まちの活性化という視点に立った再整備を始めようとしているわけです。このニュータウンのオールドタウン化というのは全市的な問題でございますので,ぜひともしっかりとしたプロジェクトチームを立ち上げていただきまして,一日も早くモデル実施していただきますことを期待しておきたいと思います。  それでは,神戸空港についてでございます。  もう大分──開港してですね,もう7年が,局長,経過したわけでございますよね。あっという間だったなと思うんですけれども,そろそろ具体的な目標を決めてですね,しっかりと国に働きかけていくことが大事だと思うんです。その意味では,例えば逆算して──25年度中にはですね,30便を達成してですね,開港10周年を迎えるまでには発着便数の制限とか運用時間の制限なんかを撤廃すべくですね,そういう逆算して,この目的に向かってですね,しっかりと取り組むような体制とかそういう取り組みが必要だと思うんですけれども,その点について局長いかがですか。 32 ◯岡口みなと総局長 先ほども少しご答弁申し上げましたが,現在の便数はANAの増便を含めると28便まで来ております。30便に届いてないという見方もございますけれども,先ほども申しましたとおり,エアラインから見ましたら,必ず飛ばすことになる夏または秋等の臨時便を考えると,もう目いっぱいだというふうなご意見もいただいております。  加えまして,少し答弁重なって恐縮でございますけれども,スカイマークは関空から撤退します。そうしますと,当然神戸空港も視野に入れられておられますし,エア・ドゥ,スカイネットは待ちに待った関西初進出,その中で北海道また九州の既にネットワークを持っておられる空港との神戸との直行便をご検討いただいており,特にスカイネットの社長はそれを公言されていると,こういう状況にありますので,私どもも大変危機感を持っております。こういったエアラインの要望になぜこたえられないのか,なぜ規制緩和できないのか,非常に悔しい思いと同時に危機感を持っております。なかなか具体的な話がお示しできず申しわけございませんが,一日も早く,この規制緩和は達成するよう市長以下全力で取り組みたいと,このように考えております。  以上でございます。 33 ◯分科員(山田哲郎) 神戸空港というのはですね,時代のですね,要請の流れに沿った,非常にコンパクトで都心に近くて24時間運用可能な空港であり,1時間の圏内に1,000万人もいてる地域でございますので,全然心配はしてないんですけれども,やっぱり時期を失うと非常に厳しい状況になりつつあるのではないかという危機感を感じずにはおれないわけでございますので,そういう意味で具体的な目標を立てて,せめて10周年には一般の普通の空港と同じようなですね,状況の中で勝負をさせていただきたいと,そういう体制をとっていただきたいとこう思うのでですね,質問させていただいたんですけれども,しっかりその辺のところ取り組んでいただきまして,さらなる神戸空港の利用拡大が実現できますように頑張っていただきたいと思います。  最後に神戸港の話なんですけれども,神戸空港とは反対に,非常に神戸港,厳しい状況にあると思います。24年度実績もですね,前年よりちょっと落ちるという状況の中で進んでいるようであります。今後は北米航路やベトナムなどの東南アジア航路の誘致に頑張っていきたいという答弁でございましたけれども,当初のですね,集荷施策の中で最も期待をし力を入れてきたのが内航フィーダーによる貨物の誘致だったと思うんですね。さきの本会議でも質疑をしましたけれども,地方港に対するさらなる国の是正指導の強化が必要やと市長がおっしゃってましたけれども,それと同時に,やっぱり神戸港が,また阪神港が西日本の荷主や港湾に対してですね,神戸港に荷物を集約するとコスト・サービス・スピードというあらゆるメリットが高いと言われるような体制整備をですね,一刻も早く国とともに整えることが非常に大事やと思うんです。  先ほども議論がありましたけれども,神戸港については,スーパー中枢港湾時代からですね,アジアの主要港をしのぐですね,スピード・サービス・コストを目指すということで取り組んできたわけです。戦略港湾になってですね,今度は釜山港をターゲットとして荷物を奪還するということでやってきたんですけれども,実際に釜山港と比較して,現況の神戸港のコスト・スピード・サービスの水準についてはどのような状況なのか,そういうことも私は認識していることが必要だと思いますので,その点についてお答えいただきたいと思います。 34 ◯岡口みなと総局長 まず,いわゆるコストについてでございますけれども,これは先ほども少しご答弁申し上げたと思いますが,いわゆる内航フィーダー運賃につきましては,40フィートコンテナ当たりが大体1本2~3万円程度の差でございますが,これにつきましては,内航フィーダーのいわゆるインセンティブ支援によりまして,ほぼこの運賃差は埋めることができておりまして,韓国フィーダー運賃と競争できる状況にはございます。  しかしながら,やはりいわゆるターミナルコスト──荷役作業やターミナル使用料に係るコストにつきましては,同じく40フィートコンテナ1本当たりでは数千円から1万5,000円程度,神戸港の方が高いという状況になってございます。こういったトータルでは釜山港との差が埋め切れない状況でありますけれども,サービス面等の優位性を評価いただいて,神戸を内航フィーダー基地としてご利用いただいている,これが実は実情でございます。  したがいまして,国策としてのさらなるインセンティブの支援,またターミナルの公設民営化の推進によりますトータルのコストのさらなる削減に一層強く取り組む必要があるというふうに感じておるところでございます。  また,スピードでございますけれども,これはいわゆる例えば工場出荷から受け取りに要するまでのトランジットタイムが重視されますが,また特にその中でも,貨物を港に搬入して船積みするまでのいわゆるリードタイムというふうに言われるものがございます。特にスーパー中枢港湾時代から,このリードタイムの短縮につきましては取り組んでおりまして,業界からのお話も含めますと,このリードタイムにつきましては,ほぼ同等程度になっているというふうに私どもも承知しておるところでございます。  また,海上輸送日数につきますトランジットタイムにつきましては,これは従来より釜山港と同等でございまして,逆に先ほど来申し上げております北米東岸でのいわゆるトランジットタイムにつきましては,地理的関係から釜山港よりも神戸の方が2日ほど短いと競争力ある状況でございますので,こういったプライオリティーを十分今後生かしていくという必要があると感じております。  そしてサービス面についてでございますけれども,神戸港はかねてより定時制・荷役技術・急な変更への対応・トランシップの正確性また危険品の扱いについては大変すぐれていると,高い海事力を有しているというふうに理解をしております。こういった海事力を高く評価いただきまして,瀬戸内・九州の荷主からは,ある程度コスト差がありましても神戸港をご利用いただいているという状況にあるものでございます。  したがいまして,やはり埋め切れていないこのコストにつきまして引き続き国策による推進をお願いいたしますとともに,委員のお話にもありました釜山港への地方港からのインセンティブ,これにつきましては国は一定の努力をされておりますが,まだ実際には具体的な動きは出てきておりません。具体的な動きが地方港で出るように,さらなる国への要請を強めたいと,このように考えております。 35 ◯分科員(山田哲郎) コストについては,まだまだ釜山港とは差があって厳しい状況だと。スピードにおいても,今若干いいお話がありましたけれども,やはり積み荷の制限時間みたいなものは釜山港の方がぎりぎりまでできるようなことを聞いておりますので,さらなる国策としての取り組みがやっぱり必要だと思うんですけれども。  さらに,戦略港湾を達成するには,24時間ゲートオープンという課題もあると思うんです。既に神戸港では実証実験を終えてですね,すべてのヤードでゲートオープン24時間ができると,このように聞いておるんですけれども,現実は一部のヤードが20時まで延長している状況であると思うんですね。現況,いまだにやっぱり海上コンテナのトレーラーが道路で待たされているという状況が見られるわけでございますから,本当に釜山と対峙できるような24時間ゲートオープンには至っていないと思うんですね。本格的な24時間ゲートオープンについての見通し,どのように考えておられるのか,お聞かせいただきたいと思います。 36 ◯岡口みなと総局長 ご指摘の24時間ゲートオープンについてでございますけれども,平成20年度より実施してまいりましたコンテナターミナルのこの24時間化のモデル事業等につきましては,荷主様の生産・物流体制の変革,また,いわゆるサプライチェーンの円滑化・効率化を目的として,当初神戸港の全ターミナルにおいて実施をしてまいりました。これは特に日本経済団体連合会を介した荷主からのこういった要望を受けて,国土交通省の施策として実施してきたものでございます。  ただ,残念ながらその内容につきましては,この制度実施の中では24時間ゲートオープンが余り需要がありませんでしたが,一方で,20時までのゲートオープン時間拡大については一定の成果があったということから,24年度からはポートアイランド2期の一部のターミナルにおきまして各ターミナルの自主事業といたしまして実施をされておるところでございまして,またそういったことがコンテナ車両の分散による待ち時間の短縮にもつながっているものと,こういうふうに考えているところでございます。  この24時間でございますけれども,やはりそういった国のモデル実施というふうな内容を見た場合は,やはり貨物をふやしていくというようなことがまずは必要でないかというふうに考えておるところでございまして,先ほど来議論になっております戦略港湾施策を確実に進めることによりまして,基幹航路の維持・拡大を図り貨物量を増加させる。そしてそういった中で,荷主さんの方の生産・出荷体制,また雇用形態の変更,さらには時間外の利用における費用負担などさまざまな問題を解消していくと,こういったことを踏まえていくことが必要ではないかと考えております。  なお,もちろんターミナル側の受け入れ体制が必要となってくるものでございます。そういった関係から,既に港運業界の方では,この24時間化に向けたいわゆる作業体制の検討を行っているというふうにお聞きしておるところでございます。  今後私ども管理者といたしましても,国や関係業界と調整をしながら,この24時間オープンに向けまして,恐らくというよりもまず確実な成果が出てくるであろう共同デポなどの施設整備を行うなど,最大限の支援を行っていきたいと,このように考えているところでございます。 37 ◯分科員(山田哲郎) 24時間ゲートオープン,これも荷物がなければなかなか進まないというのが現況ではないのかなと,こう思います。国際コンテナ戦略港湾についてるる答弁がございましたけれども,実際アジアの主要港に返り咲くには非常にちょっと厳しい道のりだと思うんですけれども,現実,例えば神戸港の強みであった基幹航路なんかもですね,釜山と比較すると,現在では10航路ですか──神戸,それで釜山は47航路。取扱貨物の量は釜山が1,618万,この3年間で273万TEUふえてるんですね。阪神港はどうやと言ったら,先ほども言ったように427万TEU,27万TEUの増加にすぎないと。1割以下の増加で,さらにこの釜山との格差というのが広がったというのが現況だと思うんですね。  そういう厳しい中ですけれども,本当に強力なやっぱり国策で対抗しなければ,ちょっと本当になかなか打開できないのではないかなと思いますので,この辺のところについてはまた総括質疑でも質疑をさせていただきたいと思うんですけれども,さらなる国への要望をしつつ,積極的にコンテナ戦略港湾を進めていただきたいと,こう要望しまして終わりたいと思います。  以上です。 38 ◯主査(川原田弘子) 委員の皆様に申し上げます。午前中の審査はこの程度にとどめ,この際暫時休憩いたします。  午後1時10分より再開いたします。   (午後0時1分休憩)   (午後1時11分再開) 39 ◯主査(川原田弘子) ただいまから予算特別委員会第3分科会を再開いたします。  午前中に引き続き,みなと総局に対する質疑を続行いたします。  それでは,赤田委員,どうぞ。
    40 ◯分科員(赤田勝紀) では,早速質問させていただきます。  まず,ポートターミナルの改修計画についてなんですけれども,客船の入港状況はポートターミナルと中突堤ターミナルを合わせて毎年100隻以上が入港し,ターミナルビルの来館者数は年間20万人を超えています。初めての人や何度も訪れる人,外国人などさまざまな人が訪れていますけれども,このたび耐震改修や防災計画とあわせてトイレの改修なども行われています。多くの観光客が近接するポートライナーの駅を利用すると思うんですけれども,このポートターミナル駅にはトイレがありません。また,ふだんは無人です。それでいいのかなと思うんですね。ボイジャーが入港した昨年の7月10日には3,700人の方が乗車し,3,400人が降車しています。通常は1日200~300人なんですけどね。そこで,他局になりますけれども,企画調整局・新交通に申し入れて,トイレの設置や職員の常時配置を働きかけてみてはどうでしょうか。  そしてまた,2010年から2012年までのアンケートを──常設してる白い紙ですけど,置いてありましたので,それを集計結果を見せていただきました。319人の方からの回答を拝見したんですけれども,寄せられた意見や要望の中には,例えば喫茶店や食堂のスペースを確保してほしいとの要望も出ています。美しい夜景と港の眺望に期待して訪れる人たちがゆっくり落ちついて楽しめる空間が必要です。眺望を楽しめる喫茶室を海側に設置してはどうでしょうか。 41 ◯花木みなと総局みなと振興部長 神戸ポートターミナルは,充実した施設や神戸空港・関西空港・市街地へのすぐれたアクセスを評価いただきまして,内外の多くのクルーズ客船に利用いただいておるところでございます。近年いわゆるアジアクルーズが増加しておりまして,客船の大型化が急速に進む中,ポートターミナルには今後も多くの大型客船の入港が予定されております。それに加えまして,乗船客の乗せかえが行われます,いわゆるターンアラウンドとしての利用がふえておりまして,また話題の客船を見学に来られる市民や観光客もご指摘がありましたような増加傾向にございますので,神戸港の大型外国客船の玄関口としてのその役割は,ますます重要なものになってくると認識しております。  一方で,建設から40年以上が経過してございますので,老朽化も進んでおりまして,利用される船会社や市民,来訪者の皆様の意見も当然ながら踏まえまして,さらに安全・安心で魅力的なターミナルになるよう計画的な修繕に取り組んでおるところでございます。  今年度は,その大型客船に対応しました係船柱の設置等工事を実施しましたけれども,25年度は引き続き安全・安心なターミナルに向けました耐震・防災改修を進めるほか,トイレの改修,空調の更新,エントランス・送迎デッキの改修など,さらに乗船客や来訪者の利便性・快適性を向上させるようなターミナル機能向上についても予算を計上させていただいているところでございます。  アンケートのお話が出たわけでございますけれども,この改修に当たりまして,これまで我々ポートターミナルの方にアンケートの回収箱を設置しまして,乗船客やターミナルを訪れる市民や観光客の方々からいただきましたご意見,これを適宜その要望につきまして対応できるものは対応してきておるということでございますが,利用する船社や旅行会社のご意見も当然ながら直接お聞きしまして,必要な整備に努めてきたところでございます。  委員のご指摘がございました新交通の駅舎のトイレでございますけれども,トイレがないことはもちろん承知しておりますけれども,そのアンケートにおきましても,あるいは日ごろから私どものそういうセールス活動なり船社の方々等のお話の中でも特に要望は聞いておりませんので,神戸新交通への要望も要請も考えてはございません。  なお,今回予定しておりますターミナルのトイレの改修につきましては,アンケートの要望も踏まえながら対応していきたいと,整備していきたいと,改修していきたいというふうに考えておるところでございます。  それから,喫茶スペースのお話がございましたけれども,確かにそのアンケートの中でもそういうことをおっしゃっておられるアンケートはございましたけれども,我々の方では既に大型客船はじめですね,客船入港時には臨時的な喫茶コーナーを設けるなどしまして,訪れる方の利便性の向上に向けた対応を図っておりまして,今回の改修を契機としまして,今後もさらなるターミナルの魅力向上に向けて,いろいろさまざまな知恵を活用しながら取り組んでいきたいと,そのように考えております。  以上です。 42 ◯分科員(赤田勝紀) アンケートの中身は非常に辛らつな中身が多いなと思いまして──読みましてね。一方では強い期待感があるなというふうに思いました。  次に質問させていただきますが,午前中の質疑にもありました第25号議案についてです。  神戸市の港湾施設条例の一部を改正する条例のこの中身を見ますと,小型船舶を係留する際に泊地等の使用料を徴収するために条例制定しようとするものですが,しかしこの条例は,その泊地をつくることが前提となっています。今回西部地区に5カ所の泊地が設置の予定となっていますけれども,地域住民の合意はとれていません。条例制定には戸惑いの声が生まれています。拙速に進めるべきではなく,丁寧に進めていくべきだと考えますが,いかがでしょうか。 43 ◯花木みなと総局みなと振興部長 午前中の審議でもございましたが,このたびの放置艇対策につきましては,秩序ある安全で安心した美しい港を目指しまして,神戸港全域を港湾法に基づく放置等禁止区域に指定し,まず管理不十分な船舶の廃船処分を推進していくということとともに民間マリーナへの誘導に努めまして,水面利用のルールの確立を図っていくということで不法係留禁止の徹底に取り組んでいこうとするものでございます。  午前中の審議の繰り返しになりますけれども,放置艇対策を進めるに当たりましては,平成22年10月に関係行政機関等で構成します神戸港放置艇対策検討会,立ち上げまして,具体的な検討を進めてまいりましたが,昨年12月に開催した検討会におきまして,本対策を具体的に推進していくこととなったわけでございます。  また,兵庫運河周辺の地元の皆様方に対しましては,平成23年9月に兵庫運河水面利用ルール検討会を立ち上げまして,水面利用者の方々,漁業関係者や地元関係者のご意見も聞きながら調整を進めてまいりまして,昨年12月のルール検討会では放置艇対策の方向性,そしてその係留場所などの調整も図り,おおむねご理解いただけたものと考えております。今後も引き続き小型船舶用泊地の利用等に関するルールづくりを行っていくことというふうにしております。  このような過程で進めておりますけれども,我々としましては,関係行政機関及び地元関係者との調整は計6回の検討会を実施して進めてまいりました。また,検討会以外の場でも十分に地元の方のお話を聞かせていただきながら,調整を進めておるところでございます。  地元から出されている意見としましては,いわゆる廃船処理が進むなど景観等・環境等の面で望ましいというご意見をいただいておるわけでございますが,そのプレジャーボート利用者のマナーとかルール遵守の徹底ができるのかという点に若干の懸念が表明されたわけでございます。我々としましては,それに対しましては,小型船舶用泊地の使用許可手続の際に,駐車違反とか不法投棄などのそういう禁止行為等をですね,許可条件に盛り込みながら,守らない者に対しては厳しく許可の取り消しを行うことなど考えておるところでございます。  そのような進め方ということの中では,当然ながら,午前中山田委員からのご要望もありましたが,今後もさらに地元住民の方々に十分説明をさせていただき,調整を図りながらルールづくりを進めていきたいと考えておるところでございます。以上でございます。 44 ◯分科員(赤田勝紀) これ,実態と大分かけ離れてるなということを地元から聞いておりますが,過去の経験を振り返ってみますと,例えば以前にボートパークの構想のときにも,不法係留しているプレジャーボート等に場所を提供して所有者に管理してもらおうと,みなと総局とボート管理者らによって進められてきたと。このときも地域住民には全く知らされておらず,地元からは安全性や騒音・ごみ問題,駐車場の問題等さまざまな不安が出されて,大きな反対の声をもとに中止になったという経緯がありますので,同じことを繰り返さないかというそういう心配が聞いてて感じます。  そして今回の件についてなんですけれども,先ほどおおむね理解を得てるとかいろいろとありましたが,しかし,この泊地の設置についてというのは12月の会議で初めて出たと聞いています。しかし,そのときは地域の方は都合でほとんど出席されていなかったということなんですね。出席された方に聞いても,5カ所の泊地をつくるということに了承した覚えはないというふうに言われています。これでは地域の合意形成ができているということにはならないと思うんですけれども,いかがでしょうか。 45 ◯花木みなと総局みなと振興部長 我々としましては,基本方針が示されました12月3日の検討会──関係者を入れました神戸港放置艇対策検討会の結論をもとに,その後,12月10日に,先ほど──済みません,その検討会を12月4日に行い,12月10日の第3回の兵庫運河の水面利用ルール検討会,ここにおきましてご説明をさせていただいております。もちろんその検討会だけではなしにですね,その前後に状況につきましてご説明をさせていただいたところでございまして,泊地の場所に関しましては,今後十分ご意見を伺いながら,十分調整を図っていくルールづくりですね,マナーに関するルールづくり,使用に当たってのルールづくりを調整を図っていく中で,ご理解いただけるものと考えておるところでございます。 46 ◯分科員(赤田勝紀) ルールづくりまで含めて,すべて本当にこの泊地で大丈夫なのかという判断ができるのかどうかと地域の不安があるんですね。地域で問題が起きないのか,何の担保もないままに判断できないでは,これは困るわけですね。すべて明らかにして地元との話し合いを進めるべきだというふうに考えますが,この際やっぱり地域ごとの地元説明会というのを開いてみてはどうでしょうか。 47 ◯花木みなと総局みなと振興部長 ですから,地元の方々からは,まずはこの廃船処分が進むことによって非常に環境等よくなるというふうな評価もいただいておるわけでございますが,プレジャーボートの使用するに当たってのルールづくりというものを精力的に調整を図りながらやっていきたいということでございまして,地元の方々のご意見を十分に聞くということで対応していきたいと考えております。  以上です。 48 ◯分科員(赤田勝紀) 結局,結論先にありきじゃないかというふうに思うんですね。それでは地域の人たちは非常に不信感を持つのではないかというふうに思います。  それでですね,この神戸マリーナですか──民間との,先ほど比較の問題も午前中の質疑でも触れられていましたけれども,これは見ると非常に格差がありますが,そこで心配なことは,けさの答弁の中で民間への誘導を図るとそういうふうに言われてますけども,このまま進めば,地元では,このままプレジャーボートの停泊が固定化されてしまうのではないかという不安も出ているんです。  そこで,具体的にどのように誘導して,いつごろまでに解決していくんでしょうか。 49 ◯花木みなと総局みなと振興部長 民間マリーナへの移動につきましてでございますけれども,我々としましては,局長の方からも説明させていただきましたように,あくまでこの小型船泊地の使用につきましては,民間マリーナへ移っていただくための一時的な使用のための暫定の施設というふうに考えておりまして,できるだけ早急に全力を挙げてですね,我々担当者でその誘導を図っていくと,もちろん民間マリーナの方々の協力を得ながら,そしてその利用者の方々にご理解賜りながら,それを進めていきたいというふうに考えておるところでございますが,そういうことで進めさせていただきたいと思っております。 50 ◯分科員(赤田勝紀) この私の質問の趣旨というのは,どのように誘導して,いつごろまでにというそういう質問だったんですけども,具体的な答弁がなかったと思います。 51 ◯岡口みなと総局長 このいわゆる放置艇の問題は,午前中もご答弁申し上げましたように,平成22年から時間をかけて関係の行政機関,それから地元の方々とも話し合ってきたという経過がございます。そういった中で,当該のいわゆる放置艇の所有者,関係者の皆様にも,そういった所有者がわかっている方には,1つ1つできる限りお会いして事情もお知らせし,そしていきなりそういったことをすることのないように十分な周知期間も置いた上で,今回の条例の上程,さらに10月には取り組もうと,こういう我々としましては十分な段取りを踏んだ上での取り組みというふうに考えておるところでございます。  したがって,ご質問の民間マリーナへの誘導につきましても,そういった方針が出ますことは当該放置艇の所有者さんにつきましてはご納得いただけるものと,またはご理解いただけるものと考えておりますが,何分午前中申し上げましたように,民間マリーナが近くにないとか,または入れるキャパがないとかそういったことから,少し時間がかかるようなケースも想定されます。また,廃船処分につきましても一定の手続が要りますので,一定の時間が要ると。そういった意味で,いつまでにというようなことについて明確に申し上げることはかえって無責任でありますので申し上げませんけれども,私どもといたしましては,これまで十分に時間をかけて話し合ってきた相手方に個別に当たると,こういう手法をとりながら民間マリーナに誘導してまいりますし,できるだけ早い時期にそういうふうに実現したいと,このように部長から答弁申し上げたと,ご理解賜りたいと思います。  以上でございます。 52 ◯分科員(赤田勝紀) 十分な経過を要して説明をしたと言うならば,先ほど触れましたように,聞いてないとか納得いかないという答えが出ないと思うんですね。これ,12月の会議のことで初めて聞いたとかね,そんなん出るわけがない。やっぱり結局はさらっと説明しただけで,地元住民の皆さん方が非常に怒っておられるんじゃないかというふうに思うんですね。  それから,実際あの料金の比較──民間との比較を見ても,高いので3万ぐらいですかね,2万,3万円台の民間のマリーナと今回とでは物すごい格差がありますけども,これが結局今の状況だと,高過ぎて大変だからいうことで小型船舶が次々と流れてくるということも当然懸念されるわけですけども,そうなってくると,できるだけ早くと言っても,いつごろまでということも明確にできないと言うならば,結局はだらだらと進めてしまうことになるんじゃないでしょうか。 53 ◯岡口みなと総局長 まず,その反対の方がおられるということでございますが,私どもはそういった検討会の場,さらにその他いろんな地元の話の場でおおむねのご了解をいただいているということでございますので,もし……(発言する者あり)  重ねて申し上げますが,午前中も申し上げたように,おおむねご理解をいただいていると考えておりますので,今後ももしそのようなご反対の方がいるようであれば,丁寧にご理解いただけますよう引き続きご説明をさせていただきたいと,このようには考えております。これも部長が先ほど申し上げたとおりでございます。  それから,民間の……(発言する者あり)  いえ,担当部局からもちろん申し上げている,これまでどおりの対応をしている,このように考えております。 54 ◯主査(川原田弘子) 発言席以外の方はご静粛にお願いします。 55 ◯岡口みなと総局長 それから,民間マリーナへの誘導をだらだら進めるつもりは一切ございません。これも午前中申し上げましたとおり,あくまでもこういった放置艇対策は,防災の観点からも非常に緊急性もある非常に大事な施策でございます。(発言する者あり) 56 ◯主査(川原田弘子) 静粛にお願いします。 57 ◯岡口みなと総局長 したがいまして,地元の方もそういった点からおおむねご了解いただいていると考えているところでございます。個別の課題につきましては,重ねて申し上げますが,できるだけ早く解決できるよう我々として全力で取り組みます。  以上でございます。 58 ◯分科員(赤田勝紀) 別に係留の対策そのものを否定してるんじゃなくて,大事なことは,やっぱり地域の皆さんの思い,そこが大事だというふうに思うんですね。地域の皆さんは泊地づくりにオーケーを出したという認識ではない。これまでの経過から見てね,それが実際生の声なんですよ。ですから,地元の合意形成がないままに進めることは絶対にあってはなりませんし,それだけは再度確認しておいて,この質問は終わりたいと思います。  次に,港の問題に進みます。  先日の港湾審議会にかけられた公共埠頭計画の変更についてなんですけれども,六甲アイランドのRC-6・7の整備に延長800メートル,水深を現行よりも深く掘り下げて16メートルにすると,それからまた第3航路の幅員も100メートル広げるとしていますが,もう既に行われてきたPC-18は成功していません。成功する確率性があるとは言えないこの大型な公共事業に投入する計画は白紙に戻すべきだと考えますが,いかがでしょうか。 59 ◯岡口みなと総局長 午前中の答弁でも申し上げましたけれども,このたびの港湾審議会でご了解いただきました六甲アイランドの6・7につきましては,当該バースにつきましては,いわゆる世界のメガキャリアであります大手の船社が借り受けされ,大型船の寄港──既に1万TEUの大型船の寄港は,現実にされているところでございます。  その中で,これまでも市長も答弁申し上げましたが,2015年のパナマ運河の拡張によりまして,さらにこういった航路,具体的にはアジアから北米東岸・欧州航路というようなものが想定されておりますが,さらに1万TEUを超える1万3,000TEUの大型船の通航が確実視されておるところでございます。そういったところから,当該バースをご利用のユーザーから一日も早いこの整備を求められているものでございます。  実は,この当該ターミナルは今回初めて要望いただいたわけではございません。私どもかねてからそういうユーザーの要望を聞きながら,国にも要望してまいりましたが,なかなか認めていただけなかったと。それが今回,いよいよ2015年──これはもうあと2年先です,今すぐ着工しても間に合うかどうかという,いよいよ前へ前へ──直前の瀬戸際に来ているわけです。そういったあたりを強く要望して,このたび国に認めてもらうというところでございます。当該ユーザーが必要だと言っておるものをなぜ要らないとおっしゃるのか,私には理解できません。  以上です。 60 ◯分科員(赤田勝紀) 先ほどからパナマ運河の話がよく出てきますけども,この現在のパナマ運河の水深は12メートルです。それで現在,現状8,000から1万2,000個積みが来ているというふうに今聞いてますけども,今度のパナマの方の拡張については1万8,000個積みに対応して15メートルに拡張しようと,そういうものですね。つまり,それでも15メートルなんですけども,じゃあ,なぜ六甲アイランドを水深16メートルにする必要があるんでしょうか。 61 ◯岡口みなと総局長 パナマ運河の現状のありようにつきましては,少し私どもと理解が違っておりますけれども,それは質問事項ではございませんのでご答弁申し上げませんけれども,このいわゆる先ほど申しましたアジアから北米東岸・欧州の航路につきまして,これに限りませんけれども,いわゆるメガキャリアは,ほぼ世界一周──ちょっと言い過ぎかもわかりませんけれども,欧州航路もしくは北米航路,さらには世界一周という形で各港を回っていくわけですね。その中で,日本発着の貨物をとるために神戸港に寄っていただくと,こういう形でございますから,当然その港,港によって積み荷が変わってくるわけです。それでユーザーからの要望によりますと,船形としては1万3,000TEU対応までの船形が必要でございますけれども,水深にいたしましては,そういった各港から積んでくるそういった量を考えた場合,現時点ではマイナス16メートルで十分可能であると。逆に16メートルがないと,ユーザーが考えている積み荷に足りない。また,水深だけのご質問でしたが,やはり22列のガントリークレーンはぜひとも必要であると。こういったことを含めて,この当該バースで積みおろしをする具体の貨物に必要な水深,ガントリーの大きさとして要望されているものでございます。このようにご理解賜りたいと思います。 62 ◯分科員(赤田勝紀) いろいろ私も勉強しておりまして,例えば日本中小型造船工業会というところの調査報告を見ますと,パナマ運河の拡張により船舶の建造需要が発生することは間違いないけども,大型化した新パナマックス設計の発注ペースは,今後3~4年間には比較的ゆっくりとしたものになることが考えられるんだと。現行のパナマックスサイズにおさまる船舶の建造需要も継続して存在するんですけども,現在の経済環境を考慮して,船主が新造船の発注を控える傾向はますます高まっているという指摘も実際あるんですね。パナマでも,そう多く超大型のコンテナ船をつくるというわけではないという指摘があるんですけども,そういう状況というのは,やっぱりしっかり踏まえてないんじゃないだろうかと。だからこそ,私は神戸が大規模拡張工事をする根拠は崩れてきているのではないかと考えますが,いかがでしょうか。 63 ◯岡口みなと総局長 世界のコンテナ貨物というのは,確かにそのときの世界経済なり世界海運の状況によりまして,その需給が比較的波動性を持って変化するということも事実でございます。そういった意味から,例えば一部の船社なり,また荷主さんあたりから,今後についてしばらくは少し見通しが厳しくなるのではとそういうお話はあろうかと思いますけれども,ただ現実に1万3,000TEUなり1万8,000TEU型の大型コンテナ船が既に発注され一部就航している,これはもう事実でございます。重ねて申し上げますけれども,そういった事実を前提にして,当該六甲アイランドのユーザーがそういうことに対応できるような整備を早急にしてくれと,このようにおっしゃっているわけでございます。  ですから,今後そういうペースがダウンするということは──私は聞いておりませんよ──あるのかもわかりませんが,今回のこの六甲のバースの必要性がみじんたりとも低下すると,こういうようなことにはならないと,私はこう考えます。  以上です。 64 ◯分科員(赤田勝紀) いつも大きなコンテナ船が来るということを前提にして大水深バースをつくるということで,これまでもきたわけなんですね。それだったら,最初の質問でも触れましたけれども,このPC-18には大型コンテナ船は何隻入港してきましたか。 65 ◯岡口みなと総局長 PC-18につきましては,特に昨今の欧州経済危機の影響を大きく受けていまして──これは午前中の質問でもございましたけれども,欧州航路に就航されている──もちろん大型コンテナ船も保有されているわけですけれども──につきましては,航路はお持ちですけれども,現在残念ながら大型船が就航できないという状況にはなっております。これは世界経済の先ほども申しましたいわゆる波動性──これは世界のコンテナ状況というのはそれはつきものですから,現在はそういうふうな超大型船は残念ながら着いていないと。  しかしながら,当該航路を利用されている世界のメガキャリアは,既に超大型船は当然お持ちでございまして,そういった集荷の努力を重ねておられながら,そういった大型船を着けていく構想もお持ちでございます。着けるというふうに言ってからつくるのでは全く間に合いません。そういった考え方から,我々としてはそういったユーザーの声も十分お聞きしながらつくったものでございます。できるだけ早くPC-18も大型船ができるような貨物の集荷に取り組みたいと,このように考えております。  以上でございます。 66 ◯分科員(赤田勝紀) 要するに,PC-18には大型船が来るような状況ではなかったということですね。  それで,確かに港湾というのは世界の海運,それから経済の影響というのは非常に受けますし,それが欧州航路の不振ということでもあらわれているわけなんですけれども,いろいろ対策をいろいろとられているというふうに聞きましたが,例えば新規航路の誘致ですか,あるいはリードタイムの延長だとか内航フィーダー網の問題も含めて,それではどこでもこれはもうやってることじゃないかというふうに思われるんですね。  実際に来ると,ほんまにつくってると,1万3,000TEUつくってると言ったって,実際にそれを呼び込むだけの力がどうもないんじゃないかというふうに思えて仕方がありませんし,先ほどからずっと強弁されてることを聞いてみると,ユーザーの要求にこたえているというだけになってしまっています。  しかし,過去の経緯がどうだったのかということも含めて,やっぱり市民の前にしっかり明らかにするということなしには,港湾管理者としてはいかがなものかというふうに私は思うんですけどね。それだけでいいと私は思いません。やっぱり市民の要求にこたえるというスタンスがちょっと欠けてるんじゃないかと思うんですけども,どうでしょうか。 67 ◯岡口みなと総局長 ユーザーの具体的な希望にこたえる,一番わかりやすい必要性ではないかというふうに考えております。  繰り返しお答え申し上げますけれども,ご指摘の六甲のバースにつきましては,現在でもそういった大型船の入港が困難なため,積み荷調整──少し専門用語になって恐縮でございますけれども,積み荷調整と申し上げまして,量を減らすのみならずその積み荷の置き方も工夫すると,こういう,あえて言葉を選ばずに言うと不自由を今ユーザーの方・船主の方にかけていると,こういう次第でございます。  したがいまして,先ほどから申し上げておりますように,当該ユーザーはできるだけ早期のこういったバースのいわゆる機能強化をしてほしいと非常に強く言われているものでございます。したがって,これが最もといいますか真実に近い姿でございまして,何をあと答弁申し上げていいのか,ちょっと私もわからないんですけれども,以上でございます。 68 ◯分科員(赤田勝紀) ユーザーの求めが強いバースの整備に──これは別に今年度だけではなくて,これからも来年度以降も整備のために時間を要し事業は進めていくことになるんですけども,じゃあ,この総事業費は幾らか,明らかにできますでしょうか。 69 ◯岡口みなと総局長 最新鋭バースをつくるに当たりましては,もちろんのこと最新の技術も使いますので,今後まだどのような形で最新鋭の技術を入れてつくっていくかということになりますので,総事業費はまだ明らかになっておりませんけれども,現在の要求額100億でございます。  以上でございます。 70 ◯分科員(赤田勝紀) 一ユーザーのために100億円,そのお金というのは,もっとね,予算の委員会だから言いますけども,ほかに市民の生活のために回すのが大事だというふうに考えます。  次へ行きます。  神戸空港なんですけども,空港の整備事業会計についてお聞きしますが,空港の施設使用料は2012年度に比べて4,100万円の減となっています。管理収支は着陸料収入だけでは赤字になることは明らかで,国や県からの補助金や他会計からの支援なしでは成り立たない,そういう状況から抜け出せていません。さらに,新都市整備事業会計からの繰り入れ,つまり借入金は3カ年間ふえ続けておりまして,2011年度が1.9億円,'12年度,予算ベースですが7.5億円,'13年度,7.8億円というふうになっています。  新都市整備事業会計は,市民生活の向上につながるそういう要望が強いものから優先するべきだというふうに考えますけども,この新都市会計そのものの繰り入れ,管理収支への補てんは中止するべきではないでしょうか。 71 ◯岡口みなと総局長 かねてから申し上げておりますけれども,神戸空港の管理収支につきましては,現在のところ,市債の償還費の負担が大きいというところから,当面の資金対策として新都市整備事業会計から借り入れているところでございます。現在は市債償還がピークになってございまして,そういった関係で支出の7割を占めてございますが,25年度,26年度におきまして,これがほぼピークに達しまして,それ以後は今後徐々にではありますけれども,減少する見込みと,こういうふうな傾向を持っておるものでございます。  言うまでもなく,新都市会計から神戸空港のこういった管理収支に貸し付けておりますのは,大きな意味で,みなと総局の事業ではもちろんありますけれども,新都市整備事業の今後の維持・発展にも神戸空港の役割は大きく資するということから,そういった貸し付けも行っているものでございます。できるだけ早くこういった貸し付け等が必要なくなるよう,引き続き神戸空港の規制緩和を一日も早く進めることにより増収等を図りながら,神戸空港の管理収支の健全化を図りたいと。したがいまして,今後も必要に応じてこのような検討をしていきたいと,このように考えております。  以上でございます。 72 ◯分科員(赤田勝紀) 市債の償還がどうであろうとも,管理収支の中でやっぱり一番当てにしているのは着陸料ですから,それがどうなのかということ,本業といいましょうか,そこが問題だというふうに思うんですね。  開港当初の計画では,平成24年度時点で着陸料収入が17億円で,機材構成はジャンボが4,大型4,あと中型が大体9から10ぐらいですかね,それに加えて小型を加えて30機という,こういう計画だったんですよね。しかし,現在は機材の構成は,先日お聞きしたときには中型4機と小型24機ですかね──いうことになってるわけで,もう全然乖離が生まれているという状況です。  つまり,現在就航しているANAも,それからスカイマークも小型機が中心なんですけども,実際には公開されている旅客数それから搭乗率を見てみましても,マスコミでも報道されましたが,前年同月比で見てANAでもスカイでも下がってると。例えばANAは3カ年下がってるという状況です。つまり,需要がどんどん下がってきてるということが言えるわけで,それで機材が大型化できるとは到底言えないのではないでしょうか。 73 ◯岡口みなと総局長 例に出された全日空でございますけれども,午前中に答弁申し上げたかもわかりませんけれども,3月末から羽田便1便,それから10月から新千歳1便,既に増便を発表いただいております。これはB6とトリプルセブン──久しぶりでございます──が最終的に就航するというような話を聞いております。神戸空港にとりましては久しぶりのトリプルセブンでございまして,胸を躍らせているところでございます。  また,既に発表しておりました,このたび新規就航を発表しておりますエア・ドゥ,スカイネットアジア航空,これらにつきましても関西の初就航ということで,非常に力を入れていただいておるところでございまして,特にその中でもスカイネットアジアは九州に独自のネットワークをお持ちでございますので,既に報道でごらんいただいたと思いますけれども,神戸へのさらなるネットワークをふやすということを検討したいというようなことをおっしゃっていただいているところでございます。  したがいまして,市債の償還が当分続き,重いのは当然でございますけれども,そういったことに対応するためにこそ,従来から申し上げております運用時間の延長または発着枠の拡大を一日も早く実現することにより,こういった具体的に来ておりますエアラインの要望にこたえていくと,こういうことが今一番肝要であると,このように考えます。  以上です。 74 ◯分科員(赤田勝紀) トリプルセブンが来るといったら,それはそちらからしたらうれしいでしょうけれども,しかし,幾らそういう大きな飛行機来たといったって,1回当たりの着陸料を見ると,例えば以前は──開港当初かな──の資料を見ると,中型で1回当たりが20万9,000円──ちょっと端数削減しますけど,それが現在は15万1,000円,大体そのあたりだと思うんですよ。小型の場合だと,10万9,000円が9万7,000円と下がってるわけですよね。そうなると,大型についても来てもらういうたってね,高い着陸料のところに──やっぱり航空会社からすれば当然着陸料を安くすることを要求してると思うんですけども,結局は幾ら大型化したといったって,当初の見込みとは崩れてくるのではないかというふうに思われます。仮にそういった機材を1個上のランクに上げるということをそろえたとしても,管理収支はどう考えても単年度黒字には,これはならないんじゃないでしょうか。結局は国からの補助金だとかいろいろありますけども,他会計からの支援なしに運用できないというそういう事業というのは,やっぱりこれは見直しをしていかなければならないんじゃないでしょうか。 75 ◯岡口みなと総局長 だからこそ,繰り返し申し上げますが,運用時間の延長と発着枠の拡大によります神戸空港への増便・新規路線の就航は一日も早く実現しなければならない喫緊の課題であると申し上げております。ぜひともご理解賜りたいと思います。 76 ◯分科員(赤田勝紀) まとめますけども,関西3空港の旅客数が3,000万人台を割ってると,こういう状況にあるわけですから,やはり市民からも批判の声が強い,そして先日も新聞でも報道されたように厳しい指摘もあるこの神戸空港については,やっぱり存廃の問題を含めて,市民の声をしっかり受けとめて考えていかなきゃならないというふうに考えます。  以上です。 77 ◯主査(川原田弘子) 次に,岡島委員,発言席へどうぞ。 78 ◯分科員(岡島亮介) 局長,お水1杯飲んで,ちょっと落ちついていきましょうか。あおられんように。  それでは,4点ほど質問をいたします。  まず,国際コンテナ戦略港湾の中の特に渋滞が今発生しておる部分についてのご質問をさせてもらいますが,ご承知のように,港勢の拡大あるいは集荷に力を入れているところでありますけれども,その一方で,各ターミナルに入るためのコンテナ輸送車両の渋滞が依然として発生していると聞いております。これはターミナル側の荷さばきが効率よく行われていないことが原因ではないかと考えるんですけれども,そういった結果,神戸港が目指しているリードタイムの短縮でありますとかトータルコストの削減を阻害する原因になっているのではないか,また,共同デポも設置をしたけれども,実際には十分に機能していないのではないか,こういったことが考えられるんですけれども,港湾管理者としてこの原因をどのように分析しているか,またそれをどのように是正をしていこうかと考えておられるのか,まずお伺いをしたいと。  それから2点目なんですが,神戸港に貨物を集荷するというために,岐阜なりあるいは遠方の方の──四日市もひっくるめてでしょうが,そういうところの荷主さんを神戸港に引っ張ってくる。そういったこともありまして,荷物が金沢や敦賀の方に流れていくのを食いとめるのに,インランドデポをですね,今整備をして,何とか既に船会社との契約もされ,利用開始に向かって取り組みを進めているということなんですけれども,このインランドデポのですね,具体的にメリットがあるところとデメリットもあるのではないかと思うんですが,メリット・デメリットについて局長のご見解をお伺いをします。  それから第3点目は,午前中も山田議員からお話がありましたが,ゲートオープンの方向性ということですね。かつて国が主導でゲートの24時間オープンであるとかそういった社会実験も行われましたし,2回ほどこのモデル事業をやりました。そこのとこでですね,今現在は4時半までに引き受けてる荷物をですね,8時までに延長しようと,ゲートオープンをですね──いうことでやってこられまして,何とか国がやったモデル事業もですね,神戸市がやってたモデル事業も,その時間を8時までに集荷する,入荷するということについては一定の結果が出ているということを聞いております。24時間ということですから,夜中じゅうということにもなるんだけれども,その今の20時を例えば22時までとりあえずいこうかとかそういったことで,やっぱり国際化,国際競争に立ち向かうための24時間ゲートオープンということを意識しているとすれば,少しずつ時間の延長を図っていく実験もしていく必要があるんだろうと思いますが,このあたりにつきまして,ゲートオープンの方向性ということでお伺いをしたいと思います。  それから最後ですが,神戸空港の集客対策というんですか,今まで規制緩和ということで,時間の延長だとかいろいろ国に,先ほど来話になってることが市としても精いっぱい努力をされてきたんでしょうと思います。だけど,思うように──なかなか国の口はかたいということで,思うように進んでいないわけですが,そうこういううちに,3月1日に官民ファンドの話が新聞記事に載りまして,3月1日の閣議決定でこの法案を提出しようと。その中身はいうたら,ご承知のように,関空・伊丹,この新しい新会社の運営権を譲渡すると,そのために少しでもファンドをつくって利用してもらって,民間事業者が買いやすいようにその整備をするということが新聞に載ってるわけです。  これらを踏まえていくと,さきの決算の総括で私が市長とお話をさせてもらった中で,今の規制緩和を──緩めてもらうのに例えば発着枠の拡大とか時間の延長とかいうのは一生懸命頑張っていくんだけれども,一方で,やっぱり神戸空港の価値というものを高めていく必要があるのではないかと,こういう議論がありました。私はその議論の中で,もっとにぎわいのある空港にしないといけないのではないかというふうなことで,いろいろと意見をやりとりしましたが,このにぎわいづくりはですね,別に国の規制にはまるわけでもないと思いますが,ある程度の範囲でそこそこいけるのではないかと。  一番希望するのは,例えば昔はフリーゾーン構想というのがありましたよね。これ,港湾の方でもあったと思うんですが,いろんな制度があって,沖縄には沖縄のそういう優遇措置の制度もあって,空港のすぐそばに,パスポートがなくても免税店を──買いに入っていけるデューティーフリーショッパーズみたいなやつがあるんですね。あれも沖縄だけかなと思って調べてみたら,そうじゃなくて,ほかにもちょくちょくそういうフリーゾーンではないけれどもあるみたいです。いろんな何というのか,これはブランド物が買えるとかいうのではなくて,いろんな施設ができてるみたいなので,例えば特区であるとか,そういった何かを利用して一遍国に働きかけてみたらどうかというふうな考えもありますし,もっともっと屋台村をつくったらいいのではないかとか,あるいは有名な神戸のケーキショップを集めたり,いろんな集客の方法があるのではないかと考えますので,一回そのあたりどのようにお考えか,もう間近に──来年には伊丹も関空もコンセッションが始まるのではないかというふうなこの間の新聞の記事にもありましたけど,そうなると,神戸もうかうかしておられへんでと,もうすぐそういう時代が来るのではないかということで,一方でやっぱりそういう目線を持っておかないといかんのではないかなと考えますので,空港の集客対策ということでご回答いただきたいと思います。  以上。
    79 ◯岡口みなと総局長 私から渋滞対策,それからゲートオープンの方向性,それから今おっしゃいましたにぎわいのある空港づくりのことにつきましてご答弁申し上げ,インランドデポにつきましては担当部長からご答弁申し上げます。  まず,いわゆる渋滞対策についてでございますが,午前中させていただいた答弁については省略をさせていただきますけれども,このゲートオープンにおけますコンテナの車両の渋滞,これにつきましては,基本的にはターミナル運営者側の事業領域であるというふうに考えているところでございます。お話にもありました,やっぱりターミナル側の荷さばきの効率性に因するところが大きいと考えておりまして,ターミナルの運営者におきましては,荷役機械の増設,また昼休み時間のゲートオープン対応などによりまして,渋滞の解消に向けたコンテナターミナル内の荷役効率の向上に努めていただいているところでございます。  また,私ども港湾管理者といたしましても,渋滞対策といたしまして,ポートアイランド2期におきまして,横持ちの輸送の効率化に資するようなコンテナの蔵置・保管等の場所として既に共同デポを2カ所整備いたしますとともに,六甲アイランド及びポートアイランドにおきましては,コンテナ積載シャーシの保管場所といたしまして,ストックヤードも設置するなどの渋滞の緩和対策をこれまで講じてきたところでございます。  残念ながら,完全な渋滞の解消には至っていないのは委員ご指摘のとおりでございますけれども,直近では23年度のゲートの増設,また今年度より行われております荷役機械の増設によりまして,現時点では,いわゆる本船荷役があります週1回──具体的には水曜日でございますけれども,週1回程度の発生というふうな形で従来より減少しておりますことや,さらにその待ち時間におきましても,以前は2時間,3時間あったというふうな状況がピーク時間帯でも最大1時間というような状況とお聞きしておりまして,従前に比べまして,著しく渋滞緩和への効果が出てきているというふうにとらまえているところでございます。  また,これはいわゆる神戸港と同様な規模を持ちます他港の状況と比べましても,例えば東京港──これは先日報道にもありましたが,多いときは5時間超というような状況と聞いておりますし,大阪港でも2時間を超えると聞いておりますので,他港の状況といたしましても,渋滞緩和が進んでいるというふうなことは関係業界からもお聞きしておるところではございます。  しかしながら,やはりお話にありました戦略港湾を進めるという立場からいたしましたら,できるだけのこういった解消にも努めたいと考えてございまして,私は効率化を進めるためのいわゆる切り札は共同デポではないかと考えております。これが現在まだ残念ながら,いわゆる空コンに限定した扱いしかできておりません。これはまだ,いわゆるユーザー側との調整が整っておりませんので,空コンだけとなっておりますけれども,こういった共同デポが実入りも含めて本格稼働することができれば,この共同デポの中に入れることは単なる搬入ということになりますので,そういった渋滞解消に大きく寄与するのではないかなというふうに考えているところでございます。  今後さらなるこういった共同デポの活用,またユーザーとも相談しながらになりますが,ゲートの拡張などの施設整備に取り組むことにより,さらなる渋滞の解消に取り組みたいと,このように考えているところでございます。  それから,ゲートオープンの方向性,段階的に少しずつというお話でございますけれども,これも午前中の答弁に重なるところは省かせていただきますけれども,国土交通省が行いましたゲートオープンのモデル事業につきまして,当時,荷主へのアンケートをされております。そういった中で,24時間オープンが余り貨物量が原因ではなかったというふうな理由といたしまして,荷主側から言われておりますのが,24時間の出荷体制に荷主側としてなっていない,それから追加費用を負担して深夜に出荷するということは荷主サイドとしては難しいというふうな意見も多かったようでございまして,したがいまして,20時から早朝までの深夜時間帯の利用については,その当時といたしましてはほとんどなかったと,このような分析結果も発表されているところでございます。  したがいまして,端的に申し上げまして,そういったモデル実施の時点では,そういったコストに見合うための需要が十分ではないというところから,まずは最も需要が見込まれます,また効果的であると考えられます20時までのゲートオープンの時間拡大を24年度からは受益者負担の料金を徴収して各ターミナルが自主事業として行っている,このような経過をたどっているものでございます。  しかしながら,ご指摘にもありますとおり,この24時間ゲートオープンといいますのは,もちろん世界の主要港が実施されておりますし,やはり基本的にはリードタイムの短縮,またコスト削減につながるものでございまして,港のみならず,我が国の荷主さん,そして物流業の皆さんの競争力の強化につながるものである,非常に重要なものであるということは考えておるところでございます。  したがいまして,戦略港湾の施策を確実に進めることによりまして基幹航路の維持・拡大を図ると,そういったことから貨物量を増加させることが必要であろうと。そういった中で,そういった荷主さんの生産・出荷体制の確立,また雇用形態の変更,さらには時間外利用における費用負担などの問題を解決していくことによりまして進めていくべきものであると,そういった意味で,ご指摘のとおり,まずは20時までやっておりますけれども,22時というような段階的な進め方も想定して関係業界と相談しながら進めていくべきものではないかと,このように考えております。  なお,午前中も申し上げましたが,ターミナルの経営体系といたしましては,既に港運協会がそのような検討を進めておられますので,私どもといたしまして,先ほど申し上げました共同デポの施設整備など最大限の支援に取り組んでいきたいと,このように考えております。  それから,神戸空港のにぎわいづくりでございますけれども,空港ターミナルにつきましては,18年──開港当時は見学者が166万人ありましたものが23年度実績では約32万人というふうに減っております。もちろん開港当初は,当初だというようなこともあったかとは思いますけれども,少し多く減っていることは私どもも大変悩んでおるところでございます。ご指摘のとおり,ターミナルビル自体の集客力を高めること,にぎわいを創出することは極めて重要なことであるというふうに考えておるところでございます。  以前ご指摘もあり,市長もお答え申し上げておりますが,できるだけ民間の方の意見も聞いていこうというところから,空港利用者の皆さん,また見学者はもちろんのこと,地方空港のビルの運営にノウハウのあるコンサルタントの意見も聞きながら進めておるところでございますが,今後さらにはそういった専門家の分野も少し幅を広げまして,もう少し多くの専門分野,幅広い分野の方のご意見をお聞きしようと思っておりますのと,もう1つ,例えば茨城空港と北九州空港,ここのターミナルは大変人気を博しておられます。もっともっとよく具体の勉強をする必要を感じておりますけれども,1つには,やはり地元産品の直売というものが非常に人気があるということもお聞きしておりますので,私自身も茨城空港は何度も行きましたが,少し勉強が足りてなかったかなということも感じておるところでございまして,そういった例ももっと深く調査をしながら,神戸空港で同様の効果が出るような取り組みを実施できないか,検討したいというふうに考えておるところでございます。  また,ご指摘のありました魅力のある例えばケーキ屋さんなどのテナント誘致,これはもう当然一日も早く実現したいと。残念ながら,今ターミナルビルの3階のオープンスペースがございます。ここにつきましては,スイーツをはじめ,幅広く人気のあるテナントの誘致を進めますことで,ターミナルビルに新たなにぎわいとなるような工夫を凝らしていきたいとも考えておるところでございます。  また,各店舗におきまして,実は今,開港当初はあったんですが,空港限定の商品というのが現在置かれてございません。そういったことにつきましても,女性誌やタウン誌などで取り上げてもらえるような人気のものを置けるようなことを考えていきたいと。そういったことを考えるに当たりまして,やはり若者もしくは女性の方というような,我々では少し思いもよらない前向きな発想をお持ちの方々の声もぜひ取り入れながら,そういった工夫をしていきたいと考えているところでございます。  なお,お話にありました特区またその免税につきましては,ちょっと勉強してみたんですが,沖縄につきましては,やはり特別法が措置されているということでできるということでございますので,今お話の他の地区でもということについては,ちょっとまだ勉強が届いておりませんので,早急に勉強させていただいて,可能ならば,そういう形にも取り組んでいきたいと,このように考えます。  私からは以上でございます。 80 ◯新家みなと総局担当部長 私の方からは,インランドデポのメリット・デメリットということについてご回答させていただきます。  このたび阪神港といたしまして,滋賀県の野洲市内に設置しておりますのが阪神インランドコンテナデポということでございます。これは空コンテナに限定しましたコンテナ置き場ということで整備をしております。例えば従来,日本海側等他の港を利用しております滋賀県周辺の輸入荷主さん,それから輸出荷主さんは,コンテナを個別に港のコンテナヤードとの間を往復させていると。これを,このインランドデポを空コン置き場として活用することによりまして,輸出入貨物のマッチングをさせるということで,つまりは,空コンテナを港に返却する必要があります輸入荷主さんと港から空コンテナをとってくる必要があります輸出の荷主さんが,インランドコンテナデポにおきまして同一の船会社を利用するというマッチングが成立する場合には,こういった空コンテナの輸送距離の短縮が図られるということで,輸送コストが削減されるため,我々阪神港の方の利用に切りかえていただけるものというふうに考えておるわけでございます。  具体的に荷主さん・船社さんのメリットということでございまして,これは先ほど委員もご指摘のとおりでございます,物流の効率化によります輸送コストの削減という点が挙げられます。それ以外にも,地球環境の観点からは,空コンテナの輸送距離短縮ということで,CO2の削減が図られるといったメリットもあると思います。  一方で,デメリットということでは,荷主さん・船社さんにとりまして,特にはないのではないかというふうに思っております。ただ,インランドデポの運営に当たりましては,維持管理のコスト,運営に係りますコストの削減を図って収支を相償わせる必要がございます。そのためには一定量のコンテナの扱いが必要であるという,これは課題でございまして,こういうものがございます。  現在,インランドデポの利用につきましては,その輸出入の貨物のマッチングができました2つの船社さんと利用契約をしている状況でございます。今後もっと多くのコンテナの取り扱いができますように,引き続きさらなる船社さん,荷主さんへの利用拡大につなげる努力を図ってまいりたいと思います。  以上でございます。 81 ◯分科員(岡島亮介) それでは,もう少し議論をしたいと思いますが,この渋滞対策の件についてです。  局長は先ほど,基本的にはヤードの中のいわゆる港湾の業者にも問題があるんだろうと言いながら,共同デポをもう少し充実をさせてというふうなお話であったんですが,今のこの共同デポをつくった部分において,それが本当にその役割を十分に機能が発揮できてるんだろうかというふうに,いささか心もとないと私は考えとんですが,共同デポはコンテナ──実入りのやつを持っていったり空もあるんですけれども,それをマーシャリングがまた持って船会社がやっていくから,もうヘッドを切り離してヘッドは帰ってもらっていいよというふうな話で,そこに荷物を置いとくということなんですが,今現在は駐車場のような形で使われておるのではないかと──現状が。ヘッドもつけたまま待ってるというふうな待ちスペースのための広場と,わかりやすく言うたらそんな感じではないかなと,デポとしての役割がまだまだ不十分ではないかというふうに受けとめておるんです。  ですから,そういったデポをですね,今後もつくっていくというよりも,先ほど局長もおっしゃったように,ヤードの中の作業の荷さばきがやっぱり遅いからやろうと,それも1つの原因やとおっしゃったんですが,その荷さばきをできるだけスムーズにするような例えばターミナル会社のあり方,港運会社のあり方,港湾会社のあり方をもう少し効率よくしてもらうような協議を管理者として進めていくべきではないか。大体1班が50人体制の作業員が,これを一くくりにして,ギャングというんですか,そういう呼び方であるのが,船が入ってきて忙しいときは3グループぐらいあって精いっぱいで頑張っとるけれども,それが少ないときには作業員が余ってしまうんで,これは効率がよくないと──会社から見れば。しかし,一方では,隣の船が入っとるから隣へ応援に行けるというと,それは専用バースでなかなかそれもしにくい部分があったということですが,先ほど局長もおっしゃったように,これはそのバースの共用ですね,今度はバースの共同バースいうんですか,専用バースじゃなしに公共バース化をしていくというふうな考え方が一方ではないのかどうか,そのあたり。いわゆる作業の効率化,荷さばきの効率化の件と,公共バース化をしていって,お互いにその中の作業員が連携できるような体制をとるようなことを業界と管理者とで話ができないかいうことをお伺いをしたいと思います。  インランドデポは,またいい面もあるし,逆に言うたら陸送されるコンテナ運送業者については,もうひとつメリットがないのではないかなということもあるんで,トータル的にメリットがあるような方法を,この1年間ちょっと一遍試験的にやられて,そこら辺の検証も一遍またせないかんというふうに考えておりますので,これはまた次の機会に質問をすることにします。  ゲートオープンですが,おっしゃるとおり,荷主がもう夜の夜中まで仕事して荷物積んで,朝の4時ごろに着けるというのは運送業界も大変でしょうし,金がかかるし,荷主も金かかると。だから,できるだけある時間を決めて,その間に集約して荷主がうまく荷物を運んでくれるように,あるいは空のバンが出ていくように効率よく考えたのが大体8時ではないか──今のところ8時ということになっとんですが。例えば岐阜から6時ごろに会社出てきて,3時間ほどかけて走ってきて10時ぐらいには夜中に着いたとしても──もうちょっと早く着けるのか知りませんが,もうちょっと遠いところからだと,工場が,荷主さんが店を閉める──夜の6時に,それから4時間かかって神戸港へ運んできたら10時やということを考えたら,22時ぐらいまでゲートオープンを常時やったらどうやろかと。  ただし,効率性の問題もありますから,それによっていい業界もあれば悪い業界も出てくるわけで,そこら辺のことを一遍研究されたらどうかというふうに考えますので,もう1度そのゲートオープンの考え方といいますか,お願いします。  それから神戸空港ですが,僕ちょっと焦っとんですわ。要するに,この関空・伊丹がもし来年にコンセッションがあり得るというふうに,このたびの新聞でも,どうも暗にそういうことを表示してますよ。そうなると,3空港一体運用をしようと言って安藤社長とうちの市長とも会われてやった話が,神戸空港が置き去りにされるのではないかというのが1つの懸念材料。それから,うまくコンセッションに一緒に乗っけて──一緒には乗られませんが,その関空・伊丹のコンセッションの後に神戸空港がコンセッションの話が来たときに,神戸空港のまだ規制が緩和されてないいうふうな状況の中で,神戸空港に付加価値をつけるのは,もう一番早いのは,多少のリニューアルしてでもですね,にぎわいのある空港にするというふうな取り組みをもっと早く進めてほしいなと僕は考えとんですけれども,もう1度局長のそのあたりの考え方をお聞かせをいただきたいと思います。  以上です。 82 ◯岡口みなと総局長 まず1点目のヤードの関係のご質問についてでございますけれども,お話のとおり,ターミナルサイドの荷役の効率化というふうなことがまず前提になるものでございますから,バース運営の効率化をできる限り進めていただく必要があるというふうに考えておるところでございます。  委員よくご案内のとおりでございますけれども,この海上貨物といいますのは,いわゆる波動性というふうに呼ばれておりますけれども,そういった仕組みを持つ貨物でございますから,ご指摘の作業員の人数の配置というようなことにつきましては,やっぱり随分苦労されているというふうにお聞きしております。苦労しながら,できる限りの効率的な運営を踏まえた配置に努力されていると,このようにお聞きしているところでございます。  ただ,現実的にそういった渋滞が随分改善されたとはいえ残っておりますこと,さらには,やはりその渋滞があるということは荷主さんから嫌われる一因になると,これはもう間違いないことでございますので,私どもといたしましては,ターミナル運営者側に一層の努力をお願いすると,そういったことに加えまして,関西のイノベーション国際戦略総合特区,こういったことの中で戦略港湾も指定されておりますので,そういったターミナル内の荷役作業に必要な荷役機械等の設備等につきましては,この特区の中でも税制優遇というふうなことが挙げられておりますので,そういったことも我々としては導入し活用しながら,バース運営の効率化に対して支援をしていきたいと,またこのように考えているところでございます。  それから…… 83 ◯分科員(岡島亮介) 委員長,ちょっとここで一遍再質問させていただけたら。忘れてしもたらいかん。  今のお話で,特区もあるから,一回ターミナルの方の事業者ともそういう──それも利用しながら,できるだけ効率よく荷さばきができるよう取り組みをしていくというふうなお答えだったと思うんですが,それでよろしいんですか。 84 ◯岡口みなと総局長 そのとおりでございます。 85 ◯分科員(岡島亮介) ありがとうございます。  神戸市,いわゆる港湾管理者として,港湾管理者がターミナル会社あるいは港運業界なりに,こういうことをお願いしますからということを発信していくいうことが僕は大事だと思うんですね。業界から何か言われたらそれに対して対応するのではなくて,港湾管理者自身がこう持っていきたいんだということをやっぱり業界に伝えて,そして協力をしてもらって,それで補助金が要る場合は補助金を出しましょうと,だからこうやってくださいよと言って国際的な神戸港の地位を上げるというふうなことが一番肝心だと思うんです。  だから今局長がおっしゃったように,管理者としてそういう方向にターミナル会社やターミナル関係の港運業界とも話をしていくと,場合によったら特区も取り入れて頑張っていくんやというお気持ちの発言だったということで,私はそれで満足しますから,頑張ってそういう方向にやってもらいたいとこういうふうに思ってます。  どうぞ。 86 ◯岡口みなと総局長 もちろんその方向で,特区を最大限活用して具体的な効果が出るよう頑張りたいと思います。  それから,専用バースのいわゆる公共バース化ということについてでございますけれども,戦略港湾施策の1つとして効率的なターミナルの運営に向けまして,具体的にはポートアイランドの15から17,六甲アイランドの4・5さらに6・7につきましては,連続バースの一体運用が可能となるようターミナルの再整備を行ってきたところでございます。連続バース内では既に施設利用や作業の共同化が進んでおりまして,効率化も図られているというふうにとらまえているところでございます。  また,24時間オープンのときにも少し触れましたが,いわゆる関連業界におきましては,24時間フルオープンということを想定されまして,そういった共同荷役というようなことについての検討もされているというふうなこともお聞きしており,これについても既に報道もされておるところでございます。少し時間はかかっているようですが,そういった動きも着実に出ているのではないかなというふうに私は理解をしております。  特に私どもの受け持ち部分でありますバースの再整備につきましては,連続バースの一体運用が可能となるようその整備を着実に進め,効率化の支援を行っていきたいというふうに考えておるところでございます。  それから,神戸空港についての話でございますけれども,委員のお話にもありましたけれども,市長が──私はそのときは同席しておりませんでしたけれども,安藤社長様ともお会いになり,将来の方向について非常に有意義なお話があったということであったことは,もう既に本会議等でも述べられておりますので,安藤社長もそのような方向でお考えなのかなというふうに私は考えております。  ただ,この関西国際空港と伊丹のコンセッションは,お話にもありましたが,26年度中というようなことのようでございますので,それに向けて,その動きについては十分注視しつつ,神戸空港がどのようにそれについてまないたにのっていけるのかどうか十分な研究をしていきたいと,このように考えておるところでございます。  そういった中でございますけれども,いわゆるリニューアル,これはもちろん委員のご心配のそういった流れも当然でございますけれども,やはり最初申し上げました当初166万人から32万人と,これは幾ら当初物珍しさからというようなことがあったにいたしましても,私はやはり大変危機感を持つところでございます。  そういった意味から,先ほど具体的な話は申し上げましたので繰り返しはいたしませんけれども,幸いにして空港ターミナルは,まだ若干の経営基盤に少しそういったことへの余裕もございますので,先ほども──やはりちょっと重なって申しわけございませんけれども,そういった新たな目玉になるような例えばテナントの誘致でありますとか商品の販売でありますとかそういったものにつきましては,もしリニューアルが必要でありましたら,それについてはターミナル会社の中でも考えていただこうと,必要であれば神戸市もそういった支援についても積極的にかかわろうと考えてございます。そういった具体的な案,魅力的な案がまずは出てきますように,若い方,女性の方,また関係の専門家の方の範囲も広げまして,そのような具体案の作成に取り組みたいと,このように考えます。  以上でございます。 87 ◯分科員(岡島亮介) 1つ1つの事柄について前向きにやってくださるということでありがたいんですが,総括で言いますと,やっぱり港には荷物が集まらなかったら何にもならんということですね──港湾としたら。国際戦略港湾だから,もちろん今まで私が言ってきたように,国に対しても働きかけないかん。国際戦略港湾は神戸がつくったんじゃなしに,国が京浜港といわゆる阪神港と指定をしてやっとるわけですから,その分,金も突っ込んでもらわないかん。先ほどの話じゃありませんが,もちろん水深16もつくっていかないかんし,いろんな整備もしていかないかん中で,何といったって荷物を集荷するということが一番大事なことなんですね。これがするために,やっぱしフィーダー船を走らせたり,あるいは海上の陸送のコンテナ業界が荷主さんといろいろ話しながら荷物持ってきたり,いろんなトータル的なことで神戸港が動いてるわけですから,だからトータル的な業界にそれぞれやっぱり利益があるような仕掛けもしてあげないかんのではないかと──こっちがよくてこっちが悪いというのではだめだろうというふうに思いますから,トータル的に神戸港の地位を上げるということについて。  もう1つ,先ほども言いましたけども,管理者としてやってほしいことは,もう頭下げても言うていくと,そういうスタンスがなかったら,ちょっとやっぱし他の業界になめられてしまうん違うかというふうな懸念を私,持ってますので,そこのところは心して,ひとつ神戸港はこういうふうにやっていくんやいう気概をやっぱりみんな関係者に見せていただくと,一緒になってやっていくということで頑張ってほしいと思ってます。  空港は本当焦っとんです。香川さん,昔ようご存じなんですけど,いろいろ走り回っていただきまして──屋台村をつくるとかいろんな話で。ターミナルの中でつくるのではなくて,外でつくる。屋台ばっかりのそういうのをつくってもいいのではないかと。例えば焼きそばがあったりお好み焼きがあったりいろんなものがあるような,そういう言うたら集客をつくってもいいんだろうと。日本で1万2,000ほど屋台村があるんやてね。僕は──写真で1万2,000ですから,もっとあるのかもわかりません──その屋台村を1つ1つ見よったら,なるほどなと思うのもありますから,僕は素人ですからわかりませんが,そういうふうなプロの方にですね,あるいは専門家にいろいろ示唆もいただきながら,ひとつにぎわいのある空港をつくってほしい,このことをお願い申し上げて,質問を終わります。 88 ◯主査(川原田弘子) この際,約20分間休憩いたします。  午後2時55分より再開いたします。   (午後2時31分休憩)   (午後2時57分再開) 89 ◯主査(川原田弘子) ただいまから,予算特別委員会第3分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き,みなと総局に対する質疑を続行いたします。  かわなみ委員,どうぞ。 90 ◯分科員(かわなみ忠一) かわなみでございます。私の方から3つ質問をさせていただこうと思いますので,どうぞよろしくお願いいたします。  1つずつお伺いしたいと思います。  1つ目,神戸港振興協会への受託事業に関して。  当該協会には,市と人的にも業務的にも密接な関係を有する法人として,一般社団法人として外郭団体と考えられています。トップである会長が神戸市OBで常務理事兼事務局長も市の職員ですが,神戸市の出捐がないので外郭団体に関する特別委員会の俎上に上がっていません。  一方で,港湾事業会計から毎年4億円近くの委託料と補助金が神戸市から振興協会に投入されております。同振興協会が一般に公開している決算を見ても,どのように市からの資金が効率的に使われているのか,非常に見えにくいのが現状です。  質問なんですが,今後市としては,市のOBが会長で現職が事務方のトップである法人であれば,事業内容あるいは効率化がきちんと行われているかどうか検証されているのかどうか,そしてまた,それがわかりやすい形で市民に開示するべきだと考えますがいかがでしょうか。 91 ◯中川みなと総局経営企画部長 振興協会の委託等の適正化についてのご質問です。お答えいたします。  神戸港振興協会は,神戸港の振興対策を強力に推進し,神戸港の発展を促進するため,昭和33年に市・神戸商工会議所・港湾関係業界等によって設立されました社団法人でございます。神戸港の振興のために,市民と港を結ぶ事業の実施や広報,船舶の誘致のほか,港湾・海事思想の普及のため神戸海洋博物館やポートタワーの運営などを行ってございまして,会員には海運・港運・倉庫・貿易・臨海工業等の港湾関連企業等の会員約510社が加入してございます。  協会は,定款の目的に賛同した会員で組織されました社団法人でございまして,現在市が25%以上出資または出捐する団体を対象としてございます外郭団体に関する特別委員会の審査対象団体ではございませんが,協会への委託並びに補助につきましては,予算・決算におきまして,当然ながら市会の厳正な審査を経て承認をいただいているものと考えてございます。  また,協会のホームページにおきまして,財務諸表──これにつきましては,事業報告書・正味財産増減計算書・貸借対照表・事業計画書を公表してございまして,この市役所の市政情報室におきましても,定時総会の資料を閲覧できるようにするなど,情報公開に努めてございます。市の委託・補助事業につきましても,公文書の公開請求を受ければ適切に対応してございます。  ご指摘の委託並びに補助の話でございますが,委託契約につきましては,ご案内のとおり,委託事務の執行の適正化に関する要綱に基づきまして,局内に委託事務審査会を設けまして,事前に審査を行いますとともに,その執行につきましては,所管課におきまして実績報告書──必要がございますと調査に参りますが──基づきまして,厳正な履行確認を行うなど適切な事務執行を図っているところでございます。並びに指定管理を導入してございます契約につきましては,指定管理者の選定につきまして公募により候補者を募集いたしまして,外部委員を含みますみなと総局指定管理者選定委員会におきまして審査を行い,市会の議決を得て決定してございます。  また,その評価につきましては,同委員会におきまして,運営実績──これにつきましては管理実施状況,利用状況,収支状況などにつきまして毎年度の評価を実施することになってございまして,その内容につきましては公開を行ってございます。  補助金につきましても,所管課におきまして,各補助要綱に基づき申請書の提出を求め,交付決定する際並びに実績報告書を受けた際に,補助の趣旨・目的に沿ったものであるかどうか,正しく履行されているかどうかなどを確認してございます。  また,監査事務局におきまして,これは地方自治法に定められてございますが,補助金等財政援助を与えている団体につきまして適宜監査を行っておりますが,協会は直近ではこの平成22年度に当該監査を受けておりまして,その結果につきましても市のホームページで公表してございます。内容につきましては,おおむね適正に執行されているという評価をいただいてございます。以上のように,協会への委託・補助事業に限らず,全市的に統一的な取り扱いに基づきまして,適正な執行に努めているところでございます。  また,委託契約に関しましては,より公正で透明な契約を行っていくため,この25年度契約分から特命随意契約──これは1つの業者を対象にする契約でございますが,特命随意契約につきましては,契約の相手方,契約額,随意契約理由などを公表する予定であると行財政局から聞いてございます。引き続きまして適正な執行に努めてまいりたいと思います。  以上でございます。 92 ◯分科員(かわなみ忠一) ありがとうございます。  今のご答弁であれば,委託事務審査会等々あって,それが適正に執行されているかというのを確認されているというご答弁だったと思うんですけれども,私,一市会議員として,やはり外郭団体の決算内容というかどういう形で執行されるのかなと思うのは,やっぱり決算書を見るしかないんですね。出てるものでしか見れなくて,まずそれで,まず振興協会さんがどういう決算書をしてるんだろうと思いまして拝見しました。  これは多分,一般社団法人のフォーマットにのっとってきちんとされてると私は思うんですけども,これもう単純に経常収益と経常費用,入りと出だけで書いてあるんですね。これを見るだけでは,例えば人件費とかどれだけ費用がかかったのかというのは非常に第三者的には見えづらいなというのが感じるんですね。  やはりこういった市会の審議の中,当然予算・決算の中入ってるからこれはもう審議されたもんでしょうと言われたら元も子もないんですけども,私としましては,やはりこういった決算書類に関しては,よりよくわかりやすい,市民が見て,第三者が見て,一般社会人が見てわかりやすいやっぱり決算書をやっぱり報告するべきじゃないかなと思いますけど,この決算の報告あるいは予算の事業の報告ですね,ホームページ等に開示されているものに関して,何か変えていくとか,このままでいいのかという議論はあるんでしょうか。 93 ◯中川みなと総局経営企画部長 振興協会のホームページで公表しています正味財産増減計算書につきましては,かなり省略をしてまして,これ社団法人の会計の特徴でございますが,実施事業会計とその他会計,法人会計ということで,3項目に分けまして決算を公表してございますが,少し簡略化して公表している事実がございますので,実際は定時総会の議案でしたら,もう少し詳しい資料がついてますので,少し今後工夫をして,もう少しわかりやすいものにできないか,検討してみたいと思います。  以上でございます。 94 ◯分科員(かわなみ忠一) ぜひご検討いただきたいと思うんですね。私たちが決算で見れるというのは,法人の経営状況報告書というのが市会の決算のときに報告書でいただきますけども,この団体はやっぱり入ってないんですよね。となりますと,私たちがチェックできるというのは,もうホームページでしか,まず第一義的にはないと思うんです。ですので,ぜひわかりやすいまず決算なり予算の開示をしていただきたいなというのが要望でございます。  そして,今回予算議会なんで,事業計画だと思うんですけども,これ平成24年なんですけど,事業計画を拝見しました。この事業計画なんですけども,事業の羅列だけなんですね。当然,普通事業を行うに当たっては,どれだけの効果があるか,例えば博物館にですね,何人の──ことしは何人ぐらいのターゲットにしようとかそういった数値目標が全く書かれていない──平成24年度ですけども,事業計画というのが承認されて,多分その年の事業計画となったと思うんですけども,これは一般的に考えてですね,事業計画というのは当然数字目標があってしかるべきだと思って,それに基づいて予算というのが組み立てられると私は考えてるんです。ですので,この内容が全く載ってない,日にちだけしか載ってないというのは,これどんだけ内容に関して精査したのかなというのが私の疑問なんですけども,この数字目標が全く載ってない事業計画というのはどのようにお考えなんでしょうか。 95 ◯中川みなと総局経営企画部長 事業計画の策定につきましては,少し詳細でないというのは確かに事実でございます。計画を立てるに当たりましては,他の社団法人等を参考にしながら,また研究して工夫してまいりたいと思います。  以上でございます。 96 ◯分科員(かわなみ忠一) ぜひやっぱり数字目標というか,ことしの計画は何人ぐらいの目標をどういう形で実行するんやという形をぜひご開示していただきたいと思います。これやったら何のためにですね,予算の審議をやっぱり市役所の方と振興協会さんがやられているのがやっぱり見えてこないと思うんですね。ぜひ,市としても多分,これだけの事業をやってもらうんだから,これだけの成果を上げてよというのが多分数字であると思うんです。お互いあると思うんです。それをぜひですね,予算計画,事業計画の中で開示いただければありがたいと思います。  まとめますけれども,事業の羅列だけで本当に記載がないというのは,本当に施策の評価あるいはそれに取り組むどういうガバナンスが働いてるのかというのが本当に見えてこないと思うんですね。委託料をやっぱり決めるには,どういう施策があって何人の集客等の目標があってしかるべきだと思いますので,ぜひこの点はきちんと開示するような形をとっていただきたいと思います。  今期の予算でも,港湾管理事業費の1割以上の3億7,600万円近くが委託料で支払われる予定であると。しかしながら,執行に関してきちんとやっぱり検証ができてないような感じが,この決算書を見る限りします。決算書を見て,各事業の収益と費用というざっくりしたもので,数字から事業の適正をチェックするのは非常に難しいと考えております。財団の決算書類としては適正な形式なのかもしれませんけども,管理会計に関する視点から見ると,人件費や管理費がどうなっているのかを含めて内容を開示するような会計を実施するべきだと考えます。具体的に言えば,款・項・目で言えば目ぐらいまではですね,開示をするべきではないかと要望しますので,ぜひよろしくお願いいたします。  続きまして,2番目の質問に移りたいと思います。  神戸空港について。  先日の代表質疑での市長のご答弁は,発着枠等の規制緩和等を国に求めているとの内容だったかと存じます。神戸空港も開港7年となりますが,事業計画も大きく狂っております。発着が小型機中心で発着料が低いこと,JALの撤退,旅客人数の低迷,空港島の用地売却が進まないこと,そしてLCCの関空発着等々,経営環境はますます混沌としています。国という相手があってのことで,規制という問題があることが問題なのですが,知恵を絞って何とかよい方向に進んでいってほしいと考えております。  例えば,午前中からも話題になっておりますが,神戸空港の上下分離でオペレーションを新関空会社が行えないのか,神戸空港の運営権を持つ会社を設立して売却等の検討が──規制の問題もあると思いますが,将来の課題として考えるべきだと思いますがいかがでしょうか。  また,国の規制が外れるまで,あるいは空港島やポーアイの土地が売れるまで,例えば未利用地を使って屋外コンサートや劇団等を招聘して全国から飛行機でお客様に来ていただけないか等を考えたりしますが,可能性はどうなのでしょうか。  空港といえば海上アクセスですが,早朝便と深夜便を増便を図るということですが,乗船率を上げるために,例えば大阪港経由にするとか他の港に着けるなど,稼働率を上げるための研究はしているのでしょうか。前にも委員会で検討をお願いしたと思いますが,アクセスを新関空に出資,買い取り等のお願いをしている考え方はないのか。合併するにしても,OMこうべではなくて,神戸空港ターミナルとかはないのでしょうか。  以上に関してご質疑いたします。 97 ◯岡口みなと総局長 今のご質問のうちの2番目の未利用地の活用については担当部長からご説明したいと思います。
     1点目のいわゆる上下分離ということでございますけれども,お話にもありましたけれども,午前中からの審査の中でも申し上げておりますが,神戸空港の機能充実・規制緩和,これが喫緊の課題であるというようなことで,一日も早い実現を目指しているところでございます。  ご案内のとおり,神戸空港は現行の空港法上は上下分離ができない,神戸市が管理する空港ということになっておるものでございます。したがいまして,こういったもの,例えばよく話題になるのは新関空へというような話もいただくわけでございますけれども,例えば上下分離をして,そのオペレーションを新関空会社にというような仮にそういう考え方を進めようといたしましても,まずはその法律の成立が必要でございますが,この法律はご案内のように一たん廃案になってございますので,現在国においては国会への再提出が──その作業が進められている状況だと,こう承っております。  また,仮に法律が通ったといたしましても,どうもその法案の内容をかんがみますと,その後さらに例えば規則等でその法案の内容を具体化していくと,具体的な手続等も踏まえて具体化していくというような作業が想定されていると聞いております。また一方で,関空と伊丹につきましては,コンセッションということで,これも先ほどお話ししましたが,26年度中のコンセッションというふうなことで準備を進めておられるわけでございますが,例えばマーケット・サウンディングも含めた具体的な制度設計については今後の取り組みであると,このような形のお話も聞いておるところでございます。  したがいまして,私といたしましては,こういった新関空会社による事業運営権のコンセッションの見通し,特にその制度設計のあり方,それから法律の行方等を注視していかなければならない状況であると,今このように考えておるところでございます。  それから,海上アクセスについてでございますけれども,統合の関係のお話でございますけれども,統合につきましては,海上アクセスとOMこうべの統合を考えておりますが,これは先日の代表質疑で副市長もご答弁申し上げましたけれども,みなと総局のあり方検討委員会におきまして検証いたしました。  改めてその大きな特徴を申し上げますと,1つには各団体の事業領域の都市形成へのかかわりという事業連携の関係,それから2つ目には個別の採算ではなくて全体での経営というこういう視点,すなわち外郭団体全体として事業なり業務の効率化を進めまして持続的に発展する企業集団としての体制を強化すると,こういった点が主な特徴でございまして,そういった観点から,OMこうべと海上アクセス社は,かねてより申し上げますとおり,観光アメニティーまた医療産業,安全・安心都市の実現を目指して,事業の連携関係が相互に構築できるということが確認された上で,提言されてきたというようなところでございます。  なお,今回の提言の中で議論されておりました海上アクセスの債務整理の手法でございますが,これは事業継続を前提にDESによる事業価値の向上を図ることを主眼に置きまして行っておるものでございまして,また,OMこうべ社は開発管理事業団との統合に伴いまして,130億円を超えます増資を行っていることから,現時点では事業譲渡やさらなる資本参加については想定していないと,こういう状況でございます。  私からは以上でございます。 98 ◯山田みなと総局担当部長 私の方からポーアイ2期と未利用地のイベント等の実施について答弁させていただきます。  ポートアイランド第2期の都市機能用地につきましては,これまで合わせて62.2ヘクタール,57.5%が処分済みとなってございまして,112件の企業等が既に操業しているところでございます。  委員ご指摘のイベントにつきましては,これまでも精密な機器を扱う医療関連企業・研究所などの進出あるいはスーパーコンピューター京の進出,中央市民病院の移転など,企業や事業者等の進出状況などを考慮の上,開催してきたところでございます。例えば神戸空港開港後で見ましたら,平成18年度,19年度にそれぞれ2日間,約6万人が来場した野外コンサートの開催あるいは昨年は約2カ月間で4万人の方が来場されたサーカスの開催などの実績がございます。  しかし,残念ながら,これまで開催したイベントによって空港の利用者増につながるところまでは至っていないのが現状でございます。今後もポートアイランド第2期の活性化や神戸空港の利用につながるようなイベントの開催などの取り組みは,これまで同様に前向きに取り組んでいきたいと考えており,昨今の病院等の進出によりまして,屋外コンサート等騒音等に対しては一定の配慮が必要な状況ではございますが,空港利用者の増加につながるイベントなどにつきましてどのようなものがあるかなど,探ってまいりたいと考えております。  以上です。 99 ◯分科員(かわなみ忠一) ありがとうございます。  では,先ほどご答弁いただいたポーアイの利用の件なんですけど,例えば私もサーカス見に行きました。ああいうサーカスではなくて,私が申しているのは,やっぱり超一流の,やっぱり飛行機に乗ってきても見に行きたいというようなやつを実施するべきじゃないかということで,今アイデアをちょっとお伝えしたんですね。例えばシルク・ドゥ・ソレイユとかいろんなものがあると思いますけども,アーチストにしても世界的なアーチストをお呼びして,あえて東京じゃなくて神戸でも見に行きたいなと思うような仕掛けというのが年に何回かあれば,やっぱり1日で帰ることなく,その日の夜宿泊滞在も可能性ありますし,そういったやっぱり取り組みというか,知見がある方にご相談してできないかなというのをご提案したんですけども,そういった考えというのは市としては何か進められる考えはないんでしょうか。 100 ◯岡口みなと総局長 ご質問の視点は神戸空港の発着枠をふやすための視点から質問いただいておりまして,ありがとうございます。ただ,こういったにぎわいづくりのためのこういったイベント等については,そういった視点のみならず,やはりポートアイランド2期,また他の地区でも,そういったまちのにぎわいづくり,活性化の意味から,かねてより取り組んできているところでございまして,今例で挙げられましたシルク・ドゥ・ソレイユにつきましても,実は私自身何度かご訪問をしたところでございます。  お話にありましたとおり,そういった神戸空港を利用して国内の各地から来ていただけるようなイベントができれば,これは大変ありがたいというふうに考えております。もちろん部長も申しましたとおり,少しポーアイ2期の状況が違っておりますので,病院等への配慮は必要ですけれども,そういうことは前提に置きながらでございますが,そういった誘致には取り組みたい。そして私はできれば,ポーアイ2期もよろしいですが,空港島でも開催したいなと,このように考えております。  以上でございます。 101 ◯分科員(かわなみ忠一) ありがとうございます。  参考までに,シルク・ドゥ・ソレイユは訪れたということですけども,それは実現しなかった何か障害があったんでしょうか。 102 ◯岡口みなと総局長 社交辞令だと思いますが,検討しますというお話はいただきましたが,その後動きはございません。  以上でございます。 103 ◯分科員(かわなみ忠一) ぜひそういう動きは,もうどんどんしていただきたいと思うんですね。やはり今,局長の方が空港島ともおっしゃいましたけども,やはり売れるまで寝かせておく必要は全くないと思うので,売却の方の努力とそういうイベントを持ってくる努力というのは,またこれ別物でできると思いますので,これはぜひご努力いただきたいなと考えております。1件でも実現するようにお祈りしておりますので,ぜひお願いいたします。  そして,オペレーション,新関空株式会社が行えないのかということですけど,法律上,今現行の法律ではできないということで,ただこれちょっと私も勉強不足でお伺いしたいんですけども,これ昨年たしか3月ぐらいに法案が廃案になったと思うんですけど,また今度法案が通って,その場合だと,今後民間が運営できるような地方空港であっても民間が運営できる体制になると理解してるんですけど,それはよろしいんでしょうか。 104 ◯岡口みなと総局長 一度廃案になった法案どおりであれば,そういった民間事業者へのそういう運営権のコンセッション──売却と言わずコンセッションは可能になるものと考えております。ただ,まだ法律の詳細が我々も承知しておりませんので,そうなるのであろうということでご理解賜りたいと思います。 105 ◯分科員(かわなみ忠一) ぜひ──空港の問題というのは,どう考えても伊丹とそして関空と神戸空港の3空港で考えなくてはいけないと思いますので,法律を追っかけながらも,ぜひご検討いただきたいなと思います。  あと海上アクセスなんですけども,稼働率を上げるために他の港に着けるというのはご回答いただいて…… 106 ◯主査(川原田弘子) なかったです。 107 ◯分科員(かわなみ忠一) なかったですよね。お願いします。 108 ◯岡口みなと総局長 申しわけありません。大変失礼いたしました。  実は,その稼働率を上げるという観点,それもございますでしょうけれども,より海上アクセスを魅力的ないわゆる航路事業にするという観点から,実は再開時,それから再開以降もさまざまな形で議論をしてきたことはございます。実は,例えば大阪港──天保山でありますとか淡路でありますとか,それから神戸側では中突堤でありますとかそういった形で,いろいろ議論してきたことはあるんですけれども,やはり現在の海上アクセスの最大の魅力は,現行ダイヤにおきます高速性にやはりございます。これは乗っていただいておりますお客様のアンケートからとっても,やっぱりそれが第1番でございますので,やはり稼働率を上げるという観点はあろうかとは思いますけども,そういった他の港とのケースということについては,これを阻害するということになりますので,非常に難しい。したがって,やるとすれば新たな船舶を導入するということでございますが,そのコスト増を回収できるかどうか,これが非常に悩ましいところでございます。  先ほど私が例に挙げました例えば天保山については,かつて関空と天保山との航路がございましたけれども,これも鉄道等との競合が非常に激しくて,利用が低下してやめられたという経過もございますし,例えば淡路につきましても,淡路ライン,運航されておりましたが,そういったやっぱりその利用──やっぱり淡路の場合は背後圏が少し人口が狭いということなり,それとやっぱり波が高いということから,どうも欠航率が高くて,欠航率が30%ぐらいあったと。海上アクセスはせいぜいいっても3%ぐらいですから,非常に大きな欠航率がありましたので,そういったことからも廃止になったという経過を見ますと,少し難しいのかなと考えております。  中突堤につきましては,可能性につきましては,今後の検討課題かなというようなことで考えております。  以上でございます。 109 ◯分科員(かわなみ忠一) ありがとうございます。  乗船率を上げるため,ぜひいろんな施策を考えていただいて頑張っていただきたいなと思います。  そしてあと,合併するところがOMこうべということを本会議の方でもそういう話になってましたけども,私,やっぱりこれは疑問なんですね。町中でやっぱりいろんな人にこのことを話しますと,それはおかしいなと皆さんおっしゃるんです。やはり事業というのは全く違う分野のところを組み合わすんじゃなくて,やはり同系列の分野の事業を組み合わすのが,これ定石だと思うんですね。ポーアイの活性化とか施設管理のメリットとかおっしゃってましたけど,これだけは腑に落ちないと私は考えております。これに関しては多分平行線になると思いますので,意見として申し上げておきます。  それともう1個お伺いしたいことなんですけど,空港島の売却なんですけども,埋め立てから10年間は用途変更ができないということで,ことしの秋に埋め立てが完成するということをお伺いしてます。国との用途変更の交渉事となってくると思うんですけども,この現行の空港島の空き地用地をすべて神戸クラスター関連の用地にしていくのか,例えばどのエリアを具体的に神戸クラスター関連にしたいのか,事前にお示しをしていただきたいなと考えますけども,このあたりの青写真はどのように市民に開示されるのか,この点に関してお伺いしたいと思います。 110 ◯岡口みなと総局長 神戸空港の現在の未利用地はすべて医療産業で埋めるのかと,そういうことになれば,私は大変ありがたいなというふうに思うところでございますけど,現実的にそういうことにはならないのかなと思っております。といいますのは,例えば東側の物流用地につきましては,せんだって委員にも参加いただきまして港湾計画の変更についてもご協力いただきましたけれども,やはり空港島の物流用地は非常に物流企業から見て魅力が高いということから,既に具体的な打診もいただいており,それを前提に港湾計画の変更をしたということでございますので,やはりそういった空港島の利用価値をお認めいただいている企業に,そのニーズに沿ってお使いいただくと,こういうことになるのだろうと思っております。  現在のところやはり,とはいいましても,まだ医療産業の各企業のやはり魅力を感じておられるのはポーアイ2期でございますので,当分はポーアイ2期を中心にそういった企業進出のお話をいただくことになろうとは思っております。したがいまして,どのような場所でどのような内容ということにつきましては,あくまでもそういった進出を希望していただく企業様のニーズに沿って,それにふさわしいところ,空港島のあり方としてふさわしいところを考えていくというふうなことで,具体の事案に沿って考えていくものというふうに考えてございますので,現時点ではお示しするような熟度はございませんけれども,そういった段階になりましたら,早目早目に市民の皆様にもお知らせしたいと,このように考えております。  以上でございます。 111 ◯分科員(かわなみ忠一) 今のご答弁だったら,空港島のここの部分を逆に医療産業都市用に少し売却していきたいなというところまではまだ行ってなくて,個別に申請があれば,今後国との用地の見直しの中で訴えていくという考えなんでしょうか。 112 ◯岡口みなと総局長 土地利用の変更につきましては,既にかねてより国と協議を進めてきておりますので,国には一定の理解をしていただいているという現状であるというふうに認識をしております。そういった意味合いから,国からもより具体的な話が出た段階で,そういった手続も相談していこうと,そういうお話もしていただいておりますので,私としては,国は柔軟に考えていただけると,したがいまして,あくまでもそうなりますと,やはり大事なのは企業様のニーズということになりますので,企業様のニーズに沿った形で考えていきたいと。  ただ,大きなイメージで言いますと,今言いました空港の東側の物流用地,これはもう今でも一定のそういった需要がありますので,そちらあたりがやっぱり違うのかなと。あくまで西側の中で企業様のニーズに沿いまして,例えばポートライナーの駅が近い方がよいのか,それとも上の方がよいのか,そういったことを考えていくことになると,このように想定しております。 113 ◯分科員(かわなみ忠一) 青写真だけはぜひ前広に市民に開示していただきたいなと思いますので,よろしくお願いいたします。  まとめますけども,今期の予算も半分が一般会計と新都市整備事業会計からの繰り入れを見込まれています。神戸空港の利用に関しましては,伊丹・関空のあり方と関係なしではいられないのは自明の事実です。  まずは1つ,空港規制緩和に関する国への働きかけと関西での意思統一,2つ目,搭乗率・客数の向上への努力,3つ目,関西3空港の中での神戸空港の位置づけの再定義に関して全力で取り組んでいただきたいと考えます。すべて相手があって交渉があるので難しいとは思いますが,例えば主体的に取り組めること,例えば搭乗率・客数の向上に関しては,お客様が利用したいと思う時間と便にダイヤを集中することを念頭に運営していただければと要望して終わります。  3番目の質問,ちょっと時間ないんですけども,ウオーターフロントの活性化。  新港第1突堤の事業者が決定し,平成27年11月開業予定であるとのこと。まずは,この事業が成功することを祈っております。  一方で,今後,旧水上警察跡地の新港突堤西地区の再開発が今年度予算でも組み込まれております。しかしながら,先ほど質問した振興協会とも絡みますが,既存のメリケンパークやポートターミナルがよりよく親水公園・親水地域として親しまれることが今後の周辺の事業を成功させるかぎだと思いますが,メリケンパーク周辺が今のままでいくのか,何か手を加えていくのか,教えていただきたいと考えております。 114 ◯吉井みなと総局担当部長 ウオーターフロント,特にメリケンパークからハーバーランドの間という,実は来年度,水上警察跡地につきましては,まず私どもみなと総局といたしまして,県が水上警察を撤去した後に,ちょうど旧居留地からの眺望もあり,それから一定の広さもありますので,都心のオアシスということで,イベントにも対応できるオープンスペースとして再整備するつもりでおります。また,1突につきましては事業者が決定いたしましたので,これは民間事業者のスピードに合わせまして,周辺の緑地を整備いたしていきますので,逆に言えば,新港西突堤からハーバーランド,この間が一体として連担して一定の,午前中も局長から少し話がありましたが,ポテンシャルの高い地域ですので,変えていく必要があるとは思っております。  ただ,メリケンパークとか中突堤周辺は公共施設メーンに整備しておりますので,例えば私ども景観を配慮いたしまして,防潮胸壁をつくる際には海との近接性を高めるためにアクリル板を多用いたしまして,そういう景観の配慮をどんどんやっていっております。また当然ソフト面におきましても,海上花火大会はもちろんですけれども,この3月5日からもメリケンパークでポップサーカスの誘致をするということで,集客をメーンにいろんな整備を進めていくと。  ちょっと繰り返しになりますが,やはりこの地域はポテンシャルが高いということですので,やっぱり集客をメーンに,当然ハードの景観対策はもちろんですが,ソフト両面からも取り組んで集客に取り組んでいくという仕組みづくりですね,これをやっていきたいと思います。  以上です。 115 ◯分科員(かわなみ忠一) もう時間がないのでまとめますけども,私が何でこのような質問をしたかと申しますと,海外のことをよく知ってる団体の方に,神戸は親水地域の使い方が余りよくないですねと言われたことがあります。やはり私も海外の観光地で水際にやっぱりレストランとかカフェが海のそばにあったことをよく覚えてるんですけども,やっぱり港都神戸グランドデザインでもとりわけの記載がないんですけれども,やはりにぎわいの演出のためにメリケンパークの先端にカフェやレストラン等の設置を例えばPPPで行ってみるとか,ぜひ検討いただきたいなと思います。これは要望で終わりますので。  ありがとうございました。 116 ◯主査(川原田弘子) 次に,大寺委員,発言席へどうぞ。 117 ◯分科員(大寺まり子) それでは,質問をたくさん用意しておりますので,1問ずつ時間がある限り伺わせていただきたいと思っております。  今もうかわなみ委員が先におっしゃっておられておりました,まずウオーターフロントの活性化についてお伺いしたいと思います。  今回ですね,1,000万ドルの神戸の美しい夜の夜景を観光資源にしようということで,滞在型観光客をふやそうとライトアップをリニューアルされると,1億5,000万円が計上されているんですけども,できたらそれが美しく見えるような視点場を観光のスポットとして整備していただけないかなと。先ほどもご説明がございましたけれども,新港の第1突堤に事業化がもう決まっておりますので,緑地を整備されると伺ってますから,ぜひそこにその視点場──視点場って何か変ですけども,もちろん見て美しいんですけども,今はもう写真が撮れるとか,自分も一緒に写って撮れるようなそういう視点場を整備していただいて,ぜひそこを観光スポットにしていただきたい。それから,そこには観光スポットだけでは時間的に滞在になるかどうかわからないので,上空照射という先ほど予算ではご検討の提案もありましたから,神戸時間とかそういう形で時間を設定しながら集客をしていただけないかなということもあわせてご質問させていただきます。 118 ◯豊田みなと総局担当局長 まず,神戸大橋のライトアップについてでございますけれども,神戸大橋は平成元年から新港第4突堤とポートアイランドの北公園から投光器で橋の西面を光を照らしまして,日没から23時までライトアップを行ってございます。  しかし,平成24年3月に策定されました神戸市夜間景観形成実施計画に基づきまして,港神戸らしい新しい光の演出を目指し,このたびリニューアルを行うものでございます。  神戸の重要な観光資源の景観リニューアルでございますので,長く人々に親しまれている神戸のランドマークとしての神戸大橋の品格に配慮し,橋梁の構造や色彩,形状などの意匠を生かすこととして,橋梁本体にLEDを設置しまして,アーチ型のシルエットを浮かび上がらせることとしております。これによって橋全体がライトアップされることから,神戸大橋の東側からポートターミナルに着岸する客船からもライトアップを楽しむことができますので,新たな視点場も創出できると考えております。  また,委員ご指摘のとおり,新港第1突堤につきましては,民間事業者の事業化に合わせまして緑地を整備することとしておりまして,東にライトアップをリニューアルした神戸大橋,それから南にポートアイランド,西にはポートタワーと海洋博物館など,神戸のウオーターフロント景観を満喫できる最高の視点場となることから,事業者が実施する建物周辺の緑地整備と連携を図りながら,海への眺望を最大限に生かした開放的な水際空間を整備したいと考えております。  具体的に申し上げますと,突堤の両サイドは幅10メートルの水辺を散策するプロムナードとして整備し,突堤の先端部につきましては,視界を妨げるような植栽や構造物を控えまして,オーシャンビューを確保した約0.5ヘクタールのオープンスペースにしたいと考えております。また,夜景を楽しむ視点場ともなることから,夜間でも安全に港を楽しめるとともに,水面に明かりが揺らめく魅力的な水際空間となるよう夜間照明にも配慮したいと考えております。  民間事業者の提案におきましても,街路や街路樹のイルミネーションを積極的に配置し,神戸の夜を彩る魅力的で美しい夜間景観を演出するとしております。そういったことから,このような事業者の計画に合わせまして,観光スポットにふさわしい魅力ある空間としたいと考えているところでございます。  一方,今おっしゃいました上空照射でございますけれども,これにつきまして,光の届きぐあいですとか角度,それから広がりぐあい,色,明るさなど,実際にやってみないとわからない要素も多くございます。そういったことで,船舶や航空機の安全運航にも配慮する上でも,まずはイベント的に実施しまして,その上でさらに市民や観光客の反響も見た上で,効果的な光の演出方法について,おっしゃいました時間的な配慮も含めて慎重に検討してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 119 ◯分科員(大寺まり子) ありがとうございます。  ぜひ進めていただきたいのですが,観光スポットといったときに,全部何もなくて,ただ夜景が見えるだけでは人が集まらないというか,ちょっと寂しいのではないかなと──今のご提案の形ではね。伝わってきたものが,とても夜景は見えるけど,ぽつんと1人のイメージがあるので,できたらもう少し時間を──例えば逆に節約して──LEDで節電してるんだから,いっそのことぱっと,節電する神戸といって一瞬消してしまって,新しくつける瞬間を端からずっとつけていってそれを眺めるとか,もう少しだけ時間──みんなが寄ってきて,みんなでそこを楽しめるような工夫とかもできたら,余りお金のかけない方法もできると思うので,例えばルミナリエでしたら,明かりをつけるとき,向こうから波のようにだっと明かりがついてきますよね。それがとても美しくて,つける時間帯に人が寄ってくる。ということは,この神戸大橋も多分暗くなったらつけるとかという形だと思うんですけども,そうじゃなくて,それがさあっと端から順番についてくるとか波になってるとかだったら,その時間帯に人が寄る。そしたら,その時間帯には別にここにお店屋さんがその時間帯だけあくでもいいと思うんですけども,少し人が集まるという──観光スポットというのは,ただ単に通りがかるんじゃなくて,少しそこで時間を費やしていただけるような工夫も含めていただきたいと思うのですが,いかがでしょうか。 120 ◯豊田みなと総局担当局長 ありがとうございます。  LEDの操作,普通のライトと違いまして,いろんな操作ができるということも承知しておりますので,ご提案の内容も含めまして,いろんな点から皆さんに喜んでいただけるようなものにしたいと思っておりますので,検討を進めたいと思います。  以上でございます。 121 ◯分科員(大寺まり子) ぜひ神戸の目玉というか,再び皆さんがこの夜景を見に来て,そこに寄っていただけるように工夫していただいて,そのあたりのにぎわい創出をぜひつくっていただきたいと思います。  引き続きまして,ウオーターフロントの中で兵庫運河についてお伺いいたします。  兵庫運河のまちづくりにつきましては,活性化会議が何回も開催されまして,去年の12月にはまちの将来像ということで報告書が提出されました。この25年度には,潤いと安らぎの水辺空間を創出するため親水空間整備の検討を行うということでございます。具体的にはどのような整備のイメージをお持ちなのか,ご検討されているのか,お伺いしたいと思います。 122 ◯豊田みなと総局担当局長 兵庫運河の親水空間整備につきましては,平成5年3月に新川運河のプロムナード化を行いました。次に,平成23年3月には浜山小学校前のプロムナード化やトイレの設置など,運河周辺の回遊性向上と良好な環境整備を行ってきたところでございます。  これらのプロムナードでは,兵庫運河祭や兵庫キャナルレガッタ大会などが開催されまして,水辺のにぎわいを見せております。また,新川運河キャナルプロムナードの対岸に当たります神戸市中央卸売市場本場西側跡地におきましては,民間事業者によりまして,平成27年9月に開業の予定で商業施設が整備されますが,これに合わせて運河沿いにプロムナードが整備されることとなっております。  また,兵庫運河活性化会議において取りまとめられました兵庫運河周辺地域のまちの将来像では,回遊性の向上を図るために,まずは新川運河と浜山をつなぐプロムナードを既存の道路空間を活用して整備することを提言しております。これを受けまして,運河全体の回遊性を念頭に置きながら,新川運河と浜山の間の区間につきまして,建設局と連携して先行的にプロムナード化の検討を行うこととしてございます。具体的な検討はこれからでございますが,整備のイメージといたしましては,背後の道路空間を活用し,快適な歩行空間を整備したいと考えております。この区間には真珠貝プロジェクトが活動している物揚げ場もございますので,部分的に水面へのアプローチのあり方も考慮しながら,運河景観を楽しめるようなプロムナードの検討を進めたいと考えております。その他の区間につきましては,運河背後地がすぐ民有地である区間もございます。そういった区間も含め,引き続き兵庫運河活性化会議の中で議論を深めていきたいと考えております。  以上でございます。 123 ◯分科員(大寺まり子) ありがとうございます。ちょっと詳しくもう少しお伺いいたします。  道路をつなぐということですか──ともう1つは,水面へのアプローチということはどのようなことでしょうか,お伺いします。 124 ◯豊田みなと総局担当局長 背後の道路空間を活用といいますのは,場所をちょっと具体的に申し上げますと,今考えておりますのは浜山地区とそれから新川地区,この間の連絡がなかなかできていないと,連続性がないということで,具体的に申し上げますと,西はJRの和田岬線の鉄道橋がございます。そのあたりからずっと東に運河沿いに行きますと,少し高い橋で住吉橋という橋がございます。その間,さらにその住吉橋を越えまして東の方に行きますと,ちょうど清盛塚のあたりにもう1つ清盛橋というのがございまして,その間も含めて,その今申しました鉄道橋から清盛橋までの間をですね,整備しようということでございまして,その場所は清盛橋から住吉橋の間には,実は物揚げ場がございます。そこで真珠のプロジェクトをやっておったりしますので,そこへ安全に,子供たちだけじゃなしにいろんな方がですね,水面近くまでアプローチできるような仕掛けも考えたいと,これが水面へのアプローチでございます。  また,背後の道路をつなぐということではなくて,既存の道路は道路としてそのまま要るわけですけれども,今は歩道もございませんので,部分的に歩道等も──これは建設局サイドになりますけれども,道路管理者のサイドになりますが,そちらの方と連携して歩道の整備をしていただくところ,それから物揚げ場の一部が活用できるようであれば,そういったところも含めて活用すると,そういったことを合わせまして,さっき申し上げました区間の連続性を保ちたいと,確保したいということでございます。  以上でございます。 125 ◯分科員(大寺まり子) ありがとうございます。  兵庫運河の横を歩けるように,ぜひお願いしたいと思います。  次にですね,複合産業団地についてお伺いしたいと思います。  神戸テクノ・ロジスティックパークのことでございますが,先日ここの西神工業団地の中で,進出企業として何年か前にそこに行かれた企業さんにインタビューに伺いました。なぜかというと,もともとはこの会社,兵庫にあったんです。兵庫にあって,20年前は大手さんの下請企業としてしていらっしゃったんですけれども,事業に工夫を凝らされて,下請から出ていこうという努力のもとにするのに拡張しようと思っていたけども場所がないから,いろんなところを探していらっしゃったけれども,3カ所ぐらい分かれたところにあって,何とかこれをもっと近くで集約的にしたいなと思ったけども,それがかなわずに西神に集約して移転して,私はそのインタビューでは,どっちかというと工業団地に行かれて何かご不満がないかなと思って聞きに行ったんですけども,実はここに移転されてから生産効率が20%もアップして,前回のリーマンショックとかそのときにも雇用を守ることができたし,今は東南アジアに向けての新しい商品をずっと開発していかれるというところで,新家屋まで増設されたという,大変ここは居心地がいいと。残念だなと,兵庫に帰ってきてほしいとは心の中では思っておりましたんですけれども,成功されてる例があったんですね。  できたら,ほかとの──企業さんとの進出した後交流がないともおっしゃっていたので,こういう成功例と言ったら──時間的にいろんな成功,不成功流れていくとは思いますけれども,各地域の企業というのは,なかなか下請から出れずに,それからまた,いろんな拡張したいところもあるでしょうし,売っていきたいと思っているところもあると思うんですね。ですから,そういうもしも情報があればPRしながら,神戸の中小企業の方の課題を解決しながら,ここの誘致に進めていただければ優秀な企業が市外に出ていくこともないし,これからもここの工業団地に企業さんが進出してくださるもとになると思うんですけれども,できたらちょっとご見解をお伺いいたします。 126 ◯山田みなと総局担当部長 先生のお話ございました企業様につきましても,兵庫から市がご紹介した西神工業団地に移転され,非常に成功されているということで聞き及んでおります。神戸の中には,輸送機械の大企業,一般機械の大企業,そしてこれを支える中小企業もたくさんございますので,産業団地はこうした地元の製造関連企業の受け皿ともなるように企業誘致を進めているところでございます。  市内企業の誘致に当たりましては,これまでも毎年企業訪問を繰り返して情報収集もしておりますが,特に先生からもお話ございましたが,例えば施設の老朽化で移転や事業拡大を検討されているとか,住工混在地域で操業環境が悪く移転を探しているとかそういったことをターゲットとしまして,ダイレクトメールをお送りしましたりセミナーのご案内をしましたり,また民間事業者の力も活用しまして,いろんな情報を集めているところでございます。  こうした情報をもとに,市内の企業,製造業としまして,例えば23年度は食品の製造業,それから金属表面処理加工業,リサイクル加工業あるいは24年度は金属加工業2社,こういった企業がテクノ・ロジスティックパークにご進出いただいたほか,また市内外の複数ある工場の集約,検討している企業と交渉を進めたりしております。  先生ご指摘の成功事例のPRは非常に効果があると考えておりまして,例えば企業進出時に共同でプレスリリースをさせていただいて,それを新聞に掲載していただいたその記事ですとか,また進出した企業様のインタビューをまとめた冊子もつくってございます。さらに,市が主催するセミナーでは,そうした進出いただいた企業様にお越しいただいて,産業団地の魅力とか進出後の効果など,ご講演もいただいたりしております。そうしたお話が効果として出ているところもございまして,実績としても,例えば伊藤園関西茶業の進出で食品・飲料等の問い合わせがあったり,川重の取引業者のPRすることで物流企業等の進出が相次いでいるところもございます。こうした実績も出てきておりますが,今後もご提案いただいた企業のような成功事例を十分活用させていただきまして,積極的にあらゆるPRの手法を取り入れて,引き続き民間事業者の協力も得ながら投資意欲のある市内企業の接触に努めまして,優良な企業を団地の方に誘致につなげていきたいと考えております。  以上でございます。 127 ◯分科員(大寺まり子) ありがとうございます。  もう皆さんご承知のこととは存じますけれども,日本の企業は系列化から分散していって,新しい企業と異種の企業と組むことによって,新しいイノベーションとか技術開発が進んでいくので,ここの中でも異業種の──もちろんゾーン別ではあるでしょうけれども,異業種の方と組むことによって,また新しいのができるかもしれないし,これは医療産業だけではなくて,違う何か新しい神戸から発の何かが出てくる可能性もないことはないですから,ぜひ何かもう少しつながるような情報を常に何となく触れられるような──施設整備というかハード整備だけではなくて,少し何か血管のような神経のような何かそういうネットワークを薄くでも結構ですから,ずっと保っていただけるようにお願いしたいと思います。  引き続きまして,もう何回も出ていることではございますが,戦略港湾における東南アジアからの集荷についてお伺いしたいと思います。  先ほどの成功事例の企業もそうなんですけども,やはり最初は中国に,でも今は東南アジアにと,やはり世界じゅうがいろんなことが起こる──チャイナリスクがあったりして,いろんな世界の情勢は流れておりますので,やはりひょっとしたら東南アジアの集荷も──もちろん期待はしておりますけれども,今回タイの航路が新しくできたというのも伺いましたし,新しいところの──できたところにはアジアからの集荷も見込めるということでございますけども,ただ単に船主さんとか荷主さんとかという関係ではなくて,もう少し視点を広げてですね,世界の中の神戸としてどういう強みを外に出したらいいかということを考えた上で,アジア諸国と企業間交流や国際交流といった視点にも力を入れながら,貿易そのものを振興させるような広い意味での戦略を考える時期に来ているのではないかなと思うんですが,ご見解をお伺いいたします。 128 ◯岡口みなと総局長 今お話に例でいただきましたとおり,タイ航路につきましては,おかげさまで成功したところでございますけれども,引き続き,やはり今後の成長が見込まれております東南アジア地域の中でも特にベトナムを中心としました東南アジア航路につきまして,その具体的な誘致に取り組みますとともに,来年度はハノイでのセミナーを開催を予定してございます。そういった形でも東南アジアとの貨物量の増加を図ってまいりたいと,このように考えております。
     そして,そのお話の点でございますけれども,こういった従来からのいわゆるポートセールス──航路誘致に加えまして,貨物量の増加のためには産業そのものを振興していく,それが重要であると。こういった観点から,我々といたしましては,ふだんから例えばジェトロ神戸などと連携いたしまして,アジア諸国の産業政策また企業の進出状況などの情報収集を行いまして,ポートセールスに活用していると,こういうところでございます。  昨年7月に神戸市アジア進出支援センターが開設されまして,神戸の中小企業のアジア進出支援を行っているというところでございますけれども,みなと総局といたしましても,この進出支援センターと連携していくということでなっているものでございます。  実は既に昨年の10月でございますけれども,市の国際交流推進部,それからアジア進出支援センターとともに,ベトナム,インドネシア,こういった各港の物流及び港湾の状況に関する現地調査を行いました。この調査では,ベトナム北部のハイフォン港におきまして,日本のODAも活用された新たなコンテナターミナルの建設が進行しているところでございまして,我々ポートセールスの観点からも,今後貨物量の大きな伸びが見込まれるというようなことを確認してきたところでございます。  現在こういった調査結果も踏まえまして,こういった関係部局と東南アジアワーキンググループ,こういうものを立ち上げ,各部局の活動や,また来年度の活動方針についての情報交換を行いますとともに,企業交流・国際交流を含めた施策について検討を行っているところでございます。25年度にはワーキンググループとジェトロ,JICA,また有識者などとの連携も図りながら,アジア諸国と本市との具体的な交流を目指しまして,より詳細な調査を行うこととしているものでございます。  みなと総局といたしましても,今後とも関係機関などと連携いたしまして,このワーキンググループの調査・検討を踏まえ,より大きな視点からアジア諸国へのポートセールスが行えるよう取り組んでまいりたいと,このように考えております。 129 ◯分科員(大寺まり子) ありがとうございます。  前回皆さんが視察されたところを伺った上で,私たち民主党会派も二手に分かれまして東南アジアを見させていただいたんですけれども,やはりその活力を見るにつけ,やはり何か物だけではない違う交流の視点をぜひ持っていただきたいなと感じたところでございますし,でもやっぱり向こうに行って現地の方のお話を聞くと,労務管理であるとかいろんな課題があって,その現地に行ったときに,やっぱり人,どんな人たちと接していきながら情報を収集していけるネットワークがどうつくれるかということと,そこの国が好きかとか,神戸がよかったら神戸と交流したいと思うでしょうし,やはりその人的な接点がとても大切だなと。もちろん企業交流もですけども,そこには人という交流があるので,ぜひ神戸のよさを出していただきながら,ネットワークづくりに努めていただきたいと思います。  先ほどまた──話があれでございますが,海上アクセスの話が出ておりますが,予算には計上されてはいないんですけども──海上アクセスにつきましては──ですが,昨年3月の海上アクセス社を含む外郭団体の見直しに係る議案可決の際に附帯決議の中で,市民への利益還元とサービスの充実に努めることといった趣旨の内容を織り込んでおりましたので,お客様へのサービス向上といった点で,海上アクセス・ベイシャトルのこの取り組み方法などはどうなっているのか。  特にお伺いしたいのは,もう私たち東南アジアに行くのに,みんなでその海上アクセスから行ったわけですけども,荷物が駐車場に置いてもう重くて,またこれ持っていって次運ぶという,最近は高齢者というか私たちの年代よりも上の人たちが行くのに,もう大変重い荷物が──やはり切符を買うときに預けられて,そのまま船をおりたらもらえるとか,手ぶらでもう少し楽にできるようになったらうれしいなと思いながら,この質問をさせていただいているわけでございますが,ご見解をお伺いいたします。 130 ◯岡口みなと総局長 海上アクセスにつきましては,ご案内のとおり,先月の4日に民事再生の手続もおかげさまで終結いたしまして健全な財務体質になったところから,ご指摘のとおり,議決に際して付されました附帯決議の趣旨を十分に踏まえまして,一層のサービスの向上に努めたいと,このように考えておるところでございます。  お客様の向上策につきましては,この債務整理を待つまでもなく,従来の対応に加えまして,24年度には新たにお客様の問い合わせ等に対応するためのターミナル内でのカウンターの設置,また船内には前方にカメラを設置いたしまして進行方向のライブ映像をお楽しみいただくというようなことを既に実施しております。  ご指摘の手荷物サービスでございますが,これは実は従来はターミナルの玄関前での荷物の施錠預かりと,こういうサービスを実施しておりましたけれども,お客様自身が荷物を運び施錠を行っていただくと,こういったことから,手間がかかるというようなこと,またそういったサービスをしているということが──ちょっとこれは我々の努力の不足であると思いますが,十分周知できなかったということから,余り利用ができておりませんでした。  したがいまして,現在では,希望に応じてではございますけれども,一たんターミナルに車で着けていただきましたらその車から荷物をおろしていただきまして,その場で一時預かりをすると。そして私どもの方で,先ほど申し上げましたチケットカウンター内で保管するサービスということを新たに始めたところでございまして,徐々に利用はふえつつあると,こういう状況にはございます。先生が行かれたそのときにこのサービスができていたかどうか,ちょっと定かではございませんけれども,現在そういったサービスに少し変えておりまして,徐々にサービスはふえているという状況にはございます。  ただ残念ながら,お話の──以前からのいろんな方から言われておりますいわゆるポーターサービス──手荷物を全く手ぶらで行けるようにということにつきましては,我々としてはこれまで何度となくその検討をいたしましたけれども,やはり現時点では非常に経費がかかるというようなことがございまして,なかなか実現の可能性まで至っておりません。  また,実はこれは意外なんですが,K―JETを導入したときの際も,その利用実績が約4%と意外に少なかったということもございます。この辺もう少し分析する必要があるんだろうと思いますけれども,当時,貨物1個当たり700円取っておりましたので,それで敬遠されたかなというようなことも思いますけれども,いずれにいたしましても,経費の面,それからK―JET時代のそういった実績を踏まえますと,なかなか難しい課題だというふうに申し上げざるを得ませんけれども,それについては引き続き研究もさせていただきながら,より手荷物サービスについてのお客様に喜んでいただけるようなサービスについては引き続き検討を進めたいと,このように考えております。  以上でございます。 131 ◯分科員(大寺まり子) ぜひ──手ぶらとまでは申しませんけれども,何か親切心が──おもてなしというか,優しさが伝わるようなご対応をいただけたらと思います。カーゴみたいな乗せるだけの何かこう,ここに置いておいてもらったら運びますみたいなんでもいいんですけど,中にね,船に乗ると荷物がだっと動くので,同じところに結局は置くので,せめてこのカーゴみたいなところに置いて,それはそこの船の中の荷物置き場に置きます。おりたらそれだけをおろしますみたいだったら,余りお金もかからないし,私たちも入れても船の中でその荷物をそこに置いてるだけですから,宅急便の方々がお持ちのカーゴ利用可能ですとかね,大事なものは持っていただいてとかというと,余り費用もかからずその場限りで何か手続もないのでいかがかなと思いますので,またご検討いただけたらと思います。  では,少し引き続きましてご質問申し上げます。  いつまでも魅力的なまちづくりについてお伺いしたいと思います。  このいつまでも魅力的な持続的なまちをつくるということで予算が上がっておりますんですが,まちづくりが一時的なニーズだけでとらわれていましたら,もうすぐに時代とマッチしないまちづくりになってしまって,そのたびに後追い的な施策をしていかないといけなくなります。ニーズに応じて形を変えられるような,いっそのこと発想も必要ではないかと思います。  例えばもうどんな施設でも──ここのフロアでもそうですけども,仕切りをつけると大丈夫と。今はご高齢の方が多い団地の交流の広場でしたら,それはそれでまた子供たちがふえたら,子育ての方々が利用できるようなんに形が変えられるようになるとか,人数的なものとかいろんなことで変更できるような柔軟なものはないかなと。  私がちょっと知ってる範囲で恐縮ですけれども,ドイツというのは地震がないので,とっても頑丈な建物がいっぱいなんですね,古くてもう何百年前みたいな。だけども,最新設備が中では整ってるんです。ということは,ITの部分みたいな中のところが全部入れかえられるような建物が多くて,建物は同じで,だから私たちの持ってる住宅が1代で建てかわるとか幾つも家かえるんじゃなくて,100年住宅ではないけども,ずっと置いてあって,ある程度何か変更することが可能な住宅みたいになっていたのを見ました。できたら持続可能性があるような住宅づくりにも少し──住宅というか,スペースを考えられないかどうか,ご見解をお伺いいたします。 132 ◯岡口みなと総局長 私どもみなと総局が行っておりますまちづくり事業でございますけれども,これはもうご指摘のとおり,時代の流れによる地域ニーズの変化,こういったものに柔軟に対応していけるようなこういった考え方を重視して進めていく必要があると,このように考えてございます。  いかんせんみなと総局の事業は大規模かつ長期間を要するものでございますので,そういった需要は必ず出てくるといったことから,計画的に一定のリザーブ用地──先生が今おっしゃった建物ではございませんけれども,リザーブ用地を確保いたしまして,その時代の変化に対応をしてきているところでございます。例えば名谷や学園都市周辺では,保育所・高齢者福祉施設,また須磨パティオの拡張といったような活用がその例でございます。  ただ,実は現在,もうまち開きから年数も経過しておりますので,このリザーブ用地自体が少なくなってきております。したがいまして,地域ニーズの変化に対応するような新たな施設の立地ということにつきましては,これまでのように更地に新たに立地するような手法だけではございませんでして,既存の施設のリニューアルに対応できるような工夫というのも必要なのかなと,こういうふうに感じておるところでございます。  特に,いわゆる近隣センターでございますけれども,ここにつきましては,現在でも暫定の駐車場をリザーブ用地として高度利用が図られてないというようなものでありますとか,それからOMこうべが管理しております商業棟や会館,これも随分老朽化しておりますのと,さらに使い勝手が非常に悪いというような部分もございますので,リニューアルが当然必要になってくると。こういった施設のリニューアルに当たりましては,施設ごとの単なる建てかえ等ではなくて,例えばその高度化または複合化などの,いわば近隣センター全体の抜本的な機能転換,こういうことも考慮しながら変化に対応していきたいというふうに考えておるところでございます。  またさらには,ニュータウンの中には,みなと総局以外の局が所有する施設も多数ございますので,さまざまな動きも当然出てくるといったことから,他局との連携もしていきながら,委員ご指摘のようなイノベーションの考え方──ニーズに応じて形を柔軟に変化させると,そういったことを念頭に置いた取り組みを1つ1つ進めていきたいというふうに考えております。  ドイツの例を出されまして,私も不勉強でその例は知りませんけれども,急いで勉強したいと思いますが,そのような施設は私どもは持っていないのは残念だなというふうに思っております。  以上でございます。 133 ◯分科員(大寺まり子) ぜひお願いしますとしか,私その後の完成は見れないと思うような建物が多くなるかもしれませんけど,長く使えるものもやはり必要ですし,また何か壊れてもまたすぐにできるような,何か今おっしゃいましたリザーブ用地というのをやっぱり有効にお使いいただけて,皆さんが快適にね──その世代が──やっぱり30年でみんな子育て世代も成長いたしまして,またその必要なものも変わってまいりますし,この進み方ですから,できたらやはりそれに対応できるような用地の確保も必要だと思います。もちろん何でも売れ売れと企業さんに売ってしまうということも必要ですけど,やはりそこの部分も確保していただきながら,余り分散しないで確保していただけたらと思います。  では,もう1つご質問申し上げます。  先ほどもお話が出ておりますんですけども,神戸空港の旅客対策についてでございます。  先ほども質問がずっと続いておりますけども,神戸空港における搭乗率が平成23年度には70.3%ありましたけれども,平成24年度1月まででは63.5%と低迷しています。もちろんご承知おきでしょうけれども,関空に新しく就航したピーチとか8月に就航したジェットスターなどの影響があるとは思うんですけれども,やはり安いところに乗るというのはもう消費者というか利用者の宿命でございますので,これはやっぱり価格競争だけではなくて神戸の強みを生かした政策──先ほどのご質問された方もおっしゃってましたけれども──ですが,変えていくのに,神戸空港があるから国際会議とか国際展示場のコンベンション施設の利用がすごくふえてるんですよね。これ,空港ができてから毎年400件,多いときには500件を超えるのがありましたし,この過去6年間の間では,大体全国とか世界から100万人の方が神戸を訪れてるわけですね。もちろん飛行機じゃなかったかもしれないんですけども,この先ほども医療産業の神戸クラスターがお話が出ておりますけども,200社も出てきていただけるようになったし,これはもう撤退された方とか入ってこられた方を含めると,もっと多くの企業の方が来てくださってるし,見に来てもくださってると思うんですけども,実際にはこの方々からの声全部を聞いているわけではございませんが,やっぱり空港に近いというのはとても大きな神戸の強みだと思っておりますし,聞いてもおります。  ですが,この方たちにもう1回乗ってもらったり,不便だったとかいう点をもう少し聞いてもらって,どうしたらもっとこの搭乗率の──このもしも10%ずつ上がったらすごいことだと思うんですね──あいてるところに人が乗るわけですから。だから,その情報がその方たちに行くとか,生の声を聞きながら分析をしていただきたい。だからこれね,お金かけなくても,もうコンベンションとかずっと会場に来ていらっしゃるところは,企業さんとかは全部アンケートは各イベントでおとりだから,そこに1項目か2項目つけてもらえるように交渉するとかでもっと工夫すれば,新しい生の声で聞いたら──もちろん途中でインタビューしに行ってもいいし,もっと生の声を聞きながら──この便数というのはいろんな規制があるとしたら,搭乗率は上げられる余地があるし,なるべく乗ったら,たくさん乗っていただいたらお得だし,そういうサービスがあるということで企業さんから──企業というか航空会社さんに対するやっぱりそのサービスにも──神戸ってこういうふうな分析して,こういうふうに搭乗率を上げる努力も協力してしますよみたいなのはとても神戸のPRの点になると思うんですけれども,ご見解をお伺いいたします。 134 ◯香川みなと総局空港事業室長 若干苦戦をしておることは事実でございます。お話にもございましたように,関空LCCの影響,こういったピーチなりジェットスターなりが神戸の便と競合する路線で合計現在のところは24便でございますけども,たくさん張られておって,今お話のございましたように,運賃の競争と,消費者がその辺の選択がいろいろ振れておるというふうなご指摘はあろうかと思いますが,我々としましては,それに対抗しまして,神戸空港の利便性──本来神戸空港が持っておる都心へのこのアクセスのよさであるとか駐車場が搭乗者は無料であるとかいった神戸空港の持つ利便性,あるいは神戸空港に就航していただいております航空会社のご努力,今スカイマークはフリー運賃ということで全路線最低1万円とか,いろいろこういった非常にわかりやすくかつリーズナブルな運賃を出しておるとか,ANAも非常に努力をしていただいておる。あるいはLCCにない運賃体系といいますか,例えば受託手荷物,大きなスーツケースとかこういうものは神戸空港の便はいずれも運賃の中に含まれておりますので無料でございます。LCCは別に取るとかですね。あるいはよくありますのは,欠航──機材の不良だとか航空会社の都合による欠航時にですね,LCCの場合は自社の都合による場合であっても,いかなる理由であっても欠航した場合にこれは運賃の払い戻しのみと,他社への振りかえとかあるいは新幹線への振りかえとかそういったサービスは基本的に提供されておりません。神戸空港の便はスカイマークも含めて,ANAはもちろんでございますけれども,そういった振りかえサービスも含めて提供されておるそういった安心感。そういった神戸空港の利便性に加えて,就航エアラインのサービスの手厚さ,そういったことをもっともっと我々としてはPRをして,神戸空港の魅力を特にこの神戸都市圏なりその背後の近隣のお客様には,これはもうわざわざ他の空港へ行っていただくよりはよほどメリットがあるということは納得いただけると思いますので,そのあたり力を入れてPRに取り組んでまいりたい。まだまだ我々PRはやっておるつもりでございますけれども,努力不足が否めない──でございますので,その辺反省を込めて,今のご指摘を踏まえて,しっかりとそのあたりはPRに努めてまいりたいと考えております。  利用者のニーズと声をしっかり受けとめてそれを生かしていくべきではないかと,これはもう本当におっしゃるとおりでございまして,これまでも謙虚に耳を傾けて対応したものは幾つかございまして,僭越でございますけれども若干紹介させていただきますと,特に神戸空港,朝の出発,7時台の出発,羽田とか朝の出発便,非常にビジネスも観光も非常にニーズが高いわけでして,これ何年か──去年・おととしぐらいまで保安検査場が非常に混雑するんですよ。これはブースというか,レーンが少なかった。当時3つ,最大4つだったんですけども,非常に並ぶと。5分,10分,それもやっぱり急がれる方にとっては非常にいらいら感があるということもあって,こういったその辺のもう少し何とかならないか,スムーズに通過できないかというお声が寄せられたものですから,それを受けまして,一昨年から昨年にかけまして逐次増加を図りまして,現在合計6ブースですか──に複数ふやしまして,現在のところはその辺はスムーズに通過できるように,おおむねご不満のないレベルになっておるのではないかと思っております。  であるとか,あるいは企業さん中心でございますけど,保安検査場を通った後の搭乗待合室で,いろんな情報収集だとかいろんな資料作成とかいうことでビジネスラウンジ,ラウンジが欲しいという声がこれも何年か前ございましたけども,この声を受けまして,ラウンジをラウンジ神戸という形で40席ほどの定数でございますけれどもつくりましたところ,これ非常に好評でございまして,ビジネスの方中心に,もちろん観光客もいらっしゃいますけども,朝の時間帯は今かなり大勢の方にご利用いただいておる。これはまさしくニーズに対応できた一端ではございますけど,まだまだこれは努力不足がございますので,いろんなニーズを酌み取ってまいりたいと思っております。  コンベンションの関係もお話ございましたけども,これは神戸の売りは空港の目の前のポートアイランドに施設があって,その間非常にすぐに行けるというこのアクセスのよさ,空港からコンベンション施設までは非常に全国でも恐らく一番近いんじゃないかと。そういうアクセスのよさというこの辺につきましては,利用者の方からも評価をいただいておるわけでございますけども,もっともっと例えば学会の事務局とかそういったところのお声を伺いながら──麻酔科学会とか空港の利便性を評価いただいてポートアイランドに来ていただいたこともございますけども,そういったところのご意見も踏まえまして,もっともっと多くのコンベンションが開催いただけるように,しっかりとニーズを把握して対応していく必要があると考えておりますので,これからもどうぞよろしくお願いいたします。 135 ◯分科員(大寺まり子) ありがとうございます。  残念ながらそのビジネスラウンジを利用したことはございませんが,ぜひ──これは企業でないとだめなんですか。 136 ◯香川みなと総局空港事業室長 ビジネスラウンジ,これはどなたでも可能でございますけども,いわゆるカード会員とか若干入るのにコスト面で違いますけども,どなたでもご利用は可能でございますので,気軽にご利用いただけたらと思っております。 137 ◯分科員(大寺まり子) 思いつきで申しわけございませんけれども,空港サポーター会員みたいな,神戸空港何とかというのをつくって,そこで特にその人たちに少しサービスを厚くして,こういうことをPRしながら顧客をふやすという何かクラブをつくっていただけたらPRもしやすいし,その人はちょっと優越感も感じるし,利用するときに何か差がある。そしたら,これが企業会員さんだったら,そこは優先的に使える部屋をまたもう1個別につくっておいてもらえるとか,バスが優先的とか少し差別化を図る。平等ばっかりじゃない差別化を図りながら,声を出してくださるオピニオンリーダーづくりというのでPRをしていただいてもいいかとも思うんですけど,余計で──思いつきでございますが。 138 ◯香川みなと総局空港事業室長 そういった利用者の方々のメンバーシップというか,それはそういう形をとれば,その方が神戸空港をもっともっと利用しようというインセンティブが働くという,これはぜひ他の空港の例も勉強させていただきながら,情報管理とかいろんな課題はあろうかと思いますけども,これは積極的に勉強,研究はさせていただきたいと思っております。 139 ◯分科員(大寺まり子) 最後の質問になろうかと思いますが,先ほどからもう何回も出ていることでございますけども,空港島の用地変更なんですけども,私たち──先ほど申し上げましたけども──会派でシンガポールの医療施設をずっと見学して調査をしてまいりまして,ここで事業化を図るためにはどういう方法があるのかというふうな話を中心に聞いてまいりました。  その中で,ほかの海外からの評価としては,やはり神戸にはハードがすごく整備されつつある。もちろん空港がある。それから近くにクラスターというか,こういう施設もできてる。何が足りないかというと,やっぱり情報を提供してくれる場所。ここ行ったら何でも聞けるとか,教えてもらえるみたいなソフトの部分があったら,事業化に際して,ただすぐ工場をつくるというんじゃなくても,組み立てだけするとか,新しい進出の可能性がとても高いんじゃないかというお言葉を受けました。  ですから,世界の中の神戸としては,空港の近くにそういう生産拠点ができるようなふうに考えられるかどうか,最後ご質問申し上げたいと思います。 140 ◯岡口みなと総局長 先ほどのご答弁もさせていただきましたけれども,ぜひ空港島に──少し時間はかかるとは思いますけれども,そういった世界に発信できるような医療機器,また医薬の開発の拠点というようなものを誘致したいと,ぜひとも立地していただきたいと考えてございます。  実は,この空港島といいますのは,ポートアイランド2期では対応できないニーズとして,具体的には製造業でありましたら,もうポーアイ2期には製造工場用地としては残り区画も少なく,また大ロットの用地は残っておりません。そういった意味で,空港島の優位性が高まると考えておりますし,また特にアクセスのよさ,スピードのメリットという意味でも,実はもうポーアイの2期の企業からは,本社や事業所,取引先あるいは本国との間で利便性が高くなるというようなことで,特に空港島というようなことについても,この会社はポーアイ2期でございますけれども,空港島のメリットもおっしゃっていただいているところでございます。  また,実は神戸空港の定期便だけではなくて,小型航空機の活用もしようと,こういった実は事業者さんも出始めている状況でございます。そういった双方のニーズの高まりが徐々に熟してきたと考えてございますので,できるだけ早い時期に,そういった医療関係者のニーズにこたえていただくよう取り組みたいと,このように考えております。 141 ◯分科員(大寺まり子) ありがとうございます。  ぜひ世界の中の神戸をみなとから発信していただけるようにお願いして,終わらせていただきます。ありがとうございました。 142 ◯主査(川原田弘子) 次に,あわはら委員,発言席へどうぞ。 143 ◯分科員(あわはら富夫) それでは15分ですので,2点ちょっと質問させていただきたいと思います。  1点はですね,前々から国際戦略港湾でコンテナ貨物を確保すると,それを否定するわけではありませんけれども,在来貨物の集荷にですね,力を入れるべきだということで質疑してきました。特に神戸港の場合はですね,地理的条件だとか,それから労働者の技術的な能力だとか,先ほど局長よく言われる基幹航路を確保しているというポテンシャルもあると。しかしですね,コンテナに比べて,この在来物というのは収益率が非常に高いというふうに思ってますし,また港湾労働者の雇用の拡大にもつながっていくと。  前に少し事例をご紹介させていただいた大海運輸さん,これ28日付の神戸新聞にたまたま大きく掲載をされてますけれども,いわゆる重量物専用倉庫をみずから建設をして,プラントや大型機械を倉庫内で組み立ててこん包すると。これが非常に当たって,当初予想の2.5倍の取扱高になっていると。社長みずからも,コンテナは韓国・釜山に向かっても重量物は神戸に集まっていると,この強みを生かして取扱高をふやしたいとこういうふうにコメントをされておられます。  私もこの社長をよく知っておりまして,いろいろ話を聞いてたらですね,例えば関東からでも大海さんでないとこの作業はできないというふうなことで,わざわざこちらの方に持ってくるんやという話を聞いたりですね,この社長さんは日本はもちろん世界じゅうの港をいろいろ勉強されて,神戸で仕事をしてて一番特化したものは何かなということを研究されたときに,非常に技術能力の高い港湾労働者がいるということと,やっぱり用地があるというそういう観点で,この重量物を扱おうということを決意をされたというふうに聞いてまして,これが非常に成功してきていると。  そういうことをある意味で,こういう企業を誘致をするというのは1つですけれども,ただ,ここは資本力もあってですね,やれたというのがあると思うんです。資本力はないけれども,そういう技術能力はたくさん持ってるというふうな事業者がありますので,例えばこの大型機械荷役が可能な,例えば低廉な公共上屋というふうなものを建設をして,そういう資本力がない事業者でもですね,やれるというふうな条件づくりをするようなことができないのかというのを1点質問したいと思います。  それともう1つは,神戸空港の需要予測についてです。  先ほどから管理収支の問題で大分お話がありました。確かに着陸料収入と──計画値と実績値が大きく乖離してると。平成24年度では17億円に6億5,000万円,25年度の予算では17億に6億1,000万円と予定の40%にも満たない数字になっています。今,市債償還が毎年約20億円ということで──たしかこれピーク時ですね,今。もう2~3年ピークが続くと。それでもまだ13年近くも返済期間があるんじゃないかなというふうに思うんですが,それはどうかちょっと後でお答えいただきたいんですけれども,そうなりますとですね,一方で新都市整備事業の方から借り入れもたまってくると,これもまた返済をしないといけないというふうなことになってくると,いわゆる便数の制限がとれたとしてもですね,今の流れから言えば,機材の小型化というのはずっと進んできてるわけで,海外に飛ぶ飛行機でさえですね,大型から中型化というふうな傾向になってますから,この状況は余り変わらないんじゃないかなと。先ほどは,いや,こんな来るんやというようなことを言われてましたけど,それが流れになるというふうには思われないので,そうなると,やっぱりこういう傾向が続くと。  そうすると,私が計算しただけでも,今収支が成り立つためには1日にですね,65便から70便ぐらい飛ばさないかんという恐ろしい現状になるわけですね。ただこれはピーク時ですから,このピークが下がったとしても,かなりの便数を飛ばさなければ収支が相償わないというふうになると思うんですが,どれぐらいの便数を飛ばすと収支相償うというふうに考えておられるのか,お聞きしたいと思います。 144 ◯岡口みなと総局長 私から在来貨物についてお答えを申し上げます。  神戸港の外貿貨物のうちで,いわゆる在来貨物はトンベースでございますが,3割を占めております。私どもといたしましても,これまでも在来貨物を重要な貨物というふうに認識をいたしまして,誘致に力を入れているところでございます。  お話にもありましたが,在来貨物の中でも,例えば船のエンジンのように大型機械を倉庫内で組み立てまして,前面の岸壁から直接船積みするというこういった貨物,これはもう神戸港でしか扱うことはできないとお聞きしております。また,発電機のように重量物を取り扱える倉庫内で保管が必要であるとこういった貨物は,わざわざ関東からも横持ちされているとこういうお話もお聞きしているところでございます。さらに,委員もご案内のとおり,新幹線とか地下鉄車両,こういったものも神戸港からは輸出されているということ。したがいまして,神戸港には,こういった特殊貨物を扱うことができる大変高度な荷役の技術を有する事業者が多数立地しておりまして,荷主または船社から高い評価を得ておるところでございます。  そういったことから,我々といたしましては,そういった在来貨物を扱う,また貨物の集積を図りますために,こういった新規航路を開設いただく方には減免制度というものを用意してございまして,自動車船などの航路誘致を行っておる中で,24年度にも新たに4航路の誘致を実現することができたと,こういうような状況にございます。引き続きこういった神戸港の高い技術力を幅広くアピールすることによりまして,在来貨物の集荷を進めたいと,このように考えております。  また,ご質問の少し低廉な公共上屋等を用意したらどうかというお話でございますけれども,私どもといたしましては,今までのところということでございますけれども,こういう重量物につきましては,お話の大海運輸さんのような比較的大きな企業さんとのおつき合いでございまして,これまでのところは規模の小さい事業者の方から公共上屋というふうな利用のお話を聞いた例はこれまでまだございませんので,一体どのようなニーズがあるのか,少し十分に把握しておるわけではございませんけれども,私どもの公共上屋といいますのは,他港と比べましても結構幅広い料金体系をつくっておりまして,その体系料金は恐らく主要港湾の中では最も低い部類に入るのではないかなというようなことも考えております。こういった上屋が今ご指摘のユーザーさんとのニーズに合うかどうか,ちょっとわかりませんけれども,具体的なニーズがあれば,神戸港に来ていただけるようなさまざまな話し合いをしたいと,このように考えております。 145 ◯香川みなと総局空港事業室長 空港の管理収支の件でございますけれども,ご承知のとおり,今は市債償還費が非常に増嵩しておると,ピークを迎えておるということで,当面の資金対策という形で新都市会計から借り入れを行っていると。現在のところ7割程度ですか──の償還費占めておるわけでございますけれども,今後長期的には下がってくる。先ほど,じゃあ何年までやというお話ございましたが,建設に当たりまして,最終は平成21年度──5カ年の分割の後,最終年度21年度が最終の起債でございますので,30年間ということで,平成51年度が現在の予定では──もちろんずっと下がってくるということでございますけれども,51年度までが最後の償還だということで今は予定しておるところでございます。  これを何便が必要なのかと,この着陸料なり機材でカバーするとすれば何便必要なのかというご質問でございますけれども,機材につきましては,確かに現在小型機が737とかA320とかが多いわけでございますけども,ただ現在でもANAの中型機4便出ておりますし,今後さらにANAは先ほど来のお話でございますけども,羽田便で767──中型機であるとか,あるいはトリプルセブン──大型機を導入いただく,そういったことも聞いておりますし,またスカイマークも──これはエアバス330というこれは大型機のカテゴリーに属します──この330という大型機を来年度のうちに導入しようと。これについても神戸も就航地の候補として西久保社長の方はご検討いただいておるということでございますので,現在は小型機中心でございますけれども,これから中型機・大型機の便が飛んでくるというのもこれから芽が出てきておるわけでございますので,またそういった働きかけをこれからもまたやっていきたいと思っております。  したがって,機材もじゃあ何便あればという割り算的なのでは単純に出てこないところもございますので,そのあたりご理解賜りたいと思っております。  以上でございます。 146 ◯分科員(あわはら富夫) その割り算で出ないという今の状態ね,今の状態で考えれば,大体何便ぐらいがあれば,何便ぐらい飛ばせばペイするというふうに考えられるんですかということを聞いているわけで,中型化になるからわからん,また大型が来るかもしれんというんじゃなくて,今27便ですか28便ですか,ちょっと忘れましたけども,そこの今の形態で言えば何便ぐらいがあればペイするというふうになるのかね,それをちょっとお答えいただきたいと思います。  それと,港の活性化の関係なんですけれども,これはもう再質疑しようと思ったけど,ちょっと時間がないので簡単に言わせてもらいますけれども,横浜本牧B4埠頭で重量物の公共上屋を整備したり,それからいわゆるこの港自体──重量物だけではなくてね,この前,私たち視察した日産の自動車の場所だとか,それから中古建機ね,これも非常に港としては成功している事例だと思うんですね。さらに,例えば宅配便みたいなものを集めるための基地を考えるだとか,鉄鋼物流ね──これも結構神戸は大きいんですが,鉄鋼物流を例えば考えるとか,いろんな種類のものを扱える港というふうな形で港を整備していくということになれば,そこで働く人が非常にふえるんですね。  それともう1つは,貨物は──コンテナは一遍に通過していきますけれども,なかなか金が落ちてこない。ところが,在来の今言ったようなものは滞留させれば,滞留するところに1つ1つお金が落ちてくる場所が担保されると。できるだけ貨物というものを滞留させながら付加価値をつけていく,そして丘へも運ぶというふうなことになると思うんですけれども,そういうふうな港を私はちょっと一方では目指すべきではないかな,そうすると働く人もふえるし,企業の収益率も高まるし,中小零細企業でもそれにくっついて仕事をすることができると。  ところが,コンテナになると,本当に通過していくだけというね。港の評価はコンテナは上がりますけれども,実はやっぱりそういうものが大事ではないかなということを思いますので,これはもう要望にしておきます。  今言われた神戸空港,ちょっとお答えください。 147 ◯岡口みなと総局長 先ほど室長がお答えいたしましたように,既に6月なり10月に就航していただきます全日空におかれましても,767,さらには神戸にとっては久しぶりでございますけれども,トリプルセブンが就航するというこういう状況で,これは確定しているということでございます。30枠にはあと2便ございますけども,私どもといたしましても,この枠の中でも大型化の就航をお願いしておると。また,30枠がとれましたら,とれるということは今の各エアラインの要望にこたえられるということでございますので,大型機材の就航が視野に入ってくるということも考えておりますので,いわゆる現時点で何便がということについては,これは想定しづらいということはご理解いただきたいと思います。  また,空港事業会計の収入というものは今着陸料が主体になっておりますけども,そういった市債等の償還財源は,委員はご案内のとおりでございますけども,実は変動要素といたしまして,航空機燃料譲与税とか,それから状況を見ながらでありますが,一体着陸料の減免をどうしていくのかと,こういった課題も当然出てまいります。そういったことをトータルで考えながら,将来的にどのように返していくかという議論になりますので,そういう何便が必要かという議論については,これは作業しづらいというふうにご理解賜りたいと思います。  以上でございます。 148 ◯分科員(あわはら富夫) それでね,何でそういうことをちょっと聞いたかというと,神戸空港の管理収支の見通しということで,私たちがいつもこの10年間ですかね,平成18年から平成27年までの長期見通しというのがあって,それが現実と要するに計画がどうだったかというのを見て,これで私たちが質問したり,市民もこれを見てということで考えられるわけですね。  ところが,これがもう平成27年で終わりなんですよ。今,規制を撤廃を働きかけとんやとかいろんなことを言われてるんですけれども,この管理収支の見通しというやつが平成27年で終わってしまいますので,これをさらにですね,まだ起債の償還が続きますし,逆に今度,新都市整備から借りたお金の償還もあると,返してもらわなあかんというのもあると。そういうことになると,その見通しをちゃんと出していただかないといけないんですけれども,それちゃんとこれ以降の計画を出していただけるのかどうかということと,それと,いつの時期ぐらいにそれを出していただけるのか,ちょっとお答えいただきたいと思います。 149 ◯岡口みなと総局長 管理収支の見通しにつきましても,かねてご答弁申し上げているところでございますけれども,やはりこれにつきましては,就航路線,機材,それから便数が確定することが一番肝要でございます。したがいまして,毎年度の予算でお示ししたいというふうに考えております。  ただ,毎年度の予算の中で,当然そういう新都市会計の予算をどの程度投入するかと,これはもちろん同時に明らかにしていきたいと,このように考えております。  以上でございます。 150 ◯分科員(あわはら富夫) だから,それでは非常に問題があって,このときだってわかってないんですから,わかってないけれども10年の見通しを出したわけですから。確定してないのに10年の見通しを出したんですから,確定してなくても,さらに10年の見通しが立てるはずなので,それはどうしても出していただきたいなというふうに思います。これはもう時間がありませんのでお答え結構ですけれども,これは絶対出していただかないと,やっぱりこれは問題が残るなと思います。  以上。 151 ◯主査(川原田弘子) 以上で,みなと総局関係の質疑は終了いたしました。当局,どうもご苦労さまでした。 152 ◯主査(川原田弘子) 以上で,本日の日程は全部終了いたしました。長時間の審査,お疲れさまでした。  次回は,3月8日,あさって午前10時より,当28階第4委員会室において,消防局関係の審査を行いますので,よろしくお願いいたします。  本日は,これをもって閉会いたします。   (午後4時38分閉会) 神戸市会事務局 Copyright (c) Kobe City Assembly, 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